こんにちは。奈良県議会議員団[奈良県議団]です。

[2018.3.8] -[活動日誌議会報告]

2月定例奈良県議会代表質問(今井光子議員)

2018年2月議会

代表質問(下)

2018・3・2 今井光子議員の質問

*議会の音声資料から作成したもので公式の会議録ではありません

日本共産党奈良県会議員団

 

3、働き方改革について 

 今井光子議員  私はこの間毎議会ごとに県庁の長時間残業問題を取り上げてきました。このままでは過労死を産むことを警告してきましたが、残念ながら2017年5月、35歳の職員が自死されました。悔やまれてなりません。 

 自死された職員の1月分のタイムカードが阪口議員の一般質問の配布資料で明らかになりました。

 1月の出勤日数は19日間ですが、2日間の休日も出ているため21日出勤され、残業を行ったのは20日間ですがあと1日は水曜日のノー残業デーで打刻していません。タイムカードの打刻時間では95時間30分の残業時間が確認されますが県が残業で認めた時間は42時間15分で、53時間15分の違いがあることが確認されました。95時間は80時間の過労死ラインを超えています。さらに2016年の4月から2017年1月までの県が認めた残業時間は372時間54分、これも年間総労働時間の上限360時間を超えています。実際の残業時間は不明です。

 労働時間数の計算は、原則として、1分単位で行わなければなりません。労働者に不利にならない端数処理として、1か月の労働時間を通算してその合計を端数処理することは認められていますが、残業に対して日々端数処理が行われている状況は、労働基準法37条に違反します。

 そこで知事に伺います

 タイムカードの打刻時間と実際に残業として認めた時間に差が生じる理由をお伺いします。職員の正当な労働時間を把握し、正しい手当を2年間遡って支給すべきと考えますがいかがでしょうか。

 

 荒井正吾知事答弁  タイムカードの打刻時間と実際に残業して認めた時間に差が生じている理由というご質問でございます。

 時間外勤務は職員自らの判断によるのではなく、所属長をはじめとする管理監督者が真に時間外勤務が必要な職員に対して、適切に命ずることが基本となっております。具体的には事前命令をおこなった上で時間外勤務の翌日以降にその成果及び従事時間帯の勤務内容について管理監督者が職員に確認することによって、事後に時間外勤務の実施状況を1分単位で把握して居るところでございます。

 一方、出退勤システムへの記録は勤務が終了した時点で速やかにおこなうことをお願いしておりますが、依然として庁舎を出る直前に記録している職員が多いという状況でございます。在庁時間と残業勤務時間との差がでる大きな理由になっております。在庁時間におきましては、食事や休息などの時間の他、プライベートな用事、また自己の都合で残ることも考えられ、在庁時間すべてが時間外勤務とは断定できません。

 このような乖離の実態について今年度、知事部局の職員のうち約10分の1にあたります230名程度を抽出し、平成28年度1年間の在長時間と手当時間についてのサンプル調査をおこなった結果を、昨年9月の総務警察委員会で報告させていただいたところでございます。調査の結果を申し上げますと、職員1日一人あたりの平均の乖離時間は44分でございました。その分布を見ますと30分未満の職員が45%、1時間未満の職員が24%となっており、約7割の職員が時間外勤務の終了後1時間以内に退庁しておりましたが、1時間を超えて在庁している職員も一定数いたことが分かりました。

8月以降は超過勤務縮減対策プロジェクトの取り組みの1つで、時間外勤務命令のない職員の退庁徹底させておりますが、在庁時間と時間の手当時間の差、つまり在庁時間と時間外勤務時間との差、今、平均で44分となりました内容について、平成29年度の状況を再度、調査させているところでございます。 

 働き方改革の2点目の質問は、職員の正当な労働時間を把握し、正しい手当を2年間さかのぼって支給すべきと考えるがどうかというご質問がございました。時間外勤務は先程述べましたように事前命令をおこなったうえで、翌日以降にその成果及び従事時間などの勤務内容について管理監督者が職員に確認をしております。

