こんにちは。奈良県議会議員団[奈良県議団]です。

[2018.3.6] -[活動日誌議会報告]

2月定例奈良県議会 今井光子議員「代表質問」

 開会中の奈良県議会2月定例会で3月2日、日本共産党の今井光子議員が代表質問をおこないました。

2月定例奈良県議会

代表質問(上)

2018・3・2 今井光子議員の質問

*議会の音声資料から作成したもので公式の会議録ではありません(日本共産党奈良県会議員団)

代表質問にたつ今井光子議員

 

 

 

 今井光子議員  日本共産党の今井光子です、日本共産党を代表して質問します。今議会は吉野杉のバイオリンの音色で幕開けをしました。本日私が来ている服も吉野の杉、檜の繊維から作られたものです。自然は人間が耳を傾ければ大きな贈り物してくれます。いま環境が大きく激変しています。

 

日本中に満ちる山林 この素晴らしき杉檜なのに なぜか使わず

山村寂れて空き家が増える

大自然の豊かな村に温暖化、強酸性雨で虫いなくなり、小鳥激減

さよならも言わず、今年 各村々の鳶もいなくなった また一歩寂しい村になりました

人類70億人 栄えても いつまで持つか この地球

 

 これは先日赤旗日曜版に掲載された 奈良県 吉野武文さんの詩です。天空の村野迫川村で森林情報提供者をされていました。また上流にダムがない東吉野村の清流でもいままで住んでいた魚がいなくなっていると警告したのは、元奈良県漁業組合長の故桝本実雄さんでした。

 

 やまと青垣、自然と歴史豊かな奈良県といわれていますが、深部に目をやることが今求められています。虫や鳥がいなくなり、魚がいなくなり、子供がいなくなって、奈良県の少子高齢化は待ったなしです。今年度予算は15年ぶりに五千億円を超えました。国の観光戦略に沿った大型プロジェクトが目立ちます。外国人やインバウンド、高級志向に目を奪われ、採算の取れない事業に無駄な税金をつぎ込むのではなく県民の暮らしにしっかり目を向けて人々の暮らしが持続可能になるような県政運営が必要です。その視点で今回は7点にわたって質問します。名快なご答弁をお願いいたします。 

 

1、奈良県の防災拠点施設について

 

 今井光子議員  奈良県は全国で唯一陸上自衛隊の駐屯地がないとのことで災害対策だけを理由に自衛隊の誘致を進めてきました。今年度予算にも陸上自衛隊の誘致として関連道路調査費も含め2000万円を計上しています。

 安倍内閣のもとで憲法9条に自衛隊を明記することが議論されていますが、問題は自衛隊を書くことではなく自衛隊がなにをするところなのかが重要です。安保法制によって専守防衛と言っていた自衛隊がアメリカと一緒に武装して南スーダンにまで送られ、宿営地のところまで弾が飛んできていたとの報告がされています。佐賀県では自衛隊のヘリコプターが民家の上空に墜落する事故が発生しています。八尾空港でも自衛隊ヘリコプターのねじがどこに落下して不明になっています。

 県は五條市に陸上自衛隊駐屯地を誘致して併せて消防学校を含む防災拠点施設を作る方向ですが、南海トラフの今後30年以内の地震発生確率が、従前の70%前後から70から80パーセントと上がってきています。宇陀の消防学校ではあまりにも老朽化が進み、消防士や消防団の十分な訓練が保障できません。 

 そこで知事に伺います。

 陸上自衛隊駐屯地誘致の実現を待つのでなく、早急に消防学校の建て替えを含む防災拠点施設を整備すべきと考えますがいかがでしょうか。また、その見通しについてもお伺いします。

 

 荒井正吾知事答弁  陸上自衛隊駐屯地誘致の実現をまつのではなく、早急に消防学校の建てかえを含む防災拠点施設を整備すべきと考えるがどうかとおっしゃいました。賛成でございます。

