こんにちは。奈良県議会議員団[奈良県議団]です。

[2018.3.9] -[活動日誌議会報告]

2月定例奈良県議会 太田あつし議員が一般質問

 開会中の2月定例奈良県議会で3月6日、日本共産党の太田あつし議員が一般質問をおこないました。

 

2018年2月議会

一般質問(上)

2018・3・6 太田 敦議員の質問

*議会の音声資料から作成したもので公式の会議録ではありません

日本共産党奈良県会議員団

 

* 

 太田敦議員  みなさんこんにちは。大和高田市選出、日本共産党の太田敦です。ただいまから一般質問を行います。 

 

1、京奈和自動車道大和北道路について

 

 太田敦議員  最初に京奈和自動車道大和北道路について伺います。

 荒井知事は「京奈和自動車道の早期全線開通を」と未事業化区間である大和北道路の北半分(仮称・木津インターチェンジ~奈良インターチェンジ間6・1キロ、事業費約2250億円)の「合併施行方式」による来年度新規事業化を目指し、国などに働きかけています。また、昨年3月、県議会で「第二阪奈有料道路と大和北道路は一体的に西日本高速道路(ネクスコ西日本)のネットワークに組み入れてもらうのが望ましい」との意向を示しました。この間、県は大和北道路の有料道路事業化へ調整してきました。

 しかし、この間、人口減少など将来の交通量予測では減少することが見込まれ、奈良県においても広域幹線道路整備の見直しが行われてきた経緯があります。荒井知事は2010年の9月議会で主に地下トンネルとなる同道路の北半分について、県の財政負担がかさむことを理由に当面、国への新規事業を要望しないと表明していました。

 高速道路建設は1980年代前半、道路交通需要が鈍化してきたことから、道路公団が通行料金で建設費の借金を償還するという本来の整備手法が困難になってきました。国の道路審議会も「個別採算性を探る一般有料道路事業を取り巻く環境」は「交通需要は着実に前進するものの、その伸びは大きく見込まれないこと等により厳しいものがある」と答申(1983年)しています。採算が合わない有料道路の整備を進めるために「現実的」(同答申)な手法として採用されたのが「合併施行方式」です。この方式は用地費や建設費の一定部分を国や自治体が負担し、高速道路会社(旧道路公団)が残りの工事と有料道路の管理をする仕組みです。

 大和北道路への有料道路方式の導入は以前にも県が国に要望していましたが、概算で事業費の「1、2割しか料金収入から生まれてこない」ことが明らかになっています。巨額の税金が投入されることに変わりはありません。また、これまで大和北道路は国道24号線の渋滞対策として整備する必要があると説明されてきました。大和北道路はすでに郡山インターから奈良インターまでの区間の事業化が決定されています。しかし、この区間は多額の費用をかけても通行時間の短縮は16分から14分へとわずか2分と国交省の事業評価で示されています。合併方式にしても、多額の負担に変わりはなく、将来の交通量から見ても過大な投資となります。そこで知事に質問します。

 平城宮跡付近を通過する大和北道路のトンネル区間(事業費2250億円、うち県負担550億円)の計画は、県の負担が大きすぎるため、断念すべきと考えますがいかがでしょうか。 

 また、このルートは「世界遺産・古都奈良の文化財」のバッファーゾーンを地下で通過するもので地下トンネル建設に伴う地下水への影響や埋蔵文化財への悪影響についてどのような結果をもたらすのか、国交省の「地下水検討委員会」の報告書は県民の疑問に十分に応えられるものではありませんでした。

 地下トンネル工事で万が一にも地下水が変化し、たとえ短時間であっても地下水が変化し地下水で保護されている埋蔵文化財が空気と触れるような事態が起こればその瞬間に木簡をはじめ残存していることが確実な植物・動物質の文化遺産は完全に消失してしまう恐れが指摘されています。

 そこで知事に質問します。

 これらのことから平城宮跡の地下水が低下するなど影響を与えるようなことは何としても避けなければならいことからも大和北道路のトンネル区間の事業化はすべきでないと考えますがいかがでしょうか。

 

 荒井正吾知事答弁  京奈和自動車道は本県の重要な社会資本であることから、県の重点施策として取り組んできております。これまでの開通により、昨区間では現道の国道24号で深刻な渋滞が発生し、物流産業や観光周遊において様々な問題が発生しております。