 そのうえで確認できた時間外勤務に対する手当はすべて支給している状況でございます。そういったことから未払い手当はないものと考えております。

 先ほど述べましたように再度の調査を実施させますが、その際、時間外勤務終了後、在庁して何をしているかなど、在庁時間と手当時間に何をしているかなぜ差が生じた、その原因についても確認をさせたいと考えております。

 

 今井光子議員  残業時間というのは残業命令があった時間のことを言うのか、その点をお尋ねしたいと思います。 

 荒井正吾知事答弁  先ほどご答弁もうしあげたとおりでございますが、在庁時間と残業時間のかい離、さきほど44分、サンプル調査ではあるということでございましたが、どうしてそういうことがおこるのかということは、もう少し、突き詰めないといけないと思っております。サンプルの時間の把握だけではなく、実態の把握にも努めていきたいと思っております。 

 今井光子議員  労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべきガイドラインというのが出ています。その中で、自己申告した労働時間を超えて事業所内にいる時間について、その理由を労働者に報告させる場合には、当該報告が適正におこなわれているかについて確認することということで、その際、休息や自主的な研修、教育・訓練、学習等であるため労働時間ではないと報告されていても、実際には使用者の指示により業務に従事しているなど使用者の指揮命令下におかれていたと思われる時間については、労働時間として扱わなければならないと、こういうようなことがございますので、そうした問題についてはきちっと精査をしていただきたいというふうに思います。

 

 

 

4、大和川流域総合治水対策について

 

 今井光子議員  昨年10月22日から23日未明にかけ、台風21号の北上に伴い、大和川流域では最大1時間降水量約20ミリ、柏原上流域平均累加雨量で約260ミリを記録し、王寺町藤井では計画高水位8.29メートルを上回る計測上限10メートルを越える水位を記録しました。王寺水位観測所では計画高水位7.43メートルを上回る8.14メートルの水位を記録。河合でも保田でも過去最高の水位を記録しました。各地の水位観測所では計画高水位を超え王寺町、三郷町、河合町においては水があふれ出し家屋や道路の浸水が発生しました。日本共産党地方議員団は、大変な事態と受け止め1月15日大和川河川事務所に早急に遊水地計画を進めてほしいと申し入れに行ってきました。現在大和川河川敷内に5か所の遊水地計画が進んでいますが、1つの遊水地の計画から着工完成に5年から7年がかかるといわれ、雨が降るたびに心配が付きません。

 また、藤井についても溢れ出している事実があったことから、堤防のかさ上げ対策を要望してきました。

 それが効をなしたかは不明ですが、国の平成29年度補正予算に関する直轄事業の事業計画の中で、大和川においては藤井他地区で河道掘削や築堤のほか、川西町保田地区の遊水地整備が予算化されています。

県では大和川流域総合治水対策に位置づけた「ためる対策」を進めるために、宅地開発については3000㎡以上の開発に対して、河川への流出増を抑制するために防災調整池等の設置を指導していますが、私の地元では市街化調整区域でも特区の開発がすすみ、約40か所で宅地開発がされています。

 先日、現地調査に行ってきましたが、開発面積が3000㎡に満たないため防災調整池等の設置を必要としない開発が隣り合う、抜け穴的な開発状況を確認しました。

 上流での「ためる対策」を真剣に進めなければ、下流で大雨のたびに浸水被害が拡大して取り返しがつかない事になってしまいます。

 県が施行する総合治水条例では、10月から1000m2以上の宅地開発に対して防災調整池等の設置を義務づけることになりますが、これによって、大和川流域内での宅地開発などの開発行為に対して、どの程度、防災調整池等の設置を求めることが出来るというのでしょうか。

 一方、自治体が実施する「ためる対策」の達成率には格差が見られます。広陵町では田んぼに一時水をためる水田貯留が実施されています。

 水田の排水工の改良や畦畔の補強により実施可能な水田貯留は、大和川流域のためる対策として農家の協力を得て実施すれば、有効な流域対策のひとつと考えますし、農地の保全にも役立つのではないでしょうか? 