 これまで本県には災害対応の中心的役割をになうことができる広域防災拠点がありませんでした。災害に見舞われました各県の様子をみていましても広域防災拠点の整備はぜひとも必要と考えます。特に南海トラフ地震の規模の災害が発生した場合、奈良県はもとより、紀伊半島沿岸地域に甚大な被害をもたらすことが予想され、こうした被害に対して迅速に救援活動などがおこなえる拠点が必要かと思われます。半島中央部に位置する五條市において広域防災拠点の整備を検討しているところでございます。

 現在、検討しております広域防災拠点は消防学校を併設するとともに、緊急物資の備蓄、地域内外からの物資の集積、配送拠点、救援復旧活動の中心となる自衛隊、警察、消防などの機関のベースキャンプ地などの機能を備え、特に救援活動をおこなう機関が活用できるヘリポートの設置も視野に入れております。

 東北大震災の例をみましても大規模災害の時には、より大きい基地と機能が必要だと思われます。

 また、そこに自衛隊が駐屯していれば、発災時には速やかな救援活動につながるものと期待をしております。県では、これまでから自衛隊駐屯地の誘致活動を積極的にすすめてきておりますが、他県の例からすると誘致の実現には相当の時間を要するものと認識をしております。このため、まずは広域防災拠点の整備をすすめ、あわせて誘致活動にも取り組みながら、その実現をめざしたいと考えております。

 現在、県では広域防災拠点の具体的な整備内容について検討を続けております。また、候補地である五條市においても地元や地権者との協議を重ねながら、用地の確保にむけた手続きを鋭意すすめているところでございます。今後、用地の確保ができ次第、関係機関との調整をおこないながら、できるだけ早期に整備できるよう取り組んでまいりたいと思っております。

 

 今井光子議員再質問  自衛隊駐屯地と消防学校の件は、知事の回答にびっくりしました。以前に関西広域連合の時にも意見が合ったときがあったんですが、時々、そういうことがあるなと思い、聞かせていただきました。本当に今、消防学校が大変な状況になっておりまして、消防学校なのに実際に火をつかう消火訓練をしようと思いましたら、三重県だとか大阪府の他府県の消防学校まで行かなければいけないというような事態が起こっておりますので、早急に、それを実現していただきたいということをお願いしておきたいと思います。

 

 荒井正吾知事再質問への答弁  自衛隊誘致について今井議員と意見が一致したように思いましたけど、よく考えて続けたいと思います。 

 

2、国民健康保険の県単位化について

 

 今井光子議員  国保は憲法25条に基づき生存権を保障するために作られた制度で、奈良県では約20万世帯35%が加入しています。しかし、国保料金は高すぎて払いたくても払えないために滞納している世帯が約1割あります。また、病気の時に必要な医療が受けられずに手遅れになり命を落とす事例も出ています。これでは国民皆保険とは言えません。「同じ所得・世帯構成であれば、県内のどこに住んでいても保険料水準が同じ」を目標に平成36年制度完成に向け平成30年から県単位化がスタートします。県民からすれば自治体間の保険料の違いは問題ではなく、払いたくても払えない高すぎる保険料が大きな問題で各地の地方選挙では常にこのことが大きな争点や関心を呼んでいます。

 国保は所得200万円以下の世帯が8割を占めているにもかかわらず、保険料は年収400万のサラリーマン世帯の場合で協会健保が20万から22万に対して国保は41万。年収180万月給15万のバイト料で暮す単身フリーターの場合で、協会健保なら8から10万のところ国保は15万円とその高さは際立っています。このような国保料金の高騰を招いた大きな要因は加入世帯の貧困化と国の予算削減に原因があります。

 国保がスタートした1960年代は世帯主の4割が「農林水産業」3割が自営業でした。それが今では年金生活者などの無職が4割、非正規雇用の労働者などの「被用者」が4割で合わせて8割を占めています。国保加入者の平均所得は90年代前半の270万円をピークに140万円にまで落ち込んでいます。社会保障制度審議会の1962年勧告によれば無職者が加入し保険料に事業主負担がない国保を、保険制度として維持していくには相当額の国庫負担が必要であると宣言していました。

