日本共産党奈良県議団
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一般質問2002年9月議会一般質問-4/6P
 
山村さちほ県議
2002年9月30日

4.周辺住民に健康被害を及ぼしている産廃処分場。せめて土の中で何がおこっているのか県が調査をすべきです

山村さちほ議員質問政次に、桜井市の産業廃棄物処分場について質問します。
 これまで、何度も質問し、住民の健康と環境を守るために、県としての責任を果たすよう求めて来ました。しかし、いまだに、周辺住民の方々の、平穏な日常生活や健康も脅かす『悪臭』が深刻であり、いますぐ中止命令をだして、ゴミの搬入をやめてほしいとの願いが強くあります。 すでに、1万人をこえる署名を集められ、原因究明を求めています。『なぜ悪臭が発生するのか』、その原因を調べてほしいというのは、当たり前の願いです。
 中和営繕は、1990年から1999年4月まで、第1次処分場の埋め立てをおこない、さらに県は、1998年6月(22日)には第2次処分場を許可。ここに埋め立てられるゴミの量は、2016年までつづけたら130万立方メートル。奈良県最大、全国でも最大級(香川県豊島−「てしま」の約2.6倍)と言われております。
 はじめは、廃棄物の処分場は生活して行く以上、必要なものなんだからと同意をした地元の人々も、 「早朝からまっ暗い夜中にも、1日5、60台ものダンプが入り、どんどんゴミが運ばれ、気が付いたら谷だったところが、山にかわってしまった。大和は国のまほろば、たたなづく青垣と詠まれた青垣山の一翼に、出現した台形の山は、美しい万葉の歴史的景観を無残にもこわしてしまいました」と訴えられています。
 そして、1997年ころから、「家のガスがもれているのか?」と近所の人達が悪臭に気づき、これが、処分場からただよってくる臭いだと確信するまでに、約1年もかかったそうです。
 安全といわれた処分場で、まさかこんなことがおこるなんて、思ってもいなかったのです。
 1999年9月に、環境を守る会を立ち上げ、実態調査や勉強会にと、住民自身が立ち上がり、これ以上の環境の破壊、被害をくいとめようと頑張っておられます。
 「朝夕の悪臭が自分たちの体にどう影響があるのか、空気が風が、農作物や川の水には、どんな影響がでるのだろうか?」。「窓を閉めても換気扇のすきまから入ってくる悪臭、とてもつらい。これ以上、こんな被害が広がらないために、中止、撤去してほしい」「午前4時すぎ、胸が苦しい、がまんできない。夜中でも、頭が重くなって苦しくて、何度も目がさめる」、日常生活そのものを脅かす、深刻な訴えです。健康への影響、また孫や子へ、自然環境への影響と、その被害の拡大が心配されています。
 この処分場は安定5品目しか許可をうけていませんでしたから、本来、臭いはしないはずであるのに、尋常ではない臭いがするのは、埋め立てられた物に問題があることは、全国の例からも明らかです。環境庁の調査でも、全国82カ所の安定型処分場の排水を調査したところ、約4割の30カ所から有害重金属等が検出されていると報告されています。「廃棄物最終処分場指針」は、『埋め立て処分の目的は、生活環境の保全上、支障を生じない方法で、廃棄物を適切に貯留し、自然界の代謝機能を利用し、安定化、無害化することである』としています。
 廃棄物のなかの有機物が微生物によって分解し、炭酸ガスと水になり、これだけなら悪臭はでるはずがありません。
 ところが実際の処分場には何でもあり、そのうえ、酸素が十分に供給されないので、嫌気性分解がすすんで、液化し、有機酸やアルコールになる、さらに分解がすすむとメタンや炭酸ガスにかわり、廃棄物のなかに石膏ボードなどが入っていると、硫化水素も発生するというように、産業廃棄物処分場は、毒ガス工場のようになっている問題があります。実際、1999年、福岡県筑紫野市の(安定型)産業廃棄物処分場の井戸で、作業中の4人が硫化水素による中毒で倒れ、2名が死亡する事故もおこっています。
 つまり、安全といわれる安定型処分場の安全神話は完全に崩壊しているのです。
 1999年6月、厚生委員会で生活環境部長も「安定型最終処分場ということで、平成2年から業務をおこなっておりますが、全国的にみても100%安定5品目だけということは、現状では不可能ということで、ある程度の混入は、厚生労働省も10%程度はやむを得ないであろうといわれております」「ある程度の独特の臭いはゼロとは言えないと思います」と答弁されております。このように、中和営繕も、すでに埋め立てられた中に、悪臭の原因があることは明白です。
 ただちに対策をとり、原因を解明して被害をくいとめることが県の責任です。
 県は、産業廃棄物処分場への立ち入り指導を強化しておりますが、この中和営繕処分場にかかる指導記録、報告書をみますと、1998年10月29日〜2000年1月26日まで、86回のパトロールをおこなって、そのうち51回は、紙くず木屑など許可外の投棄などを繰り返していると報告されています。1999年5月24日には、「県下の最終処分場をすべてパトロールしているが、中和営繕が一番悪い。アドバイスしたが、非常に悪質である」と報告されています。
 ところが、これだけの違法行為や不適性処理を繰り返し、改善が見られないにもかかわらず。行政指導として対応しただけで、法に定める「改善命令」や「措置命令」をまったく発していません。いくらパトロールをおこなって問題点をつかんでも、厳しく対処しなければ、効果がありません。あまりにも甘い対応ではないでしょうか。
(しかも、1998年には、中和営繕の元社長は、桜井市の農地で、田んぼの真ん中を掘り返し、産業廃棄物を野焼きして、そのまま埋め立てたという悪質な産業廃棄物投棄をしていました。 また2000年5月、元市議に対する贈賄容疑で逮捕され、処分場拡張のために地元や議員に多額の金をつかって、工作をしていた事も報道されています。
  そして、この処分場では、悪臭以外にも、真砂土化している軟弱な地質のうえにつくられ、地滑りや崩落の危険があることや、遮水シートがないため、汚染された水は地下へ浸透し、四方へ広がっているのではないか心配されています。県のパトロール記録でも、悪質な未処理の汚水放流が指摘されています。
 2001年10月(24日)、桜井市職員の採水に立ち会って、同時に採取した試料で、民間研究所が検査した処分場排水は、全窒素が高い値であること、鉛が(0.1mg/l)水質汚濁防止法の排水基準をこえて検出、環境ホルモンのうたがいがある物質のうち、ニルフェノール(1.4ug/l)とビスフェノールA(0.85ug/l)の濃度が高値であったと指摘されています。
  さらに、土地や家の不動産評価の低下など、社会生活上の不利益をこうむっています。 県は、パトロールの強化で指導を強め、水処理プラントを設置させた、水質検査をして、基準値を超えていない、業者も努力をしているという見解です。臭いを吸収させる脱臭装置なども設置され、効果があるそうですが、これは土の中にガスが発生していることを裏付けるものです。
 上からいくら土をかぶせても、中にいつまでも有害なものがある以上、くさいものにふたをするだけで、根本的な対策にはなりえないことは明白です。
 埋め立てた処分場のなかで、何がおこっているのか、どうなっているのか。ボーリング調査を実施し、悪臭と水質汚染の原因を究明すべきです。
 廃棄物処理法では、事業者に対する立ち入り検査は、広く廃棄物の処理に関する指導、監督をおこなうことを目的に、ボーリング調査を含む検査ができると定められています。
 そこで、生活環境部長におたずねします。
 なぜ、ボーリング調査を実施されないのか。しないとしたら、どんな対応をされるのか。これまで県は、住民の訴え、要望に基づいて、どのような指導をされてきたのか、併せてうかがいます。

