日本共産党 奈良県会議員団
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山村さちほの代表質問
2008/09/30

南和地域を含む医師・看護師確保対策はまったなし

地域医療体制確保にどう取り組むのか


山村さちほ議員
 先日、県議団は町立大淀病院、吉野町立病院を視察、現場の方々と懇談をさせていただきました。
 地域の中核的な病院として、大きな役割を果たしている大淀病院では、医師、看護師不足が、経営にも打撃となっています。医師は常勤31名おられたのに24名になり、脳外科医3人から0人で、非常勤の医師のみ、麻酔科も0となり、週1回、医大の応援をうけているそうです。耳鼻科、皮膚科、眼科、小児科は地域で見てもらえるところが他にないために、耳鼻科の医師は1人で、毎日100人もの患者を診察している。いつ倒れるか心配だという状況です。それでも2次救急病院として、毎日、内科と外科、小児科の対応をやめるわけにはいかない、地域医療を守るために必死で努力をされていました。
 また、看護師は常勤の減少が著しく、病棟を閉鎖せざるをえない状態です。看護師の平均年齢は40歳をこえています。16時間の夜勤業務でヘトヘト、看護部長はなんとか若い人たちに看護の魅力を伝えたいと、中学校へ出かけて中高生の「ふれあい体験」等に実習に参加してもらうなど努力されています。しかし、看護学校は遠く、奨学金をだしても、看護学校の実習で県外の病院へいくと、なかなか戻ってくれない。どうしたら看護師に就職してもらえるか、悩んでおられます。
 吉野町立病院でも人材の確保や診療報酬の改定で病院経営に苦しんでおられます。
 院長たちは、「南和地域の医療圏は、県の半分の面積を占めている。住んでいる人々になくてはならない病院です。なんとか、頑張って地域の願いに答えたい」と述べられ、さらに吉野郡山間の公立の僻地診療所でも医師確保が困難となっていることに加え、山間で頑張っておられる開業医の6割が65歳以上であり、今後ますます、医師確保対策は切実な課題となっています。
 南和地域で活躍されてきたある医師は、南和地域ではへき地医療を含む医療崩壊が刻一刻と進行していると、「地域格差」を訴えておられます。「どこに住んでいても、命の重さは同じです。平等な医療のために、人的、物的資源の投入が、以前にもまして必要だということを行政に理解してほしい」と、痛切な声です。
 また、南和地域の現状打開のためにも、医師・看護師の確保は最重要課題です。
 先日県議団で、長野県の医療対策の視察をしてまいりました。山間僻地が多く同じ課題で、取り組みをすすめておられますが、女性医師の働き易い環境づくりの点で、病院で夜間緊急時等の子どもの預かりサービスを実施したり、またドクターバンク事業は求人と就職のあっせん仲介だけでなく、関係団体とも連携して、保育園や住宅探しまできめ細かい対応をしており、「長野県で働きたい。役に立ちたい」と移住される方も増えているそうです。また、学生への就学資金以外にも、県外から移住された産科、小児科、麻酔科等の専門医に、研修資金を貸与して、3年〜2年勤務で返還免除など独自策も実施しています。医師確保対策室は8名の体制でフル稼働しているとのことでした。このような点は学ぶべきだと思いました。南和地域の現状打開のためにも医師、看護師の確保は最重要課題です。
そこで、県として、南和地域を含む僻地の医師確保対策を中心とした地域医療体制確保に、今後どのように取り組むのか、うかがいます。

荒井正吾知事答弁
 南和地域を含む僻地の医療提供体制につきましては、県が実施しました県民アンケート調査によりましても、住民の満足度は大変、低い項目であるという指摘がでており、大変重要視をしております。
 南和地域に対しましては県では従来から自治医科大学を卒業者の僻地診療所への派遣、あるいは県立五條病院の来診医の派遣、あるいは医大生等を対象に僻地の診療所で一定期間勤務することを条件とした修学研修資金貸付制度の創設などの措置を講じてまいりました。僻地周辺部に位置する公立病院も僻地の入院患者や緊急患者の受け入れをおこなってきております。
 しかし、近年、ご指摘のように医師等の高齢化、さらに現在、勤務していただいています医師の高齢化により、南和地区での提供体制を今後とも維持することが大変、困難な状況におちいってきていることは十分に認識しています。
このような状況に対して、僻地における今後、長期的な安心を確保する医師確保対策を推進するためにどのようにすればいいかということでございますが、まず僻地の自治体が地域における保健医療福祉、にたいする今後の考え方をもう少し積極的に住民や医師に示すことが必要だと思います。それだけでも難しい面がございますので、関係者が連携して僻地医療をささえていくということが大変重要だと思います。
 関係者といいますのは、県、市町村、医大、僻地を支援する病院などでございますが、このような関係者が一体となってこの問題に取り組めるよう僻地医療推進協議会(仮称)を設立したいと考えております。このような協議会のなかで、今後、総合医療プログラムの策定をしたり、僻地医療支援についての検討、調整をおこなっていきたいと考えております。
 このような構想のもとでの取り組みの具体的な手始めとしまして、8月29日から30日にかけまして、十津川村におきまして、医学生や僻地診療にかかわる医師や地元関係者を対象に地域医療ワークショップというものをおこないました。私も参加しまして意見交換の場に入らせて頂きました。大変、熱気があふれ、大変有意義な会合だったと感じました。集まりました37名の学生がおられましたが、僻地診療所の関係者と交流するなど地域医療に関心をもっていただきましたし、十津川の診療所を訪問しまして、医師から事情を拝聴した良い経験をさしていただきました。今後、いろいろな取り組みを地道におこない、医師確保、看護師確保、診療所への通院の足の確保など対策を講じる必要があろうかと思います。そのようなことで僻地医療の充実をしていきたいと思います。

山村さちほ議員
 医師確保も深刻な問題で、知事もこれから南和についても検討会を立ち上げ、研究して頂くということでありますが、私、長野県に行って思いましたが、医師確保対策に8名の方が専任でやっていらっしゃると。奈良県でも、少ない人数で担当の方は一生懸命取り組んでいただいて、頭が下がる思いでありますが、やはり、平城遷都1300年で66人の体制ということから考えましても、やはりもう少し、こちらの体制も強化をされて、県民の健康、いのちを守るというところに投資をされるべきではないかと思いますが、その点、いかがでしょうか。

荒井正吾知事答弁
 地域医療等協議会でいろいろな角度から協議をしております。そのなかで、関係者の協力を得まして、立派な医療を提供できる地域にしていきたいと思います。