 企業立地などのストック効果をさらに発揮し続け、物流や観光における課題を解決するためには、京奈和自動車道の早期全線開通がきわめて重要でございます。

 近畿圏におきましては、平成28年度以降に阪神高速道路の淀川左岸線延伸部や大阪湾岸道路西進部が事業化され、平成35年度には新名神高速道路の全線開通が予定されるなど、高速道路ネットワークの形成が急速にすすんできております。

 また平成28年12月16日に近畿圏の新たな高速道路料金に関する基本方針案が国から発表されました。近畿圏の高速道路をかしこく使う観点から、高速道路ネットワークの再編管理主体の統合料金体系の整備もダイナミックに進められてきており、本県としても接続する他の地域に迷惑をかけないこととともに、乗り遅れることのないよう、これらの動きに呼応していく必要がある状況になっております。

 このようなことから、本県の高速道路ネットワークにつきましては、大和北道路は現在事業区間も含め、ネキスコ西日本のネットワークに繰り入れ、一元的にマネジメントしてもらうことが望ましいと考えております。

 さらに大和北道路が関西環状道路の中で唯一のミッシングリンク(未開通区間)となってきておりますことから、今年1月には、関西の経済界とともに、直轄道路事業と有料道路事業による合併施行方式での平成30年度、新規事業化をしていただくために国等へ要望活動をおこないました。

 関西経済界の最重要関心事項として浮上している状況でございます。

 合併施行方式により有料道路事業が導入されれば、地方負担の軽減、ネットワークの早期完成といったメリットも期待できると思っております。

 地下水についてのご質問がございました。大和北道路のトンネル工事による埋蔵文化財に及ぼす影響につきましては、平成20年に環境影響評価がおこなわれました。トンネル建設による地下水位への影響は年間を通じた季節変動より小さいと予測されております。さらに工事中に地下水位に異常な変動が発生した場合への対応をおこなうことにより環境への影響に配慮することとされています。

 国におきましては平成18年に学識経験者で構成されます大和北道路地下水モニタリング検討委員会が設置され、文化財の保全等の観点より地下水の状況を把握し、適切な地下水モニタリング方針を定め、地下水モニタリングシステムリスク軽減計画を策定するための検討がおこなわれております。

 この2月28日に第7回の委員会が開催され、これまでの地下水位観測結果をもとに、モニタリングの管理基準の考え方や管理体制などをまとめました大和北道路モニタリングシステムとリスク低減計画案について検討がなされたところでございます。

 今後とも国においてこれらの検討結果を尊重したうえで適切に事業がすすめられるものと考えております。

 

 太田敦議員再質問  大和北道路の事業化の問題でございますけれども、この問題はかつて、知事からは平成22年、2010年の9月議会におきまして大和北道路の事業展開については国の直轄道路であっても建設費の地元負担は3割あまりということで、事業費が高額になれば県の財政負担も飛躍的に増大をする、こういう理由から大和北道路のトンネル部分については当面国に対する新規事業化の要望はおこなわないように考えているところだ、このように議会の中で述べられております。

 それから、現在にかけて8年が経過をいたしましたが、人口も車の台数も今後、減少するということが明らかではないかと思います。

 おそらく知事は、県民の負担を心配されて、こういうご答弁をされたのではないかなと思いますが、堰ほどのお話しでは経済界の要望があってということでしたが、今回、県民の負担という点で大変な負担になるのではないかと私は思いますが、知事のご所見を再度、お伺いをしたいと思います。

 

 荒井正吾知事答弁  当時は直轄事業方式でございましたので全事業費の3割を県が負担をする。トンネルは大変な負担になるということでございました。このたび、直轄道路と有料道路事業の合併施行方式というのが考案されまして、ネクスコ化を図ることとともに、有料道路事業が入って参りますと、その点は県の負担が減ることは予想されてまいります。

 そのことが大きな大和北道路、もう1つは大和北道路が大環状のネットワークのなかで唯一残っているということでございますので、これは経済界の要望というよりも、近畿の人たち全部の要望だというふうに受け止めたところでございます。議員が申されました県の負担が大きかったのが、この有料道路方式の導入により、どの程度か分かりませんが減るというのは、大きなきっかけになっていることは確かでございます。

 

 太田 敦議員  この合併施行方式というのは、いろんな各地でやられているということを聞かせていただきますと、有料道路で償還することができないという話しを聞いております。私もかつて国に、奈良県が大和北道路については合併施行方式で金額を引き下げることができるというふうなことで、では、いったいどれくらいひきさげることができるのかと聞きましたが、だいたい1割から2割と、多くても2割ということは、だいたい500億円ぐらいの負担が県にかかることになるのではないか。このように思いますけれども、知事の見解を再度、お伺いしたいと思います。

