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[2016.9.27]-活動日誌議会報告

浸水常習地域住民の声を県総合治水対策に反映を

 開会中の9月定例奈良県議会で9月26日、太田あつし議員が代表質問にたちました。

 2016年9月奈良県議会

代表質問

2016・9・26 太田あつし議員の質問

 太田あつし議員  次に水害対策について伺います。

 9月6日、午後4時ごろ私ところへ「春日町が冠水しています」との連絡をうけ、現地に向かいました。パネルをご覧ください。住宅街に雨水が冠水している様子です。

 この地域は何度も水害を繰り返す浸水常習地域の一つで市は雨水貯留施設を作ったり、県も近くを流れる河川の河床を引き下げるなど様々な対策を講じてきた場所です。それにも関わらず、このような水害が繰り返されており、本当になんとかしてほしいという住民の願いは切実です。二枚目のパネルは先ほどの一枚目のパネルにあったように住宅街に冠水した雨水を都市下水路にポンプを使って都市下水路に消防署の職員が排水しているところです。住宅街に冠水している水位よりも都市下水路のほうが水位が上で、しかも都市下水路がもうすぐで溢れそうになっている様子が分かっていただけると思います。

 このほかにも市内では大雨で数か所が冠水し、田井新町という地域では4件の床下浸水が発生しました。

 これまでもこのような住民の要望をお聞きし、9月2日、奈良県と大和高田市の治水対策を学ぶ「水害問題市民学習会」を大和高田市内で開催しました。地区総代や市民のみなさん、40人が参加し、具体的な地域の水害問題を出し合いました。県や市、私がお話したあと、

 松塚地区からは「曽我川の流れが悪いために松塚駅南の田んぼが毎年湖のようになる」「地区内の小金打川の改修などしても曽我川の水が上がると逆流する。曽我川河川敷の耕作地や廃棄物の撤去等、指導や監視をしっかりしてほしい。大規模な河川改修もいいが、クリーンセンター付近の葛城川など河床を清掃するなど流れを良くすることの効果は大きいと思う」との意見が出されました。

 有井地区からは溜池の埋め立て許可条件はどうなっているのか。南郷池付近の水つきが心配。また、有井地区では新しい建売住宅がどんどん建てられ、雨水が入る田が少なくなっている。何か対策を講じて欲しい

 三和町の住民からは地域の水は広陵町で葛城川に合流する。我々のところに流れてくる上流からの水路の多くは暗渠。泥が溜まっていても見えない。先月も暗渠の水よりも低い昭和町と三和町の境で水がついた。床上ギリギリの家もあった。

 敷島地区からは水は上流で貯めるべき。曽我川の上流に貯留施設は見当たらない。高田川も新庄あたりで貯留池をつくって貯めるべき。高田川の県による整備は効果があったが、築山の内水の全部流れるのか不安もある。敷島地区は排水溝の整備が遅れている。1丁目2丁目の共有の水路が新しい家の建設で断ち切れている。建築の許可等どうなっているのか。一つ一つ困っていることを個人の問題にしないで、要望に応えて欲しい。行政の手が欲しい。

 東三倉堂に昨年整備された貯留施設ができてから浸水がなくなった。効果は大きかった。などの発言が出されました。

 意見交換では予想を超える豪雨被害が絶えない今、上流地域での取り組みが弱い、流域地域の連携は必要性が高い、小規模の住宅開発など、浸水対策が地域だけではどうにもならない行政課題が改めて浮かび上がりました。

 

 大和高田市で行った「水害問題市民学習会」で出された、何度も水害を繰り返す浸水常習地域における被害の原因として、河川からの溢水だけでなく内水また水路からの溢水など、さまざまな要因が明らかになっております。この点からも浸水被害の軽減に向けた取り組みを進める必要があると考えます。

 そこで知事にお伺いします。浸水常襲地域での減災対策について、局所的な対応に留まらず、上下流が連携した取組が重要と考えるが、県はどのように取り組んでいくのでしょうか。