 奈良県はこの度、奈良県国民健康保険運営方針を策定しました。保険料の引き上げを押さえるための一般会計からの法廷繰り入れは解消していくと示しています。また平成36年度の県内統一保険料を目指す上で市町村基金を投入しての保険料上昇の緩和も保険料率の引き上げをあと送りすることで単年度上げ幅が過大にならない範囲でとどめるようにとの見解です。

 これまでいくつかの市町村が独自財源を活用して実施してきた保険料上昇の抑制の措置をやめれば当該市町村において急激な保険料上昇となり、ますます「払えない保険料」となってしまいます。奈良県が今年1月が実施した推計では、平成36年度までに一人あたり平均保険料が上昇率が7年間の医療費増に伴う上昇分も含めて10%を超える市町村が19市町村となっています。これでは国保被保険者の生活が立ちいかなくなるのは容易に想像できるのではないでしょうか。一般会計からの法定外繰り入れや市町村基金の保険料上昇抑制のための活用は県単位後も引き続き必要と考えますがいかがでしょうか。

 国保料水準の統一についてですが、愛知県国保運営協議会では「平成15年度市町村の一人あたり医療給付費には1.7倍の格差があり、保険料水準の統一を目指せば、医療費水準の低い市町村の保険料負担が大きく増加する問題点が生じる。地域の医療資源の配置が平準化されることが大事で、それにより医療給付費が平準化されていくべきで、保険料水準の統一が先にあるべきではない」との議論が行われています。また現時点で統一保険料を目指す都道府県は全国で福島、滋賀、大阪、広島、奈良のわずか5府県だけです。

 

 そこで知事に伺います。国民健康保険の県単位化に伴って、奈良県においてなぜ保険料水準の統一化を目指す必要があるのでしょうか。保険料の負担を軽減するには、これまで一部の市町村が独自財源を活用して実施してきた保険料軽減措置は県単位化後も必要と考えますがいかがでしょうか。

 また市町村が独自で実施している保険料の減免制度についても、引き続き市町村が独自で実施すべきと考えますがいかがでしょうか。

 

 荒井正吾知事答弁  現状では市町村毎に算定方式が異なることなどから、保険料水準は市町村毎に異なっております。しかしながら、保険給付が全国共通の制度であることを踏まえれば、国保の県単位化にあたっては保険料負担の不公平は解消すべきと考えられます。

 一人あたり医療費に見られる地域差は病床数や医師数との関係性が高いと指摘されております。県が地域医療の提供体制整備の責任を有しながら、それらとの関係性が高い医療費の地域差を市町村ごとの保険料水準に連動させ、住んでいる市町村によって保険料負担が異なることとすることは被保険者にとって公平ではないと考えられます。また、市町村で実施されている保健事業には格差がありますが、厚生労働省の資料によりますと、市町村の特定保険指導による本県の医療費適正化効果は約2億円程度と見込まれます。本県の国民医療費約4600億円にしめる割合はわずかであることがエビデンス上あきらかになっております。

 さらに小規模で、財政基盤の脆弱な市町村が多い本県では高額医療費の発生など多様なリスクを県全体で分散することが必要だと思います。小さな市町村で高額医療が1つ発生すると、その町村の保険料がすぐにあがってしまうことがございます。市町村ごとの医療費水準と保険料負担のリンクを遮断する必要があると思います。

 このため、昨日の代表質問でも答弁いたしましたが、国保の県単位化により県民負担の増加抑制を旨として、県民も受益であります地域医療の提供水準の均てん化を図りつつ、県民負担の公平化を図る観点から、同じ所得・所帯構成であれば県内のどこに住んでおられても保険料水準が同じとなる県内保険料水準の統一を市町村とともに段階的にすすめ、平成36年度に完成させる方針でございます。 

