日本共産党奈良県議団
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一般質問 2004年9月定例議会一般質問
  1. 平和行政について
    1. 被爆60周年、戦後60周年の年に、奈良県から世界平和にむけた平和宣言、非核平和への働きかけを
    2. 戦争体験資料収集は、戦争そのものにかかわる資料と併せて「奈良県の戦争史」として県民みんなが閲覧できるものに
  2. 教育問題について
    1. 義務教育費国庫負担金制度は廃止ではなく、堅持すべきです。知事の所見をただす
    2. 教育基本法の理念を今こそ、奈良県の教育に生かすとき 国の教育基本法「改正」論議への所見をただす
    3. 小人数学級の早期実現を願い、奈良県での必要性、具体化をただす
  3. 福祉の諸問題
    1. 子どもの虐待対策はまったなし。子ども家庭相談センター、児童自立支援施設、児童擁護施設、児童家庭支援センターの人的、財政的拡充を強く求める
  4. 介護保険制度の改善について
    1. 国の介護保険制度見直しにあたって、奈良県は介護実態を十分に把握し、現場の声、利用者の実態を反映させるよう求める
  5. 京奈和自動車道大和北道路について
    1. 世界遺産の価値を損ねるような道路建設はおこなうべきではありません。大和北道路建設で世界遺産や文化財を破壊しない保障はあるのか、県の費用負担はいったいいくらと試算しているのか、明らかにせよ
  6. 県立歴史博物館・歴史資料室設置を要望
田中美智子県議
2004年9月29日

1.平和行政について

田中美智子議員質問 今、国連を中心に平和の新しい国際秩序を築き、「戦争のない世界」をめざそうという流れが広がっています。とりわけアジアでその流れが力強く発展しています。「東南アジア友好協力条約」の枠組みは、すでに世界人口の過半数を擁するにまでなっています。今年、この条約に日本がついに加入しました。

  アジア諸国はそれぞれなりに、戦前の日本の侵略と占領の深刻な歴史をもっています。過去の侵略戦争と被爆の体験から、非核・平和をかかげてきた日本で、政府がイラク戦争を支持しつづけ、派兵した自衛隊を米軍占領下の多国籍軍に組み込み、憲法・教育基本法改定と「非核3原則」見直しの動きを強めていることに、アジアと世界の人々が深い懸念を抱いています。

 日本共産党は、日本がすすむべき平和外交の方向を次のように定め、とりわけアジアでの野党外交を積極的にすすめています。

  • 日本が過去におこなった侵略戦争と植民地支配の反省を踏まえ、アジア諸国との友好・交流を重視する
  • 国連憲章に規定された平和の国際秩序を擁護し、この秩序を侵犯・破壊するいかなる覇権主義的な企てにも反対する
  • 社会制度の異なる諸国の平和共存および異なる価値観をもった諸文明間の対話と共存の関係の確立に力をつくす、というものです。

 奈良県は国際文化観光・平和県を旗印にしている県です。世界遺産「古都奈良の文化財」は「中国や朝鮮半島との文化的連関の結果として発展したことを証明する例外的な事例」であり、「古代アジアの都城における建築や都市計画の顕著な事例である」という普遍的価値をもっていることで、世界遺産に登録されました。こうした「人類全体にとって、価値の計り知れない、かけがえのない資産である」世界遺産が3つも存在しているのが奈良県です。私は、国際文化観光・平和県としての奈良の地で「戦争のないアジア」「戦争のない世界」をめざすとりくみが大きく進むことを願っています。

 今年、8月6日と9日の広島、長崎の両市長は平和宣言を通して、来年5月に開催される国連の核不拡散条約再検討会議を視野に入れた「核兵器のない世界」への道筋を提案し、世界の人々にその実現のための運動を呼びかけました。そこで知事に伺います。

被爆60周年、戦後60周年の年に、奈良県から世界平和にむけた平和宣言、非核平和への働きかけを

田中美智子議員質問 来年は被爆60周年、戦後60周年の節目の年を迎えますが、世界の平和にむけて、国際文化観光・平和県として意義のある年となるよう、平和宣言や非核・平和への働きかけなどの取り組みを検討してはどうでしょうか。

柿本善也知事答弁  御説のとおり、世界平和の実現は地球上のすべての人々の共通の願いであります。現在、いろいろな場所で生じているさまざまな問題が平和的に解決するために、互いに信頼を獲得していくことが必要であると考えております。
 ご質問で来年が被爆60周年、戦後60周年を迎えるということで、世界唯一の被爆国である日本が世界平和のために貢献していくということをおっしゃいました。誠に、非常に重要なことであります。ただこの点につきまして、むしろ広島とか長崎が主体にすすめられるのがよりアピール効果があると考えるところでございます。そういう方向から推進されるべきではなかろうかと思います。
 また本県では昭和63年に国際文化観光・平和県を宣言しております。それ以降、これまでも本県が有する歴史、遺産などの活用をしながら、いろいろな意味で世界の人々の交流や相互理解を深めることに努めてきたわけでございます。
 本県らしい行事をしてはどうかということでございますが、私としては、先程、世界遺産の話がございました、まさに、そのなかにございます平城遷都1300年記念事業、この記念事業の事業計画が定まりました。このテーマのなかには文化の多様性への認識、異文化との共存、あるいは多文化の融合、こういう観点から舞台をもちあげていこうという提起で、こういう記念事業を内外にアピールする機会にしまして、仰せのとおり、いろいろな国々のお互いの気持ちの通い合う、こういう文化的な活動を通じて世界平和の実現に寄与してまいりたいと考える次第でございます。