 また、県土マネジメント部長にお伺いします。度々浸水が発生する小金打川の河川改修の進捗状況はどのようになっているのでしょうか。

* 

 荒井正吾知事答弁  議員、お述べのように、大和高田市においては浸水常習地帯といわれるものがございます。その減災対策でございますが、当地域におきましては平成19年7月の集中豪雨におきまして、大和川流域を中心に約1000戸の家屋で浸水被害が発生いたしました。これを契機に昭和58年以降3回以上浸水実績のある県下の96地域を浸水常習地域と定めたわけでございます。

 そのような地域におきましては具体的な対策を減災対策緊急プログラムとしてとりまとめ、浸水常習地域における減災対策に、それ以降取り組んできているわけでございます。浸水原因は河川や水路からの溢水、内水の氾濫など様々でございます。関係機関が一体となって取り組む必要がございます。そのため河川改修や下水道、雨水幹線水路改修、貯留施設など組み合わせて実施する計画となっております。地域の治水実情に応じた緊急対策の様相でございます。

 減災対策緊急プログラムの進捗状況といたしましては、昨年度末までに暫定的な対策も含めまして57の地域で対策を完了し、進捗状況はおおむね6割でございます。しかしながら、減災対策緊急プログラムは緊急的な対応でございますので、水路狭窄部の改修や周辺での貯留施設など局所的な対応になる傾向がございます。このため本県では、浸水常襲地帯のある支川流域において、より抜本的な対策をすすめたいと考えております。市町村と県の土木部局、農林部局が連携し、ため池の治水利用や雨水貯留施設の整備、水田貯留の促進などにより支川流域の貯水能力の向上、すなわち、降った雨をすぐに河川には流さず、一時的に、地域で貯留する取り組みをすすめております。今年度もこうした取り組みを大和高田市を含む高田川、他の3つの流域、すなわち曾我川、岡崎川、中川ですすめる予定としております。県といたしましてはこうした取り組みを県下全域の治水対策として、よりいっそう着実に推進したいと考えておりまして、総合治水に関する条例の検討もすすめております。

 議員、お述べの観点を踏まえ条例には、1つには小規模開発への減災調整池の設置義務、ため池の治水利用の促進と維持、保全、新たな水田貯留の促進など貯める対策を盛り込む予定でございます。2つには、周辺の流域市町村が連携協力して取り組む場合には、県が奈良モデルにより支援する仕組みを定めることを考えてまいりたいと思っております。

 *

 加藤県土マネジメント部長答弁  小金内川は橿原市曲川町を上流端といたしまして、大和高田市松塚で曾我川に合流します延長約2㌔の県管理の1級河川でございます。この小金うち川は川幅が狭く断面積も小さいことから、洪水を流下させる能力が不足をしており、豪雨の際には逸水被害が発生しやすく、この橿原市の曲川町の一部は浸水常襲地域となってございます。

 これまでに曾我川合流点の逆流防止樋門を整備いたしました他、曾我川合流地点から上流に向けて180㍍の区間の河道の掘削ですとか河床の掘削などの河川の改修工事を終えてございます。今年度もさらに上流にむけて、河川の改修工事をすすめていく予定といたしており、現在、工事の発注手続きをすすめているところでございます。

 また、小金内川の浸水被害を軽減するためには下流にあります曾我川におきましても河川改修を一体的にすすめまして、洪水の流れをよくして、小金内川の水位を下げて内水の排水性をよくする必要がございます。このため曾我川の河床の掘削によって河床の切り下げがでてくるわけですけれども、そのために必要となります思いで井関の改修が必要となってまいります。改修工事の着手に向けまして管理者との調整をおこなうなど準備をすすめてきたところでございますが、管理者との調整がこの9月21日に整ったところでございます。思いで井関の改修工事は来年度にも着手できるよう検討をすすめてまいりたいと考えてございます。