 次の質問は、一部の市町村が独自財源を活用しておこなう保険料の軽減措置についてのご質問がございました。各市町村は平成36年度の制度完成をめざし、段階的に保険料の改定をすすめます。上がるところと下がるところがございます。県は国からの財政支援拡充分を効果的に活用して制度改正および法定外の一般会計繰入の解消にともない一定、保険料負担が増加する市町村に対しまして、激変緩和措置を講じます。大きな財源をつぎ込みます。

 このことにより、一部の市町村が独自財源を活用しておこなっている保険料軽減措置の解消を図ることが可能になりますし、保険料水準の統一が実現されます。 

 また、保険料の減免措置についてのご質問がございました。震災等の災害や病気・失業名など特別な自由により保険料の支払いが困難となった方を対象とする制度でございます。具体的な適用条件や減免の割合などは各市町村が条例で定めることとなっており、市町村毎に差があるのが現状でございます。県といたしましては平成36年度の県内保険料水準の統一をすすめていくなかで、どのような取り扱いをすべきか、その実態を踏まえながら、市町村とよくきょうぎしてまいりたいと考えているところでございます。

 

 今井光子議員  問題は、高すぎて払えない、だから払える保険料にしてほしいというのが、私どものほうに寄せられている声です。保険料が払えなくて、今、窓口に相談にきたら保険証を渡しますという世帯が4252世帯、それから行方不明で保険証を渡せないというのが728世帯。4980世帯に保険証がわたっていないという状況です。世帯平均人数が1.64ですから8172人の人に保険証が届いておりません。滞納世帯が2万件、これでほんとうに国民皆保険とは言えない状況ではないかと思っております。

 平成27年の国保の年報を見ますと、奈良県で黒字の自治体が19あります。それが統一保険料になりますと黒字でも17の自治体は引き上げをしなくてはいけないということになりまして、例えばある自治体では被保険者数が5099人というふうにされておりますが実際には4500人しかいなくて、そこで1億円の差がでるので、その分を町が負担しなくてはいけないというような問題などもあると聞いております。私は、市町村の国保であれば、そうした調整が可能だと思います。

 今、医療水準の問題でもドクターヘリなども実現して、以前から比べると随分前進をしていることは分かりますけれども、例えば、南部の方では自分の住んでいる場所で子どもを産むこともできない、死ぬこともできない。亡くなるというようなときには、どこかに入院とか、施設、村外の家族のところにいかないと死を迎えることもできないと言う現実があるなかで、保険料の統一だけをすることは、ほんとうにどうなのかと思うわけです。そして、こういう保険ですから、ぜひ、減免制度などは従来通りにするべきだと思います。検討といわれておりましたが、減免制度をする場合に、市町村からの繰り入れだとか基金の活用などは可能なのかどうか、その点をお聞きしたいと思います。

 

 荒井正吾知事答弁  負担できない人は、保険でございますので、負担できる人に公平に負担してもらうというのが保険でございます。それを給付は負担できない人にもわまるというのが保険制度の最大のメリットでございますので、負担できない人がいるというのは減免なり保険料負担の考え、対象話でございますが、その中で、市町村国保と県営国保、保健は小さい方がよいのか、広い方が良いのか。保険制度としては総じて広い方が良いわけでございます。その中で負担については、県内どこに住んでも同じ所得・所帯構成であれば同じ負担の額にしようというのがこの公正な保険制度の負担を達成する大きな目標でございます。その点についてはご理解いただけるんじゃないかと思います。その中での保険料の減免制度をどうするかというご質問なり、ご指摘がございました。

 市町村ごとにいろいろな事情のもとにされているように思いますので、市町村とよく協議してまいりたいと思いますが、県としては県営保険になるうえでは扱いが公平になるように、この市町村と隣の市町村では減免制度の扱いがきわめて違うということにならないように要請をする観点が県ではあろうかと思っております。

 

*以下の質問は(下)に掲載します。