 そこで知事にお伺いします。

 防災調整池等の設置を必要としない小規模開発が増加している中、条例施行により、大和川流域内での開発面積のうち、防災調整池等の設置を義務づける開発面積は、どの程度になるのでしょうか。

 また、水田貯留の現状と今後の見通しについても合わせてお伺いします。

 

 荒井正吾知事答弁  大和川流域におきましては、昭和57年の大水害を契機に国、県、流域市町村が連携して流す対策と貯める対策をあわせて実施する総合治水対策に取り組んでおります。

 その一環といたしまして、0.3㌶以上の開発行為につきましては保水力の低下を防止するため、防災調整地等の設置を指導してまいりました。議員、ご指摘のように近年では防災調整池等の設置を必要としない0.3㌶未満の小規模開発が増加し、防災調整池等の設置を求まることができる開発行為が昭和60年の大和川総合治水計画策定時の9割程度から、最近の10年間で6割程度に低下しているところでございます。

 規制が防災調整池を設置すべきとする開発行為の面積が6割に低下しているという状況でございます。この度の条例におきまして防災調整池等の設置を0.1㌶以上の開発行為に義務付けをさしていただいております。

 大和川流域内の開発面積の9割以上が防災調整池等の設置対象となることを見込んでおります。大和川流域整備計画策定時と同等の流出増の抑制が可能になるものと考えております。

 その中で水田貯留の現状と見通しについてのご質問もございました。大和川流域総合治水対策では貯める対策として県、流域市町村ごとに目標量を設定して取り組んでおりますが、ため池の治水利用につきましては目標達成した市町村がある一方、ほとんど実施されていない市町村もあるなど、その取り組みにばらつきがございます。このような中、水田に振った雨を一時的に貯留し、水田からの排水を抑制する水田貯留の取り組みに着目し、平成29年2月の大和川流域総合治水対策協議会において、新たな貯める対策のメニューとして承認され、この度の条例にも位置付けているところでございます。

 この水田貯留は平成24年度に田原本町が県内で試験的に実施されまして、その後、11市町村にまで広がりをみせております。今年度末にはその実施面積は約61㌶にも達する見込みでございます。今後も貯める対策が低迷している市町村に対してため池の治水利用とあわせて推進してもらえるよう働きかけていきたいと思っております。

 

 今井光子議員  大和川の遊水池で1万リューベの水を受ける計画になっているのですが、この間の水田の減少で、すでにその1.9倍の保水力が奪われているという状況が起こっておりますので、新たな制度に変わりました時には、本当にきちっとした取組みをしていただきたい。これはお願いしておきたいと思います。

 

 

 

5、奈良県の米づくりについて

 

 今井光子議員  国営第二十津川紀の川農業水利事業及び国営大和紀伊平野土地改良事業の完工式が11月27日大淀町で行われ参加しました。改めて先人の方々の並々ならぬ努力で偉大な事業が行われたことを感じました。「大和豊年米食わず」、大和の天候が順調ならほかの地域は雨が多く不作となり他が豊年なら大和は干ばつに悩む、大和平野の農業用水不足を表しています。

 豊かな紀ノ川の水を、山を越えて大和平野に引き込むという吉野川分水計画は江戸初期から提案されていましたが、そのたびに紀伊平野の農民の反対がありました。水は300年にも及ぶ農民の悲願でした。この事業の完成で今や6月1日になれば大和平野の田んぼには水が引かれることが当たり前になっています。

 その一方で肝心の農業は衰退し、水田が激減しています。平成17年から平成28年の10年間で農地が約1900ヘクタール、そのうち田んぼが約1600ヘクタール失われています。

 奈良県の農業において米は最も収穫量の多い作物で、平成28年産は、45,700トン、全国シェアの約0.6%が生産されています。米は国民の主食であるばかりでなく、水源涵養や生物多様性、日本の文化や各地の祭りなど私たちにかけがえのないものをもたらしてくれました。