戦争体験資料収集は、戦争そのものにかかわる資料と併せて
「奈良県の戦争史」として県民みんなが閲覧できるものに

田中美智子議員質問 次に教育長に、戦争体験資料の収集と活用方針について伺います。
県が進めている「戦争体験文庫」の資料収集はおおむね満州事変(昭和6年、1931年)の頃から第2次世界大戦終結(占領体制が終了した昭和27年、1952年)の頃までの戦争にかかわる体験及び当時の社会の様子が分かる資料ということですが、私が3年前、2001年12月議会で収集の状況を伺った時は3万4337点でした。それが、まもなく5万点に達すると知って、戦争体験を風化させてはならないという、資料提供者の強い思いを感じているところです。
つきましては、現在、すすめられている戦争体験資料の収集とともに、当時の戦争そのものにかかわる資料も併せて収集され、「奈良県の戦争史」として閲覧できるように検討してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

矢和多忠一教育長答弁  仮称でございますが、奈良県立図書情報館の特色ある専門資料部のおおきな柱の1つとして戦争体験文庫を位置づけております。その文庫は戦争にかかわります体験を風化させることなく、次の世代に伝えて行くために、戦争体験や当時の生活の様子を記録した資料を幅広く収集いたしまして、県民の皆さんに広く活用してもらうことを目的といたしております。
 本年8月末現在でありますが、6602名の方々から47788点の資料を寄贈いただきました。また、平成12年8月からは、県立の奈良図書館で戦争体験文庫紹介コーナーを設けまして年に3回程度、資料を入れ替えるなどいたしまして、積極的な紹介に努めておるところでございます。現在、建設工事をすすめております図書情報館は平成17年度中の開館をめざしておりますが、その3階部分に戦争体験文庫のコーナーを設置しまして、収集資料を閲覧できるようにしたいと考えております。また、これらの資料につきましては、利用者の方々にさまざまに活用いただけるように、他の資料群とともにデータベース化の整理を進めまして、利便性の向上にも努めているところでございます。[この文書目次へ]

2.教育問題について

義務教育費国庫負担金制度は廃止ではなく、堅持すべきです。知事の所見をただす

田中美智子議員質問 知事に義務教育費国庫負担金制度への対応について伺います。政府は地方税財政改革、いわゆる「三位一体の改革」にかかわって、2006年までに国庫補助負担金約4兆円を廃止・縮減し、削減額の約8割を地方へ税源移譲するとしていますが、あとの2割は地方の新たな負担となります。
 このことについて、全国知事会をはじめとした地方6団体は、来年度から2年間で3兆円あまりになる国庫補助負担金の削減案を政府に提出しました。小中学校教職員給与費相当分の2分の1を国が負担する義務教育費負担金については、中学校教職員給与費相当分の一般財源化を盛り込み、2009年度までに小学校教職員給与費相当分も一般財源化するとしています。
 奈良県のような財政規模の自治体では、新たな財政負担から、小人数学級実現の県民要求に答えるどころか、現在の教育条件すら後退させられることになると危惧されています。つきましては、義務教育費国庫負担金制度の廃止は、教育の機会均等を保障する制度を根本から覆すことになることから、廃止すべきではないと考えますが、知事の所見を伺います。

柿本善也知事答弁  わが国の国庫補助金制度全体につきましては、もともと補助金というのは使途に制約がある財源でございます。この数、件数が非常に多いというわが国の地方政治の現状でございまして、これを変えて、地方団体が裁量的に使える財源を増やしていくということは非常に重要だと考えております。この課題に踏み出す機会になればという考え方にたって、今回、全国知事会の改革案に義務教育費国庫負担金を含めることもやむをえないと原案に賛成した次第でござます。
 もちろん、すでにお答えしておりますように義務教育費国庫負担金を含む、国庫補助負担金は税源移譲対象をリストアップしたものでございます。また、この前提条件と考えております税源の移譲、これにつきましては国と地方との協議機関を設置して誠実に協議をすること、あるいは税源の移譲と地方交付税による財源措置を確実におこなうことを前提条件として、やっているものでございます。そういうことがしっかり行われるように、今後ともいろんな活動をしてまいりたいと考えております。
 なお、これに関連してご質問で、義務教育負担金が移譲された場合は、8割の税源委譲になるようなことをおっしゃいましたが、これは、。骨太の方針でも、義務的な国庫補助金の削減については、これは全額ということを書いております。我々の立場から8割ということを申し上げたということになりますと困りますので、義務教育費国庫負担金が対象になったときは、私としては当然10割と考えておりますので、その点はちょっと付け加えておきます。
 また、これまでも義務教育費国庫負担金は国の予算で非常に大きなボリュームを占めるわけでございまして、この財源確保はこの問題に限らず、大変、重要な課題でございまして、政府要望におきましては要望事項の最重点項目として強く要望しているところでございます。特に内容を申し上げることもないかと思いますが、特に義務教育に関する教職員の給与等にかかわる財源確保につきましては、国が負担すべき分を地方に負担することなく、地域間の財源の偏在を解消する仕組みととともに財源を確保するよう、そういう趣旨の要望をしているところでございます。また、この趣旨で全国知事会、あるいは近畿ブロック知事会でも主張してまいっております。
 大変重要な課題でありますので、いろいろな関係団体と連携して、よりいっそう国に対して、意見なりを申してまいりたいと思います。