 

 荒井正吾知事答弁  量は分かりませんが、なぜ有料道路方式が奈良県で適用されなかったのかということを逆に思いますと、新名神とか、大きな流通量があるところは有料道路になりますので、地元の負担がないわけであります。また、しかも道路を通られますと企業立地が盛んになりますので、その地域の住民の方は便益が最大になる。不公平が日本の道路のなかで生じているという状況になって来ております。

 そのような観点で有料道路方式、維持費も随分かかってきてまいりますので、有料道路を、もう少し中心に組み入れてしようという国の大きな方針転換がありました。その中での合併施行方式の導入のお誘いでございます。どの程度、軽減されるかどうかは定かにわかりませんけれども、どの程度だったら良いと議員はお考えですか。今は県が全部を負担するということだから、確実に負担が減るということでございます。

 1割2割ならやめておけば良いというような後ご所見のようでございますが、分かりませんけれども、確実に県の負担が減るというような中での判断でございます。県民の負担ということと、道路の効用。また道路が京奈和自動車道で工場の立地がすごく盛んになってきていることは、この議会でも、多くの議員さんが言っておられます。議員の地元の中和地区におきましても工場立地が大変盛んになってきて、これは雇用を発生させる、若者の雇用を発生させるということで、道路の高速道路の効用というのは、奈良県が今まで高速道路の建設をむしろ拒否的に考えていた県政でございましたが、それは奈良県の経済の発展に大きく竿を指してきた状況にあろうかと思っております。

 それは、道路の建設は必要だと考えておりましたが、その受益に見合う負担が直轄道路事業方式であまりにも大きい、しかもトンネルでございますと、工場立地が6㌔の間にまったくできない。京奈和自動車道の田原本、御所区間。五條におきましてもどんどん立地がすすんできていると、全国で29年上期では7位にまでの立地件数となってきておりますので、京奈和自動車道の雇用面におきます効用は県民の皆様がよく知ってこられている状況のように思います。

 そのような事と負担の軽減と合わせて、大和北道路のネクスコ化、合併施行方式による導入が適当であると考えておるところでございます。

 

 太田敦議員  いくらなら良いのか、この議論にのってしまいますと、深みにはまってしまいますので、ただ、私はこの500億円近く。この前、建設委員会で聞いたときには、多くても2割ということですので、やはり500億円ほどの負担が生じるということは、これは今、人口が増えていて、そして車の台数も増えていくという状況であれば、そういう話しもありかなと思いますが、確実に人口も車も減っていくという状況のなかで、あえて、500億円といおうお金を使って企業立地ということでございますが、奈良県の9割が小規模企業で頑張っておられる、そういうところに私は直接支援する方がもっともっと有効に奈良県の経済を発展させることができるのではないかなと思っております。

 先日、なぜ奈良県に企業立地をしたのかというアンケートを見ましたが、近くに工場があったから、本社があったからとか、そういう直接道路と関係する理由というのがあまり見受けられなかったのが、ちょっと気になったところでございます。これは建設委員会でも改めて議論をしていきたいと思います。

 

 2、再生可能エネルギーについて

 

 太田敦議員  次に奈良県における再生可能エネルギーの取り組みについて質問します。

 東日本大震災そして東京電力福島第1原発事故からまもなく7年が経過します。原因究明も尽くされず、事故収束の見通しもたっていません。この間多くの原発が停止していても電力は足りており、原発がなくても日本は十分にやっていけることが証明されています。

 しかし、昨年末、政府の原子力規制委員会が東京電力の柏崎刈羽原発6、7号機の審査で「適合」の判断を出しました。今年、東電社長が米山隆一新潟県知事に会い、審査を受けて2基の工事計画をすすめると表明したものの知事は福島原発事故の検証がされない限り再稼働の議論は始められないと強調しています。

 全国の原発40基のうち、現在稼働しているのは関西電力高浜原発3、4号機(福井県)と、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)の4基です。このほか規制委は10基について「適合」を出しており、うち関電大飯原発3、4号機(福井県)と九電玄海原発3、4号機(佐賀県)は3月以降に再稼働が計画されています。

 安倍首相は規制委が「適合」と認めた原発は再稼働させるといいますが、審査は安全を保証するものではありません。再稼働する場合の同意も県と原発が立地する自治体だけで、周辺の自治体からは異論がでています。