 収穫量の7割を占めるヒノヒカリはおいしさには定評があります。

 その一方で、米価の低迷で販売額が生産費を割り込む状況が生まれ農家の方々はこれが最後の米づくりかと思いつつ田植えをすると聞きました。また、先の台風では、田んぼに流れ込んだ土砂の影響でコンバインが故障し、農家の生産意欲も減退していると聞いています。広大な田んぼを委託された数人の農家が受けているような地区もあり、これが続かなくなれば、耕作放棄地はどんどん広がり、奈良県から田んぼがなくなり、奈良の田園風景や美しい景観も激変してしまいます。

 県はこれまで、米価維持のための国の減反政策を受け入れ、全都道府県に割り当てられた数量目標を目指して米生産を行ってきており、独自の米政策は持たずにきました。

 消費者側は奈良県のおいしいお米を食べたいというニーズがあり、生産者は販売先を求めていると聞いています。また学校給食は県産米100%が利用されていますが、もっと地元のお米を地元の学校で利用できる仕組みができれば、子供たちが田植えを手伝うなど生産者と学校の交流の機会も生まれ、農家の生産意欲の向上にもつながります。 

 そこで知事にお伺いします。

 吉野川分水の2期事業が完工した今こそ、改めて奈良県の米づくりを今後持続可能な形で進めるための対策が必要と考えますがいかがでしょうか。

 

 荒井正吾知事答弁  議員、お述べの通り、水田は生産の場だけでなく、景観形成や生物多様性に寄与するなど多面的な機能を果たすと認識をしております。ただ、水田だけでは農家所得はきわめて少なく、農業維持できる実情にないのも事実でございます。

 このため水田農業につきましては、意欲ある農家が将来にわたって農業に従事できるよう二毛作の導入など高収益化を図る取組を支援し、農家所得の向上につながる対策をおこなうことが重要であると考えてまいりました。県ではこれまで高品質でおいしいコメの安定生産による県産ヒノヒカリのブランド化や畜産農家の需要に応えた飼料用米の生産拡大を推進してまいりました。

 また、米生産の大半を小規模な兼業農家がになっている本県の実情から、本県のコメの生産コストに締まる機械代が全国でも6番目に高い割合となっております。このことが経営の圧迫にもつながっていると考えております。

 そこでコスト低減化を図るため集落営農による機械の共同化やリタイヤする農家から農地を借りるなどの内の利用集積をすすめることが必要だと思っております。しかしながら奈良県では農地への執着、私物意識が他県に比べてきわめて強いと言われております。その結果、農家農地を集約化して効率的な農業ができる団地化が進まない状況にあることも事実でございます。

 今後はこれまでの取り組みを粘り強く継続、充実するとともに作業の充実化を図るためのうちの団地化をすすめ、水田を大規模な区画にしたり排水不良を改善して畑地化をおこなうことにより、米の裏作としてキャベツや玉ねぎなどの生産や、例えばイチゴなどの高収益作物を導入することで経営基盤の強化を図る仕組みを推進していきたいと考えております。

 また、兼業農家を含めて多様な担い手を確保するためには、地域で働く場が必要と考えております。とりわけ若い人に働く場が必要と考えております。いわゆる、工業ゾーンなど雇用の創出による農業兼業所得の確保を図ることも農村では大事なことだと考えております。

 今後とも水田農業の振興の観点から意欲ある農家の収益向上と省力化・コスト低減をはかる取組を総合的、段階的にすすめてまいりたいと思っております。

 

 今井光子議員  お米の問題ですけれども、二毛作の話がでましたけれども、今、奈良県を景観とか彩りとかと言う事の事業をされていますが、奈良の春といえば、春は菜の花とかレンゲとか、そういうイメージがありましたが、ほとんど見かけなくなりました。そういうような田んぼの活用などもぜひ県としてすすめていただきたいなと思っております。その点で、ご意見があればお聞かせいただきたいと思います。