田中美智子議員質問 義務教育は本来国の責任でおこなわなければならないと思います。どこに住んでいても等しく教育をうける権利があると思うわけですが、その辺は知事は、どのようにお思いでしょうか。それから、「三位一体の改革」のねらいは国の責任を果たさず、地方へ負担を押し付けるものになっております。本来、地方自治の考えである方向とは違っている、地方分権という姿にはなっていないと思います。
 だから、他府県の知事も反対しておられる方たちがおられると思うんです。先程、知事は10割財源保障を要求しているとおっしゃっておられましたけれども、その保障はあるのでしょうか。そのことをまず伺います。

柿本善也知事答弁 まず、義務教育は国の責任で等しく受ける権利がある、これはおっしゃるとおりだと思います。したがって、だからこそ財源は国が保障すべきだという主張をしてい訳であります。まさに同じ考えにたって主張している。ただ、「三位一体の改革」がおこなわれた場合、われわれが心配しているのは義務教育国庫負担金がなければ小中学校の教育がおこなえないような現状に現状にあるということで心配しているのではなくて、それがおこなえるような国の、まさに今申し上げたように、財源が確保されないような形に変わってしまっては困るから、それはしっかりと総額でも、あるいは地方団体間でも財源調整された形で移譲をしてもらわなければならないと、それが保障されない限りは不満ということを申し上げているわけでございまして、「三位一体の改革」をすすめることが、直ちに地方に負担を押し付けるとは、私は受け取っておりません。
 それは、まさにこれから、いろいろわれわれも活動、折衝しなけれはならないのですが、それに見合った形の税財源の移譲をおこなわれるということであれば、それは1つの方法であろうと思います。
 それから、10割と言うこと、私は実はこれは閣議決定の「骨太の方針」でその部分だけ引用いたしますが、義務的な事業については、徹底的な効率化を図ったうえでその所要の全額を移譲すると、閣議決定に書いてあるんです。したがって、当然、義務教育費国庫負担金はわれわれはこれに該当すると言うことを考えておりますし、当然、そういう主張でなければならないと思いますので、それと違ったことになってはないけないということに触れさせていただいたわけでございます。

教育基本法の理念を今こそ、奈良県の教育に生かすとき
国の教育基本法「改正」論議への所見をただす

田中美智子議員質問 次に、教育基本法の「改正」問題について教育長に伺います。
 文部科学省は、教育基本法「改正」法案作成の準備作業に入り、来年の通常国会への法案提出を目指していると伝えられています。教育基本法は、憲法が掲げた崇高な理想と目的を実現させるには、教育の力が必要であることを確認したうえで、教育の目的、基本を定めています。
 その重要な柱の1つは、「個人の尊厳を重んじ」として、個人を国家の発展の単なる手段と見る考えを否定していることです。この考えにたって、第1条で教育の目的を「人格の完成」つまり、1人ひとりが人間として大事にされ、個性・能力を全面的に発展させることにあるとしました。国や社会の発展は、個人の自覚で自発的にされるものだとしています。
 もう1つの重要な柱は、戦前の国の教育統制への反省に立って、「教育は、不当な支配に服する事なく」として、教育が国、行政権力の不当な支配を受けてはならないと定めていることです。この考えに基づいて、教育行政の目標を、施設整備や教員配置などの教育条件の整備確立におき、行政権力が教育に不当、不要に口出しすることを禁じています。いま叫ばれている教育基本法「改正」論は、この最も重要な柱を変えることで、国家と個人の関係を国家優先にすること、国が教育内容に自由に口出しできるようにすることをねらって展開されています。
 教育長は、国がすすめる教育基本法の「改正」のねらいを、どのように認識されていますか。また、現行の教育基本法の理念を、今こそ、奈良の教育に生かす必要があると考えますが、所見をうかがいます。