大倉潔生活環境部長答弁桜井市高田地内の産業廃棄物処分場は、従来から適正処理のために監視パトロール等おこない、搬入物の検査を実施し、また許可品目以外の搬入がある場合は、撤去あるいは中間処理の徹底等、指導をいたしてきたところであります。臭気対策については、所管の桜井市と連携、協力しながら、住民のみなさんの意見、要望もふまえて、対応してきたところでございます。事業者が実施をしてきた臭気対策は、さきほど中村議員(新創NARA)に答弁をいたしたところであり、省略をさせていただきます。
 また桜井市において、処分場敷地境界における臭気測定も実施をされておるところであります。測定の結果につきましては、法の基準値内でございます。
 当該処分場は、平成2年から埋め立てがはじまっており、今日まで、廃棄物処理法も数度の改正があり、埋め立て品目についても、現在の安定型処分場に埋め立てられる品目以外のものも、適法に埋め立てられたところできたところでございます。
 このような経過の中で生活環境保全の立場から、水質基準の強化、処分場周辺の地下水検査の実施等、法にもとづく、技術基準が改正されてきたところです。県としては、これらの技術基準に基づき、事業者に対して、地下水検査等の実施等水質監視の徹底を指導いたしますとともに、県においても、放流水、及び下流水域の酢質検査を実施し、また、桜井市においても、処分場周辺河川等における水質検査をおこなっており、検査結果は法に定める基準値内でございます。
 このように、当該処分場は、従来より、桜井市とも連携協力し、さらに住民のみなさんの意見を踏まえ、対応してきたところですが、今後も、中村議員の質問に答弁を申し上げたように、引き続き、臭気、水質監視の徹底指導をおこないますとともに、健康に関する調査もすすめてまいりたいと考えているところでございます。

山村さちほ議員質問私がお聞きをしましたのは、住民の方が原因を調べてほしいと、処分場の中をボーリング調査をして調べてほしいと要望されております。それにたいして、どうして、それをされないのか、その理由を聞きたかったわけです。もし、それをされないのなら、どういう方法で原因を調べていくいくのか、そのことを知りたいわけです。
 今、部長がお答えになりましたのは、対処的用法で、起こってきた臭いに対して、なんとかしようというそういう措置はとられているんですが、もともとある原因をどう解決していくかというところがひとつも見えません。それでは安心できない。県は現在及び将来の県民の健康、ここをきちんと確保して行くという責任があると思います。そて点についてお答えください。

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