こんにちは。奈良県議会議員団[奈良県議団]です。

[2012.1.13] -[クローズアップ活動日誌]

「記紀・万葉プロジェクト」を考える

「記紀・万葉プロジェクト」を考える

取り組みのキーワードが「観光」「誘客」「経済効果」でいいのでしょうか?

いっしょに考えましょう

 

 奈良県は2012年が「古事記」編纂1300年であることを記念して、今年から「記紀・万葉プロジェクト」に取り組んでいます。

 1月12日には、遷都1300年祭のイメージキャラクターで人気を得たあったせんとくんが天平人装束と当時の役人(官人)の衣装に衣替えをした「ニューせんとくん」が発表されました。今後、この装束で「記紀・万葉プロジェクト」を盛り上げていくとしています。

 

せんとくんイメージチェンジ③.jpg

ニューせんとくん(官服せんとくん)

***

せんとくんイメージチェンジ①.jpg

ニューせんとくん(天平装束せんとくん)

 

 「記紀・万葉プロジェクト」って何?、編纂されてから、古事記、日本書紀、万葉集が1300年目を次々と迎えることにちなんで、いろいろなイベントや情報発信をして、1300年祭のときのように、奈良に全国から、外国からも来てもらおうと考えられたものです。奈良県は次のように説明しています。

***

 (11月定例県議会一般質問に答えて)

 観光局長答弁  来年2012年が古事記編纂1300年ということで、奈良県とすれば「記紀」の本家ということで、大きなチャンスかなと思います。そういう観点で記紀・万葉ということになれば、その観光資源が県内にたくさんある、特に中南和地域にはたくさんあるということです。
 そういう観点で、来年度以降は「古事記」、「日本書紀」、「万葉集」を通じて、地域を見直して、それを地域の方とともに、観光資源を磨き上げて全国へ発信していきたいなと考えております。
 これを8年、9年の長期のプロジェクトとして積極的にやっていきたいなと思います。そして、全国にも「記紀」、「万葉」のゆかりの地というのはたくさんありますので、お互いに連携しながら奈良県が目立つような取り組みにしたてていきたいなと思います。
 そういう磨き上げる過程ということでは、やはり、人に感動を覚えたり、楽しくなったり、そういうことになれば人物をテーマにして物語、ストーリー性とかの観点で「記紀・万葉」を発信していけたらなと、編集と言うことも大切かなと考えております。
 そういうことで来年度以降、スタート年には、打ち出して行きたいなと考えております。

***

 さて、キーワードは「観光」「誘客」「経済効果」でいいのでしょうか?

 突然ですが、昨年、東北地方は大地震と大津波におそわれ、奈良県は大水害に見舞われました。東日本の原発事故による放射能物質の飛散もまったく解決する見込みはありません。
 先人たちが、繰り返し被害をうけてきた津波や地震、水害などの自然災害からどうやって身を守るか、財産を守るか、災害をうけるたびに後世の人たちに知らせようと、石碑を建てたり、地名に残したりしています。山崩れでも、「山がくる」といった表現で、先人たちがわたしたちに伝えてくれている智恵があります。

 直近の災害で、多くの犠牲者がでましたが、何世代も前の経験で、忘れてしまっていたり、知らなかったりであったのでしょう。しかし、言い伝えや先人の知恵に学べということは、今回の経験からの強い教訓であったと思います。とりわけ、何世代も超えておこる自然災害などでは。

 古事記、日本書紀、万葉集には、1300年前のいろいろな地名がでてきます。出来事が出てきます。たとえば、名取(市)。名は土地を表し、取ははぎ取ることを表し、過去の大津波の被害をうけたことを示す地名であるといわれています。奈良県でおこった大地震のことも記載があります。こうした、古い文献が今日に伝えることを、今を生きるわたしたちが、読み取り、活かすということが、1300年残されてきた貴重な文献が一番、活きることではないでしょうか。

 今、政府は「社会保障と税の一体改革」を推し進めて、消費税増税を狙っています。

 古事記、日本書紀には時の為政者のやったことが書かれています。ある時、大災害が起こった地域には税の免除を指示しました。ある時、都にホームレスがあふれ、飢饉で食べ物がなくなったときには国としてコメなどを放出し、あたえました。

 何も、もちあげる必要はなくて、そういうこともあったのかということを知るということ。

 今の時代に、国民が仕事がなく、収入が少なく、自然災害に襲われ、放射能という目に見えない恐怖に不安で満ちているときに、お金がないからと、大金持ちには減税を、アメリカ軍への思いやり予算は増やす、政党助成金は分け取り、こうしたものに手をつけずに、大衆課税を強化する、そんな「時の為政者」の姿があります。

 こうしたこともある「記紀・万葉」です。

***

 いろいろな意見があろうかと思いますが、今こそ、思い思いに発信すべきではないでしょうか。

(了)