矢和多忠一教育長答弁 教育基本法は教育の憲法というべきものでございまして、教育の目的や方針など教育の基本理念を規定したものでございます。本県におきましても、教育基本法に定められた基本理念に基づき、学校教育の指導方針を定め、その実現にむけて積極的にとりくんでいるところでございます。教育基本法の改正につきましては、平成15年の3月に中央教育審議会が教育振興基本計画の策定と、新しい時代にふさわしい教育基本法のあり方について答申をいたしております。
 その内容は現行法をつらぬく個人の尊厳、人格の完成などの理念は普遍的なものとして今後とも大切にしていくことと、新たに21世紀を切り開く心豊かでたくましい日本人の育成をめざす観点から感性、自然や環境とのかかわりの重視や、日本の伝統文化の尊重、家庭教育の役割や学校、家庭、地域社会の連携、教育の推進などが提言されております。
 全国都道府県教育委員会連合会といたしまして、21世紀の日本の再生と発展にかかせない、教育改革の方向性を示すものとして、教育基本法の改正を基本的には評価できると、そういう意見表明をいたしております。
 本県におきましては、すでに、県立教育研究所に家庭教育部を設置するなど、家庭教育を重視した取り組みや、教育特区として奈良の文化遺産を重視した取り組みなどをすすめております。現代的な教育課題を明らかにし、今後の教育の方向性を確かなものにするため、基本的な理念にまでさかのぼって、議論が深められたことを評価しておりまして、今後、国における推移を注視してまいりたいと思っております。

小人数学級の早期実現を願い、奈良県での必要性、具体化をただす

田中美智子議員質問 つづいて、小人数学級の早期実現を願って質問します。今を生きている子どもたちは、大人の創造を超えるような悩みや生きづらさをかかえていると言われます。その背景には保護者のリストラや長時間労働、雇用不安、競争的な教育制度など、経済や社会のゆがみがあります。
 長崎県佐世保市の市立小学校でおきた6年生の少女が同級生を死亡させるという事件は、いわゆる普通の子どもたちぐの問題として考えなければならないことを社会に投げかけました。また、最近、通常学級で学ぶ軽度発達障害の子どもの存在が注目され、特別にケアされる必要性が指摘されています。それだけに、小人数学級にすることが、切実に求められています。ところが、政府は「小人数修行をやるから、小人数学級はしない学といい、奈良県もこれまで、その立場にたってきました。小人数授業は、特定の教科につて、学級よりも小さい学習集団に分けて授業をおこなうもので、たとえば、授業によってグループや先生が変わると、学級内の子ども同士のつながりにくさや、学級担任との関係が希薄になることが危惧されています。
 小学校1、2年生と中学校の1年の一部で、30人学級を実施した鳥取県の県教育委員会調査によると、小学校では学級担任の96%、保護者の81%が、学級の人数が少なくなったことについて、「大変よい」「よい」と答えています。
 財源の問題で言えば、無駄遣いをやめれば生み出せる額だと思います。奈良県で小学校1年生から計画的に順次30人学級を実施するとした場合はどうでしょう。平成16年度の学校基本数一覧表をもとに計算すると、小人数加配定数分も活用すれば、必要な学級数と教員数は約80クラスと80人となりなす。新規採用教員の給与としての必要予算額は約3億6000万円となります。(国が従来どおり、教員給与の半分を負担すれば、県の負担額は約1億8000万円です。)もちろん、小人数学級ですべてが解決するわけではないでしょう。しかし、子どもたちの、今を考えたとき、教員が子ども1人ひとりと丁寧に接することができる。欧米では、当たり前となっている規模に、学級規模を小人数化することは、教育条件整備として、最も力を入れて取り組むべきことだと思います。
 県民の要求もそこにあります。奈良県は今年度、ようやく研究としてではありますが、国の小人数加配を活用して、小人数学級を一定数実施してます。
 教育長はいま、小人数学級の必要性をどのように認識しておられますか。また、県内での実施見通しはいかがでしょうか。

矢和多忠一教育長答弁 小人数学級の必要性や見通しについてのおたずねでございます。本県におきましては、平成13年度から国の第7次定数改善計画の趣旨に沿いまして国の係数を活用し、課題や習熟、興味、関心の違いに応じました小人数による授業を展開をし、基礎、基本の定着を図るとともに、決めこまやかな指導の実現をめざしまして小人数授業の実現を図ってきたところでございます。
 一方、小人数学級編制についてでございますが、従前より、市町村教育委員会から、県の教育配置数の枠内で県費負担教員を活用して、学級数を増やすことについて協議、依頼があれば、その実情を鑑みたうえで同意をしてきており、結果といたしまして40人以下の小人数学級が実施されてきております。また、本年度から国は小人数授業のための定数を活用し、小人数学級編成にかかる研究ができるとしたことから、本県では小学校1、2、3年生、中学校1年生を対象といたしまして研究を、この4月からスタートさせております。現在小中学校あわせまして76校で約80学級において小人数学級編成を実施をいたしております。
 なお、国庫補助負担金等の削減、税源移譲、地方交付税の見直しの財源上の重要課題の動向でありますが、国の小人数授業の定数課題の見通しが不透明な状況でございます。そういうことから、現時点では小人数学級編成についての今後の実施見通しについて述べることは、大変、難しい状況でございます。今後、研究指定実施校から小人数学級編成上の成果や課題が提出をされ、これを集約いたしまして、今後における小人数学級編成の必要性や在り方等につきまして十分に研究するとともに、今後の対応を検討していきたいと思っております。[この文書目次へ]