 

 荒井正吾知事答弁  水田に景観作物を植えるというお話がありましたが、水田は、水田、畑地のように農業生産のために使っていただくための効率化を試行しております。放棄地率が奈良県は大変多いわけですが、だまって農業をやめ、農地を放棄されるのは、これまで農地として維持するのにどれだけお金をつぎ込んだのかというふうに思い返しますと、本当に、罪なことをされるなと私は思います。

 その後に景観作物を植える、公園にするなどは大きな役割だとも思いますが、農地をなくす必要もございません。農地でありながら、景観作物を植えることも可能でございますが、農地でなくして公園にする、あるいは防災拠点にするといったことも考えられるものでございます。その中で、菜の花やレンゲというのは議員のイメージにふさわしいお花だと思います。可憐ということでございますが、それも大変有力な植祭の対象であろうかと思います。

 奈良県全体、植載計画できれいにしようとしております。森や畑、また道端をきれいにしようという四季彩の庭づくりをすすめておりますが、水田の周辺、またため池の周辺もきれいにしていきたいと思います。

 

 

 

6、若者も高齢者も希望の持てる奈良県に(年金、自立支援、奨学金)

 

(1)年金引き下げの中止を

 今井光子議員  奈良県で65歳以上の高齢者は約40万人。人口の約3割を占め、そのうち約8割が年金を主たる収入で生活しています。

 国は2012年に2.5%もの年金削減を決め2015年までに実行しました。厚生労働省の市区町村別年金給付状況によりますと、奈良県では厚生年金保険の老齢給付について2012年3月末と2017年3月末で比較すると受給権者数は3万3000人増加していますが、年金総額は約85億円減少しています。全国では12万6400人もの不服申し立てが行われました。国はすべて却下し、現在4500人、奈良県では26人が年金裁判を闘っています。原告一人一人は自らの老後を自らの手で支えようと長年保険料を納めてきました。自らの老後は自らの力で守ろうとする思いが強くあります。それを国が一方的に年金制度を変えて年金を削減することは許せません。

 更に物価が上がっても年金を引き下げるマクロ経済スライドが始まり今後30年にわたって年金を下げ続ける計画です。一番被害をこうむるのは減らされた年金を受け取る若い世代です。

 団塊の世代が退職して年金生活に入ってきています。「こんなに少ないとは思わなかった」と多くの方が言われています。国はさらに支給開始年齢を70歳に引き延ばす計画です。女性の年金は低く「夫と2人で何とかやっているが夫がなくなったら年金が減らされ生活できない。」と不安の声もよく聞きます。憲法25条2項には、『国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない』と書いてあります。あいつぐ年金支給額の引き下げは、憲法に違反します。裁判で国は「公的年金で健康で文化的な生活が送れなくても違法ではない」と主張しています。

 公的年金は老後の人間らしい生活を支えるものでなければいけません。 

 このような状況を理解の上、奈良県において是非機会を捉えて、国に年金引き下げの中止を求めていただくよう要望します。

 

 今井光子議員  これは質問ではないんですが、1年間でどれだけ年金額が入っているか(給付されているか)、そこに資料をだしましたが、5600億円の年金が奈良県に入っております。県の一般会計当初予算案が5066億円ですので、県の予算よりも大きいということになっております。これが下がるということは大変なことですので、これについてはぜひ、国に要望していただきたいと思います。

 

 

