リニア中央新幹線=大震災の前と後で世論激変
国・JRは、国土軸を二重系化して災害に強い国土づくり強調
「新たな大規模事業を進める社会的状況ではない」と中止・再検討を求める意見が激増
東日本大震災の前と後に実施されたリニア中央新幹線に関するパブリックコメントでは、10年9月の第1回、11年2月の第2回実施で意見の多数であった「早期開業」「大阪までの早期開業」の意見が、東日本大震災の後で実施された11年5月の第3回ではいっきに逆転。早期実施は5%程度になり、計画の中止・再検討の意見が73%に急増しています。
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主な理由には、早期に開業を求める理由に「震災後、国土軸を担うインフラを二重系化して災害に強い国土をつくる必要性、重要性を再認識させたれた」というものがありましたが、全体では4・7%。計画の中止・再検討を求める理由には「東日本大震災の影響が収まっておらず、新たな大規模事業を進めるような社会的状況ではない」「福島第1原発事故が収束しておらず、今後の電力供給が不透明であるため」などをあげて、計画の中止・再検討を求める意見が73・0%になっています。
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国土交通省交通政策部会中央新幹線小委員会のパブリックコメント結果報告、3回実施分をまとめていますので、参照してください。