3.福祉の諸問題

子どもの虐待対策はまったなし。子ども家庭相談センター、児童自立支援施設、児童擁護施設、児童家庭支援センターの人的、財政的拡充を強く求める

田中美智子議員質問  まず、「子ども虐待」の防止対策について子ども家庭局長に伺います。「子ども虐待」にかかわって、命まで奪われるという痛ましい事件が後をたちません。何としても「子ども虐待」を防ぐ必要があります。改正児童虐待防止法では、虐待の早期発見や、うけた児童の迅速かつ適切な保護のために、関係機関や民間団体の連携強化、虐待防止のための必要な体制の整備に努めるなど、国や自治体の責任を明確にしています。
 日本共産党議員団は、子どもの福祉にかかわっている職場をできるだけ訪問して、実情を聞かせていただくことにしていますが、わたしたちが訪問して先では、どこでも、社会情勢を反映して、虐待など様々な困難を抱えた子どもとの対応が急増していることから、専門的な知識と技術をもった日との配置が求められているのに、職員と予算が不足しているという問題をかかえていました。それを補うためのオーバーワークで、疲れ果てて、職員がやめていくという厳しい状況もお聞きしました。

 子ども家庭相談センターでは、児童福祉士の数は人口あたりでは交付税措置に見合って配置されてないこと、児童自立支援施設では、施設の改善や教育の課題とともにLDやADHD、心理面での専門的な対応が必要になっていること。児童養護施設では、職員の配置基準をひきあげる必要があること。また、現在、心理療法を必要とする子どもが10人以上いる施設に限り1人の心理療法士の配置とされていますが、その勤務体制は非常勤であることおから、常勤化が必要であることや子どもの状況に応じて複数配置にするなどが急務であること。今年度の国の補助事業である、家庭支援相談専門員配置がまだされていんないこと。児童家庭支援センターでも体制の拡充が必要とされていることな、様々な問題があることがわかりました。この間、奈良県では、児童相談所など、施設や体制の問題で、一定の改善がされたとは言え、急増する相談事になお十分な対応がしきれない状態になっています。抜本的に人や予算を増やして対応する必要があります。
 つきましては、子ども家庭センター、児童自立支援施設、児童用語施設、児童家庭支援センターなど児童福祉の現場において、とりわけ、専門職員の配置が重要であると考えますが、県としての認識はどうでしょうか。また、改善にむけてどのような取り組みを行っていくのでしょうか。

上森健廣福祉部長答弁 近ごろ児童虐待が急増いたしており、本県の子ども家庭相談所によせられまして児童虐待の相談件数も平成15年度では324件、過去最高となっておるところでございます。こうした状況に的確に対応するために子ども家庭相談センターをはじめ福祉事務所、児童家庭支援センターなどの相談機関や児童養護施設においても、それぞれの役割に見合った、専門性の確保と体制の充実を図るとともに、いっそうの連携により子どもや親をもふくめた支援をおこなうことが必要であると考えております。子ども家庭相談センターにおきましては、児童福祉師をはじめ社会福祉師主事を含めて正規職員としては42名、それらに医師、心理担当職員を含めた嘱託等を含め、あわせて68名の体制で対応しているところであります。児童自立支援施設であります精華学園でありますが、ここには心理学などを収めた専門職員の夫婦が小人数の子どもを家庭的な雰囲気ななかで親が割りとなって指導しているというところでございます。児童擁護施設におきましては施設の実情に応じた、直接処遇職員の配置に努めていただいているほか、子どもの心のケアをおこなう心理療法担当職員や虐待をうけた児童や保護者の援助をおこなう被虐待児個別対応職員の配置、さらには小人数の子どもを家庭的な環境のなかで擁護する地域小規模擁護施設の形態を導入するなどの対応をおこなっていただいているところでございます。今後とも、各相談機関や施設におきましては、虐待をうけた子どもたちや虐待をおこなった保護者にたいして一層きめ細かな対応がおこなえるよう児童擁護施設等の職員の配置基準の改善につきましても、引き続き、国にたいして働きかけてまいりたいと考えているところでございます。[この文書目次へ]