(2)生活困窮者自立支援事業について

 今井光子議員  アベノミクスのもとで格差と貧困が広がり、貧困ラインが主要7か国で日本だけが下がり続けています。

 生活が苦しいと答える世帯は全世帯の6割に上っています。働く人の賃金は上がらず、非正規労働者は約4割、年収200万以下の低賃金で結婚もできない若者が増え、生涯未婚率は男性23パーセント、女性14パーセントでさらに増え続け親ロスによるうつ病も増えています。ニートや引きこもりも深刻です。貧困は、特別の事情ではなく、倒産、失業、リストラ、病気、親や家族の介護などで職を失えば、誰もが貧困に陥っておかしくない状態におかれています。憲法25条生存権の保障を目的とした生活保護の捕捉率は2割、生活保護基準以下の生活を余儀なくさせられて困っていてもSOSが出せない人がいます。背景には生活保護を受けるのは恥だと思い込まされている現実があります。頑張ればみんな報われた時代が過去のものとなり、先行きが見えない今。 努力が足りないから、稼げない。 楽しみを求める人は、贅沢。 倒れた人は、不摂生。 ホームレスの人は、怠けている。 そのようなバッシングの土壌がなぜできてしまったのでしょうか? みんなが閉塞感や節約生活から解放され心豊かに生きていくためにはどうしたらよいのでしょうか。

 日本共産党の志位委員長は生活保護を使いやすくするために法律の名前を「生活保障法」に変えることを提案しました。国民の権利であることを明らかにして制度の広報、周知を義務付けること、新政権を侵害してはならないこと、捕捉率を向上させることを提案しています。

 先日社会福祉総合センターに開設されている奈良県中和・吉野生活自立サポートセンターを訪ねました。

 生活困窮者自立支援事業は働きたくても働けない、住む所がない一人ひとりの状況に合わせた支援プランを作成し、専門の支援員が相談者に寄り添いながら、他の専門機関と連携して、解決に向けた支援を行う制度です。平成27年度から始まりましたが、制度が十分周知がされておらず県民にはほとんど知られていません。 

 そこで健康福祉部長に伺います。

 生活困窮者自立支援事業は制度の周知が十分でないと考えますが、今後、どのように周知を図り、制度を実効あるものとしていくのか伺います。

 

 土井健康福祉部長答弁  まず生活困窮者自立支援制度の周知についてでございますが、生活に困っている方に必要な情報や支援が届くようにすることがもっとも重要と認識をいたしております。

 このため、県民だよりやパンフレット等を活用した広報に加えまして、生活に困っている方が相談に来られる町村の生活保護窓口や社会福祉協議会の生活福祉資金窓口において、丁寧に制度のご案内、助言をいただくとともに、民生児童委員の皆さんの訪問による制度の周知など関係機関との連携を強化してさらなる周知にとりくんでまいりたいと考えております。

 また、県内の任意事業の実施が低調なことも制度が充分に周知されていない要因のひとつではないかと考えています。そこで、来年度から新たに県内の11の市と連携協定を締結して、広域就労支援事業を実施いたします。これは地域資源を広域的に活用して県と市が協働で支援プログラムの開発等をおこない、段階的なスキルアップを図りながら就労自立につながるよう支援をおこなうものでございます。

 生活困窮の方に早期の相談から、就労自立にむけて切れ目のない支援をおこなうことで、事業効果を高め、制度の周知にもつなげていきたいと考えております。

 さらに家計管理や生活、消費に関する課題をかかえている方も多いことから、来年度から新たに家計相談支援を実施いたします。これは家計の収支管理が不十分なために就労自立した後に再び生活困窮に陥ってしまうことを防ぐものでございます。引き続き、こうした取り組みをすすめまして、生活困窮者の自立支援の充実に努めてまいります。

 

(3)奨学金について

 今井光子議員  大学生の2人に1人が奨学金を借りています。しかし、非正規の仕事や正社員でも年収200万円など、若者の雇用環境は厳しく、「返したくても返せない」若者が急増し、自己破産した件数は全国で1万件にのぼります。さらに身元保証人になった親にまで請求がいくため、親まで破産するケースも相次いでいます。平成24年日本学生支援機構の調査では自宅から私立に通う場合:学費3704678円 生活費1738400円 合計5443078円が必要とされています。いまや奨学金なしでは、日本の大学教育(高等教育)は成り立たなくなっています。