 広島高裁が昨年12月、四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを命じる決定を出しました。阿蘇山(熊本県)の噴火による影響を指摘し、伊方原発の「立地は不適」としたことは、火山国・日本で原発を動かす危険性を司法が強く警告したものです。再稼働に道理はありません。

 昨年11月、18名で構成される脱原発をめざす奈良県議会議員連盟のうち7名による六カ所村にある原子燃料サイクル施設の調査に私も参加しました。再処理工場などの「原子燃料サイクル施設」は放射能を原料としており、核施設として臨界事故、放射能漏れ、被ばく事故などの危険性とは常に隣り合わせであることを改めて学んできました。また、濃縮ウランを原子炉で燃やすと、燃え残ったウランとプルトニウムなど核のゴミが残るという問題も解決されていないことも目の当たりにしました。これまで核のゴミであるプルトニウムを再処理で取り出して、高速増殖炉で繰り返し燃焼すると、ウラン資源の有効活用ができると考えられてきました。しかし、高速増殖炉の開発は実用化するどころか「夢の原子炉」として期待され、これまで1兆円以上を投じてきた「もんじゅ」はすでに廃炉が決まっています。また、六カ所村でのプルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を、原発で燃やすプルサーマルの推進も行き詰っています。

 安倍政権は次期エネルギー基本計画の見直し議論を始めていますが、原発を「重要なベースロード電源」と位置づける姿勢を変えようとはしていません。原発に固執する政治の転換は急務です。世論は、「原発再稼働ノー」が過半数を占め、奈良県でも毎週金曜日の「脱原発奈良でも行動」は3月2日で283回目を数えています。国民や県民の声にこたえ、再生可能エネルギーへの取り組みは急務です。

 そこで知事に質問します。

 全国の都道府県別の自然エネルギーの導入状況を見ると奈良県はまだまだ十分とは言えない状況にあります。県として率先して再生可能エネルギーへの取り組みを進めるため、公共施設において再生可能エネルギーの利用を更に広げることや、エネルギーを活用した地域振興の推進を図るための更なる援助を行うなど、目標値を引き上げて取り組む必要があると考えますがいかがでしょうか。

 

 荒井正吾知事答弁  再生可能エネルギーへの取り組みは重要であると認識しております。県では分散型エネルギーの推進と地域へのエネルギーの安定供給を目指す方向として第二次奈良県エネルギービジョンを策定し、推進をしております。

 この中で再生可能エネルギー導入の目標値を平成30年度に、平成26年度に比較して1.6倍にする目標を定めてきておりましたが、現在の時点で1.67倍と目標値を超えている状況でございます。

 公共施設におきましては、国のグリーンニューディール基金を活用しまして、県有施設をはじめ、19市町村55カ所において太陽光パネルと蓄電池の一体整備や小水力発電設備の導入をすすめてまいりました。単に再生可能エネルギーを導入するのではなく、災害時の自立的なエネルギーの確保も視野に入れ、導入をすすめていくことが重要と考えております。

 また、県内の各地域におきましては発電事業の利益を村の活性化に役立てる小水力発電事業、また南部地域での木質バイオマス発電所や薪ボイラーの設置等、規模は小さくても地域での身近な取り組みがおこなわれてきております。地域ごとに条件が異なるため、まず再生可能尾エネルギーの導入可能性についての検討が必要と考えており、そのための支援をおこなっております。

 一方、国におきましては現在、エネルギー基本計画の見直しがおこなわれております。

 その中で再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が一定の価格で買い取ることを保障する固定価格買取制度では一定の費用が発生いたしますが、それに必要な費用を電気利用者の皆様から集める再生可能エネルギー発電促進付加金というものがございます。電気料金に上乗せされております。この付加金が大きくなってきているという課題も発生してきております。また、新たに発電事業をおこなった場合、電気事業者の送電網に系統連結して、発電・送電される場合がほとんどでございますが、エリア全体の需給バランス等の観点から需要以上に電気が発電され余る場合に発生する容量の場合があり、送電網への系統接続ができないといった制約があることなどの課題が発生をしております。

 このように発電コストの是正と送電網の確保等について再生可能エネルギーの実現においての議論がされている状況もございます。

 本県の特に南部東部の山間地域におきましては系統接続の制約により再生可能エネルギーの導入がすすまないという背景もございます。国の検討の推移にも注視が必要だと思います。本県におきましては、国の動向や県内のさまざまな事業等を踏まえまして、再生可能エネルギー導入についての実現可能性を把握したうえで、次年度に予定しております次期エネルギービジョンの検討の中で、目標値も含めて議論していきたいと考えております。

 

(了)