4.介護保険制度の改善について

国の介護保険制度見直しにあたって、奈良県は介護実態を十分に把握し、現場の声、利用者の実態を反映させるよう求める

田中美智子議員質問 介護保険制度は利用者数が増える一方で、保険料・利用料の負担から十分なサービスが受けられない、施設が不足しているなど矛盾が大きくなっています。ところが政府は、これを丘以前するどころか、来年の見直しにむけて、サービスの抑制、負担増を検討しています。とりわえ、サービスの利用者の約半分を占める要支援、要介護1の軽度の要介護サービスを、介護給付ではなく「新・予防給付」に切り替えるといいます。高齢者が生きがいをもって、安心の老後をおくれるようにするために、介護予防に力を入れることは大事なことです。しかし、政府はこれまでから、高齢者の医療費の自己負担を引き上げて、病院の敷居を高くして、医療・介護の予防を徹底して軽視してきましたから、予防と言いながら、サービスを抑えるのではないかと指摘されています。軽度の人にとっては、お金のやりくりをしながら、ヘルパーさんに来てもらって、自分ひとりではできにくい家事の手伝いをしてもらったり、週に1回デーサービスにでていくといったことが、自立した生活の支えになっています。こうしたサービスが介護保険で一番利用されています。それを使わなくさせようとするのでは、軽度の人の健康を壊しかねません。
 ほかにも、特別養護老人ホームなどの施設入所者の家賃、光熱費、食費を保険給付の対象外にしようとしています。在宅の人は自分で払っているから、「不公平」だというのが、その理由です。もし、実施されると、月に5万円程度の、特養ホームの利用料が10万円を超える大幅な負担増になります。そもそも、介護保険制度は介護サービスの利用が広がると保険料が上がることになるという、この仕組み自体が問題です。国は憲法25条の規定している国民の生存権を保護する責任を果たすべきです。
 日本共産党の、今、介護保険の「見直し」に必要なこととして、まず、国の財政負担を現在の4分の1から、介護保険が始まる以前の2分の1に引き上げることが、矛盾解消のカナメであることをえげています。また、この間、明らかになった矛盾を解決するために、重い保険料・利用料負担の軽減をすること。介護職員の劣悪な労働条件の改善を図ること。特別養護老人ホームなどの計画的増設による待機者の解消をすること。「処遇困難」な高齢者対策など、自治体が高齢者福祉にふさわしい責任を果たすこと。高齢者の自立支援、介護予防事業の拡充を図ること。などが必要だと考えています。奈良県はこれまで、国にならって「介護保険は順調にすすんでいる」という認識でした、県独自で言えば、寝たきり老人の紙おむつ支給ぐらいではないでしょうか。介護現場からは、県はもっと、実態を積極的に反映させるべきであり、また県独自でも保険料・利用料の減免、その他利用者負担の軽減措置や特養ホーム待機者の解消など、対策を講じるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

上森健廣福祉部長答弁 介護保険制度は施行後5年を目途に制度全般について検討をくわえ必要な見直しをおこなうということから、社会保険審議会の介護保険部会では、さる7月30日、介護保険制度の見直しに関する報告書をとりまとめて公表されたところでございます。同部会の議論の1つには、従来の介護保険サービスが要支援、要介護1といった比較的軽度な方の状態の改善につながらないのではないかとの指摘をふまえながら、介護予防の観点でサービスを導入する新予防給付という考え方が示されたところでございます。新予防給付は、軽度の要介護者が一律に施行するものではなく、要介護認定の手続きの一体的なアセスメントの結果、痴呆症状等予防メニューが適切でない場合には、この対象者からは外れ、訪問看護などの従前の介護サービスの利用対象者とするなど、サービス提供現場の実情に即して要介護者個人の状況におうじたサービスをおこなおうとするものであり、介護保険の保険給付のなかで、新たなサービスを創設するものであると聞いているところであります。このように、介護保険制度の見直しに際しましては、現場で介護サービスの提供に従事をしておられる施設関係の代表者の方、またケアマネージャーの代表者、看護師、医師の代表者などが、同部会の委員に就任をしておられることから、それぞれの分野でだされている問題、課題等をもちより、その意見を十分踏まえながら、議論をつくされ、意見をとりまとめたと伺っているところでございます。
 県におきましては、これまでからも関係団体との懇親の場、あるいは各種研修会や説明会の場における現場の意見を踏まえ、国に直接、または全国知事会を通じ、あるいは近畿のブロック会議等で意見を集約しながら要望をおこなってきておりますが、今後とも、必要な意見は積極的に申し述べてまいりたいと考えております。
  (保険料、利用料の減免、軽減措置については)県といたしましては、これまでも申し述べているところでございますが、社会保険方式によって、介護を社会全体でささえていこうとする介護保険制度の本旨にてらし、それぞれの方が、その能力に応じて保険料や利用料を負担していただくところは、この制度を将来ともに安定的に運営していくために必要なことであること、また保険料を同じように負担をしながら、サービスを利用する人としない人の負担の公平性を図るとともに、喚起するといった観点から現時点では県独自の利用料や保険料の引き下げを実施する考えはございません。なお、利用料の軽減につきましては、県では、法施行時にホームヘルプ利用者の負担軽減事業、あるいは障害者施設におけるホームヘルパー利用者等の支援措置事業、社会福祉法人等による利用者負担の減免措置事業を実施をしております。特に、社会福祉法人等による利用者負担の減免措置事業につきましては、低所得者であるホームヘルプサービスの利用者に対しまして、利用料に対する減免率を5%から7%に拡大をすることができるように予算措置をおこない、市町村を支援をしているところでございます。また、保険料につきましては、国の社会保障審議会の介護保険部会の7月30日に公表されましたところにおきましても、第1号被保険者にたいしましても、保険料については現行の所得段階別定額保険料方式を基本としつつも、特に第2段階のなかの、より負担能力の低い層の保険料負担をさらに軽減をするとともに、被保険者の所得状況に応じて、より細かい保険料段階の設定が可能な弾力的な仕組みにしていくことが必要であると提言をされているところでもございます。いずれにいたしましても県といたしましては、介護保険制度の円滑な実施を、また定着を図るためにも、低所得者にたいする軽減措置の在り方をふくめその拡充について、検討する必要があると考えており、制度改正の推移を見守りながら、所要の対応がとれるように引き続き国に要望してまいりたいと考えております。
  (特養ホーム等の待機者の解消については)指定介護老人福祉施設、いわゆる特養でございますが、入所希望者につきましては、平成15年の8月の調査でございますが、3818人となっております。申し込み者数の内訳を見てみますと、要介護の2以下の入所希望者が全体の46.1%と約半数を占めているところでございます。居宅での入所希望が約半数を占めているのが現状であるというふうに認識しております。いわゆる特養につきましてはサービスを受ける必要性が高いと認められる方を優先的に入所させるように努めなければならないことであったことから、入所希望者の増加に適切に対応するために、奈良県指定介護老人福祉施設にかかる入所指針を策定いたしまして、県内の特養において優先入所の制度を導入し、現在、適切に運用をしているところでございます。なお、介護保険制度の見直しにつきましては、住み慣れた地域で生活をおくることができるように、地域に応じた多様な、柔軟なサービス、例えば、通い、泊まり、訪問、居住などの機能を利用者の立場にたって複合的に組み合わせ、利用者の状態の変化に応じて継続的かつ包括的に提供する小規模多機能サービスの創設や地域見守り型のサービスなど、地域に密着したサービスの検討がなされており、施設、在宅の二元論だけではんなく、身近な生活圏域での高齢者の生活の継続性が確保されるようなサービス体制の整備がすすめられていく必要性が提起されたものであるというふうに理解をしているところであります。
 県としては、制度の見直しの今後の推移を見守りながら、高齢者が安心して在宅で自立した生活が営まれるような必要な措置を講じてまいりたいと存じているところでございます。[この文書目次へ]