 ある老夫婦のもとに、265万円の一括返還を求める督促状が届きました。39歳の息子を8年前にがんで亡くし、8年間連絡がなかったのに「なんで、いまごろ」。連帯保証人である夫宛ての書類を見ると、息子は借りた185万円のうち80万円ほど返していました。残金と利息の合計123万円に加えて、延滞金が142万円。延滞金は死後の分まで含まれていました。

 これで若者が結婚して子育てしようと思うでしょうか。

 2月12日さざんかホールでスーパーサイエンス探究科学研究発表会が行われました。高校2年生が「奨学金の罠」のテーマで発表を行なっていました。奨学金の返済で自己破産が社会問題となっている今、計画的利用の借入金額を予測し、大学卒業後10年で完済するモデルプランは年収294万円の一人暮らしの場合奨学金の貸与は月額4万円にしておくべきとの考察が示されていました。

 ちなみに平成16年新卒大卒者の初任給平均は月20万、税金や保険料を除くと手取り16万円です。安倍総理は生まれたところで学ぶことをあきらめない奨学金制度を創設するといっていましたが全国で2万人しか対象になっていません。 

 そこで地域振興部長に伺います。

 知事は昨年2月議会の宮本議員の代表質問に将来的に奈良県で就労するあるいは奈良県に居住し県外に通勤する場合に返済不要となる奨学金を検討すべきではないかとの質問に、地域に必要な人材を確保する観点で施策の検討を進めたいと答弁しました。

 奈良県として広く大学生を対象とした返済不要となった奨学金制度の創設を求めますがいかがでしょうか。

 

 村田地域振興部長答弁  まず国の動きからご説明をさしていただきたいと思います。大学生に対しましての経済的な支援につきましてはこれまで国が充実を図ってきております。授業料減免の拡大ですとか奨学金については有利子から無利子への流れを加速させるとともに、返還困難時における変換猶予制度の拡充というものもおこなわれてきたところでございます。また、今年度、非課税世帯におきまして一定の学力、資質用件を満たす学生さんを対象としまして、給付型の奨学金制度の創設や卒業後の所得に応じた返還月額を設定をできます所得連動返還型制度というものが導入されたほか、無利子の奨学金につきましては非課税世帯の学生さんにかかる成績基準の実質的な撤廃などがおこなわれたところでございます。

 さらに、昨年12月8日に閣議決定をされました新しい経済政策パッケージにおきましては、真に支援が必要な子どもたちに限りまして、大学など高等教育の無償化を実現することとしまして、このための2020年4月から授業料減免の拡充とあわせまして給付型奨学金の支給額を大幅に増やすということが盛り込まれるなど経済的支援の拡充がすすんでいるところでございます。

 こういった国の動きを踏まえますと、昨年の2月議会で日本共産党の宮本次郎議員の代表質問に対しまして知事からご答弁いたしましたところでございますけれども、各地方公共団体におきましてはご家庭に対する経済的支援のみに重点をおくのではなく、それぞれの地域の実情と地域に必要な人材の確保と、こういう観点から施策を検討する必要があるとの考え方でございます。

 本県におきましても、現在、県立大学における成績優秀な学生を対象としました給付型奨学金制度のほか、医師看護師等や文化芸術分野の人材を確保するために、県内で就労等を条件に返還を免除いたします修学資金貸付制度など、いわゆる給付型奨学金制度を設けております。

 また、来年度におきましては、本県における大学を含めた高等教育間の振興方策を検討することといたしておりまして、その中で、産業界と連携を図りながら、どのような分野でどのような支援を推進すれば県に必要な人材が確保できるのか、検討をすすめたいと考えております。

 

 

8、都市公園の問題について

 

 今井光子議員  王寺東公園は王寺駅東側200メートルに位置している面積0、19ヘクタールの街区公園です。昭和57年に都市計画決定され、周辺の土地区画事業の施行に合わせ、住民が土地を提供しあって、地域住民の憩いの場として昭和59年に整備されました。