 今後とも橿原市曲川町の浸水常襲地域の浸水被害低減に向けまして、小金内川、曾我川の河川改修を一体的にすすめてまいりたいと考えてございまいます。

 *

 太田あつし議員再質問  今回、地元大和高田市で水害問題の学習会を開かせていただいた中で、本当に学ばせていただいたのは、現地の実態というものをしっかりとお聞きして、地域の住民らと十分なコミュニケーションをとり、住民の意見や経験を反映させる、双方向に経験や知見を活かす、こういう点で、本当に有意義であったと思っております。

 そして現在、奈良県では奈良県総合治水対策がすすめられております。私は、この総合治水対策、非常に期待をしておりまして、やはり、これができるには、地域の方々が、水害が軽減されたということを実感していただくような、そういうものであってほしいと思っております。

 しかし一方で、30年もたって数値目標がなかなか、ため池がつくられてこない、30年ほども無視されている、進捗がまだ40%強というところにとどまっているなどの実態もございます。

 そこで私は、ぜひ今、総合治水対策や大和川流域の総合治水対策協議会といったところに、例えば公募でも結構ですので、浸水常習地域にお住まいの方々も実際にここにきていただいて、意見を述べてもらう。こういう場が必要ではないかと思いますけれども、知事はその点、いかがでしょうか。

* 

 荒井正吾知事答弁  流域治水対策という言葉をお使いになられましたが、支川になりますと、水は高度差があって高い所から流れてまいります。治水対策が遅れているのを調べて見ますと、上流が遅れているんです。具体的に言えば竜田川の生駒とか、高田川の御所などが遅れているわけでございます。水がたまるところはちゃんとされているわけでございます。地域差があるということでございます。

 上流は自らのため池整備の義務は58年度の計画で課されているけれども、自らのところは溜まらないものですから、あまりしなくて良いとほっておかれる傾向が強いということは確かでございます。

 県は県・市町村サミットにおいて、整備の遅れている状況をつぶさに報告致しまして、支川の地域のどこで溜めるのか、支川の上流から順番に溜めていこうということは、58年の計画で合意したわけでございますが、上流の方がどうも遅れている傾向がございます。

 流域の治水対策を共同でするということがとても大事でございますので、条例をつくりますのも、さらにその意味を認識し直そうよということが1つの目的になっております。そのプロセスも重視していきたいと思います。

 下流の人は、水がたまる現場でございますので大変でございます。その現場で、大きなため池をつくっても土地の制約に乖離がございますので、なかなかできないので、先ほど申し上げたことですが、流域ごとの対策、支川ごとの対策を中心に内水対策をすすめていきたいと思っているところでございます。

* 

 太田あつし議員  それぞれのところの対策はされておりますけれども、本当に、実際に被害を受けている方々の声がどこまで届いているのかという意味で、ぜひ、こうした方々の協力もいただきながら、対策を講じていただきたいと思っているところです。

 先日、高田でおこないました学習会も非常に厳しい、ご意見をいただいたところでございます。県の担当課にもとどいているところでございますので、ぜひ、こうした方々の力も借りながら、この対策はおこなっていただきたいと思っております。この中で出されました小金内川の対策でございますが、いったいこれは、曽我川も含めて、いつまでの工事を終えるのか、その点について、もう一度答弁をお願いします。

 *

 加藤県土マネジメント部長答弁  小金内川につきましても下流部約180㍍区間の整備が終わったという段階でございます。これからまだ上流にむけて整備をすすめていく必要もございます。今の財政事情も厳しいわけでございますが、予算をしっかり獲得して早期に整備が終わるよう努力をしてまいりたいと思います。現在の段階で、この先何年で解消するというのがまだ見える状況ではございません。今後、努力をしてまいりたいと思います。

 *

 太田あつし議員  この地域の方々は、いったい何年、この工事をやるんだと、いつ終わるんだと言っておられたところでございます。曽我川の河川敷の耕作地や廃棄物の除去とか、大規模な改修だけではなくて、もっとできることがあるんじゃないかと、アイデアももっておられます。

 おそらく県の河川課のほうにもいかれていると思います。こういった方々と協力していただいて、一番は、この工事を早くしていただくということが大切ですが、それまでにできることがあるならば、できることはすべてやっていただきたいというふうに思っております。   (了)

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