5.京奈和自動車道大和北道路について

田中美智子議員質問 世界遺産委員会は今年、7月5日、改めて日本政府に対して、「古都奈良の文化財」と京奈和自動車道の建設問題にかかわって、世界遺産の「作業指針」に基づく4項目の「決議」を採択しました。日本政府が、京奈和自動車道建設によって世界遺産価値にあたえられる潜在的な否定的および取り返しのつかない影響を検討する新たな努力をおこなったことに注目し、日本政府が遺産の真実性と完全性を保全する努力を続けるよう奨励する。日本政府が自動車道路建設の期間を通じて、地下水位に与える影響が世界遺産価値の保全のために、最小限に保たれることを確保する技術的解決策を建議する努力を続けるよう提案する。というものです。つまり、遺産を壊してはならないと求めているのです。
 日本政府は、今年2月に世界遺産委員会に対して、「古都・奈良の文化財と京奈和自動車道の検討状況」を報告しています。しかし、その報告書には、文化財保護上の大事な報告が欠けていることや、事実を偽って報告しているなどの問題があります。例えば、地下水検討委員会の提言が出されたのち、次のステップとして「埋蔵文化財保護の観点から、配慮すべき事項」を検討した文化財検討委員会の提言のなかに、次のことが記されているのに、報告では欠けています。「平城宮跡の発掘はまだ全面積の3分の1程度しかおこなわれておらず、どこにどのような遺構・遺物が存在しているのか予測がつかない」「地下水位の変動が木簡などの埋蔵文化財にどのような影響を及ぼすか、どの程度の乾燥状況がどの程度続けば木簡に致命的な影響が及ぶのか、その科学的な調査はまだ行われておらず、保存のメカニズムも明確になっていない」。つまり、地下の埋蔵文化財を守る保障がないとしているのに、政府は、この部分を報告していません。
 また、道路建設の必要性の根拠として報告している点でも、すでに国会で日本共産党議員の質問などで、崩れています。1つは「慢性的な渋滞」を解消するためだとしている点です。渋滞の現状は慢性的なものではなく、朝夕のラッシュ時と土日の観光、買い物などによるものです。
 この道路を建設したとしても、わずか11%しか交通量が減らないことは政府の示した資料でも明らかになっています。もう1つは、24号線の抜け道で、外の生活道路の「約9倍もの交通事故が発生」しているとした点です。これは交通量を加算しない、事故発生率の数値をしましたものですが、交通事故の実情を把握している現場では、交通量も計算にいれた事故率の数値をつかっています。そうすると、交通事故が発生する率は1.75倍です。政府の報告には偽りがあります。政府は世界遺産委員会に事実に基づく報告を誠実におこなうべきです。

世界遺産の価値を損ねるような道路建設はおこなうべきではありません。大和北道路建設で世界遺産や文化財を破壊しない保障はあるのか、県の費用負担はいったいいくらと試算しているのか、明らかにせよ

田中美智子議員質問 そこで土木部長に伺います。世界遺産委員会は世界遺産の価値の保全を求めています。世界遺産の価値を損ねるような道路建設はおこなうべきではないと考えます。京奈和自動車道大和北道路建設において、世界遺産や文化財を損ねたり、破壊したりしない保障はあるのか。また、この道路の建設は、巨額な財政負担をともなうことになりますが、全体の建設費用はいくらになるのか。また、県負担額はいくらになるとされているのか、おこたえください。