 周りをマンションで囲まれる中で、春には桜を楽しみ、スイミング帰りの親子が公園で

 交流し、災害時には避難場所や、防災施設と地元にはなくてはならない貴重な都市空間であり、住民の共有財産です。

 昨年、都市計画公園「王寺東公園」の変更が住民に示されました。必要な区域を確保して、それ以外が駅周辺の街づくりに寄与することを目的に公園を減少させて王寺東公園の面積を0.19ヘクタールから0.09ヘクタールに変更することが示されました。

 更にこれまで街区公園がなかった王寺1丁目に公園を新たに新設することが示されました。

 理由はホテルを誘致が目的でした。昨年8月に奈良県と王寺町のまちづくり包括協定が結ばれました。この協定に基づく検討で駅周辺に新たな宿泊施設の誘致と滞在型観光を進めることを目指すことを掲げ、王寺町も都市計画マスタープランで王寺駅周辺地区を中心拠点として位置づけたような都市空間機能の集積の中に宿泊を位置付けています。

 王寺はJR関西線、近鉄田原本線、近鉄生駒線が合流し奈良まで15分で天王寺には18分で出られる大変利便性のいい立地条件です。まちづくり包括協定や町のマスタープランは理解できますが、なぜ都市公園を半減させてまでつくるのかの疑問が残ります。

 

 都市公園法の第16条では公園管理者はみだりに都市公園の全部または一部について都市公園を廃止してはならないとされています。廃止できる理由として1、公益上の特別な必要がある場合、2、配置される都市公園に代わるべき都市公園が設置される場合、と書かれています。

 国土交通省都市局公園緑地・景観課監修の都市公園法解説改訂版では「公益上特別の必要がある場合」とは「少なくとも土地収用法第4条に規定する程度の特別の必要がなければならないと考えるべきである」としています。

 土地収用法に書かれているものには道路、河川、学校や図書館など35項目にわたって書かれていますが宿泊施設はありません。

 国では民間資金の活用による効率的な公園施設の整備を促進するための官民連携賑わい拠点創出事業が例示されていますがそれでも面積要件は0.25ヘクタール以上の都市公園であり0.19ヘクタールの東公園は当てはまりません。滞在型で観光客に来てもらうには地元の人が誇れるまちであってこそ、行きたくなる街だと思います。 

 そこでまちづくり推進局長にお伺いします。

 王寺町へのホテル誘致は、県から王寺町に要請されたものなのでしょうか。また、ホテル誘致に伴い、都市公園の一部を廃止することは、都市公園法に規定する公益上特別な必要がある場合に該当しないと考えますがいかがでしょうか。

 

 金剛まちづくり推進局長答弁  王寺町では水と緑と歴史文化が身近に感じられ、活力あふれる西和地域の拠点都市を理念に、王寺町都市計画マスタープランの策定をすすめられているところでございます。その中で王寺駅周辺地区は医療、福祉、子育て、商業、宿泊、金融、行政中枢機能など多様な高次都市機能の集積をおこない、西和地域の拠点としての求心力を高めていく方針というふうに伺っております。

 議員、ご指摘の、王寺東公園の一部を活用して王寺町が施設を誘致されようとしているということにつきましては、県が要請したものではございません。

 今回の公園の都市計画につきましては、1の市町村を超えるような広域的なものではないため、王寺町が決定することになります。また、現在利用されている公園の全部、または一部を廃止できるのは公益上の必要性がある場合、もうしくは変わるべき公園を設置する場合などとされております。

 昨日、王寺町都市計画審議会におきまして公園管理者である王寺町が替わるべき公園を新たに設置するという説明をされまして、計画の原案が承認にいたったと、うかがっております。

 

 今井光子議員  昨日おこなわれた王寺町の都市計画審議会で出た意見を1つ紹介しておきます。これは子どもの意見です。「絶対、ホテルを作らないでください。僕は友達とよく東公園で遊んでいます。もし、作っても、ボールをあてちゃっても僕はお金なんか払いません。土下座でもするから、僕は絶対反対です。絶対作らないでください」という切実な声がございますので、紹介しておきたいと思います。

 

(了)