南哲行土木部長答弁 事業者でございます国土交通省は大和北道路の検討をおこなうにあたり、この道路が平城宮跡と重要な文化財を多く有する奈良市内を通過することから、平成13年4月に地下水や物質等の専門家による地下水検討委員会を、また平成15年3月に文化財等の専門家による文化財検討委員会を設置してございます。地下水検討委員会は平成14年3月に道路建設による地下水位の変動は年間をとおした季節変動より小さいと報告してございます。また、文化財検討委員会は地下水検討委員会の報告をうけ、平城宮跡及びその周辺地域を対象に埋蔵文化財との観点から慎重に審議し、平成14年7月に地下埋蔵物に対する影響を最小限におさえて道路を建設することはシールドトンネル工法を採用することにより、平城宮跡の直下をも含めて技術的には可能であるが、平城宮跡をできるだけ離角をとっておこなうことが望ましいと答申してございます。これらをうけまして平成14年9月に設置されました大和北道路有識者委員会は世界遺産埋蔵文化財への配慮をもっとも重視し、検討を行い、平成15年10月に推奨すべきルートを提言してございます。県といたしましては、国土交通省によるこれら世界遺産や埋蔵文化財等にたいするさまざまな検討は日本政府として世界遺産委員会に報告がされ、そこでの審議結果で評価されており、理解がされておいるものと認識してございます。今後は、奈良県都市計画審議会のなかに設置されました環境影響評価に対する専門部会においても慎重な議論がなされることとなると考えてござます。

 (建設費と県の負担額については)国土交通省は現在、大和北道路のルート、構造を検討中でございます。今後、これらが決まった段階で地質調査や詳細な設計がなされ、全体の建設費が算出されるものと考えております。そのさいに、国土交通省も経費削減を検討されますけれども、県としても建設コストの縮減等により、全体建設費の縮減がはかれるよう要望する所存でございます。また、全体事業費は整備の手法が定まっていないこともあって、県の負担額については現在算出しようもないのが、実情でございます。

田中美智子議員質問 地下水検討委員会の検討につきましては奥西和雄京都大学名誉教授がシュミレーションをコンピュータでした結果ということでは、実態とはきちっとあうということにはならないということを指摘しておられますし、コンピュータに入れ込むデータそのものが不足しているということも指摘をしておられまして、このシュミレーションをした結果からしても遺跡、埋蔵文化財を守るという補償がないということを言っておられますが、その点については、ちゃんと国のほうに報告をされていると伺っているでしょうか。先程、土木部長が建設費についてはまだわからないんだということでございましたが、この大和北道路有識者委員会の提言の資料編には、たとえば、今、これがもっともいいのではないかと推奨しているものでいいましたら、12キロメートル4000億円ちょっと超える、そういうものが提起されております。まったくお金に関係なくて、とにかく作るというそういうことでいくのでしょうか。もし、推奨案で行って、大変な額になってときにはどうしようとしているのでしょうか。財源の問題をどのように考えておられるのか、伺いたいと思います。

南哲行土木部長答弁  京都大学の奥西名誉教授が解析されたという報告書を国に報告したのかということでございますが、私、奥西教授がかかれたというものにつきまして、さっとは読んではみましたけれども、それを国に県の土木部長であります私が報告するということはありえないと思っておりまして、それは奥西教授が国にだされたら、国が読まれると思いますが、私が国に報告するということはありえないと思っています。あり得ないというか、関係がよく理解できないところでございます。
 財源についてどう考えているのかということですが、計画につきましては、国道24号を管理している近畿地方整備局が計画を、今、事業者として検討しているところですが、整備の主体についてはどういうふうになるのか、まだ決まっていないというところでございますので、整備の形態でどうなるかによって、負担がどういうふうになるのかということでございますので、それについては、現在のところ分からないということでございます。

田中美智子議員質問 私、先日、京奈和自動車道大和北道路のシンポジウムに参加させていただきました。けれども結局は、もう道路建設先にありきということでした。それぞれの文化財の関係者も発言しておられましたけれども、地下水検討委員会が大丈夫だと言うので、それを信じて行こうかなという気持ちになりかけてきているような発言でした。でも、地下水検討委員会が言っている、そこに問題があるわけです。だからこそ、文化財検討委員会も保存のメカニズムがはっきしていないと、科学的にまだ証明されていないと言ってわけです。世界遺産を生かして、奈良の発展があるものと考えております。また、介護の問題にしても虐待の問題にしても、子供の30人以下学級実現というような問題にしても、財源が必要です。12キロ4000億円もかけて、世界遺産をこわすようなそういうやり方はやまていただきたい、それを国に言っていただきたいと思います。[この文書目次へ]

6.県立歴史博物館・歴史資料室設置を要望

田中美智子議員質問 私は「奈良県は歴史の宝庫であり、誇るべき文化財の数量が全国屈指であるにもかかわらず、奈良県による本格的な『奈良県史』が編纂されていない」ことや、「原始・古代については、奈良県橿原考古学研究所付属博物館があって充実した展示がなされているが、中世・近世・近現代を対象とする県立の歴史博物館・歴史資料室がない」と指摘をうけることがあります。
 ぜひこうした指摘を踏まえ、奈良県にも中世、近世、近現代を対象とした歴史博物館、歴史資料室を設置することを検討していただきたい、要望しておきます。(了)

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