日本共産党奈良県議団
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一般質問2005年9月定例議会一般質問
  1. 地域の郵便局は県民生活になくてはならない存在
  2. 介護保険制度改革で県として支援について
  3. アスベスト関連企業の元従業員や周辺住民の不安にどう対応するのか
  4. 原油価格高騰 中小企業に与える影響を把握し支援対策を
  5. 大滝ダム白屋地区地滑り対策について
  6. 福祉力を防災力に変える重要性
  7. 奈良県の住宅にかかわる耐震対策について
今井光子県議
2005年9月27日

地域の郵便局は県民生活になくてはならない存在

小泉内閣による「郵政民営化」で機能が損なわれることが危惧されるが、どのように考えるか。国に民営化しないよう要求するべきと考えるがどうか

今井光子議員質問郵政民営化を争点だとしながら小泉首相は民営化で国民の負担が軽減されるかのような宣伝を繰り返しました。
 郵政公社には税金が1円も投入されていないのに、民営化すれば公務員を減らせるとか、公社のままなら黒字で収益の半分が国に入るのに、民営化をすると赤字になると国会答弁までしておきながら、民営化になればより多くのお金が国に入るかのように平気で国民にウソをつき、審判をさせました。
民営化が支持されたとしておりますが、自民、公明の与党に入った得票は比例が51%、選挙区49%と賛否が二分されています。
 私には、戦争が負けているのに、勝った、勝ったと情報操作をして国民を戦争に駆り立てた時代がまたよみがえってきたのかとさえ思えました。世論調査でも慎重に論議するべきは53.4%と過半数です。民営化は国民の要求ではなく、日米財界の要望に基づくものでした。
日本共産党は国民に密着したサービスを守るべきだと一貫して反対してきました。

 郵政民営化に関しては奈良県議会をはじめ県下43自治体で意見書が採択され、なかでも民営化反対の意見書はうち34自治体になっております。
県議会の意見書は「国民的合意と納得なしに進めることは民主主義の手続上も大きな問題である」としています。
  県民生活とのかかわりでは、郵便局員が配達中に安否確認をおこない、昨年もケガをしていたお年寄りを発見して事なきを得るなど、郵便局は地域住民のライフラインの役割を果たしています。広陵町では役場の出張所として住民票などの取り扱い窓口にもなっております。また県財政においても15年度末で郵貯、簡保の資金約300億円が公営住宅、病院事業、下水道事業など生活に密着した公共事業の借入に利用されて来ました。
  そこで知事にお伺いします。
  奈良県においては郵便局が330箇所、農協が125箇所、南都銀行が89箇所と郵便局が県民生活に無くてはならない存在となっております。野迫川村、上北山村には郵便局しかありません。過疎地の郵便局は高齢世帯の声かけなどおこない対象世帯は全世帯の7〜8割とのことです。郵政民営化によりこのような機能が損なわれることが危惧されます。
国は2万4000カ所の郵便局の中で7000カ所の過疎地のネットワークは残すとしておりますが民営化で、郵便、貯金など事業を分ければ赤字になりその補償はありません。これらについてどのように、考えておられるのか。また国に対して 民営化しないよう要求すべきだと思いますがいかがでしょうか。

柿本善也知事答弁改めて申す必要もございませんが、郵便とか郵貯、簡保という郵政事業というものは、今までも国民生活に直接かかわるものでございました。これまで郵便局が果たしてきた社会的な役割は大きいものがあると思います。
特におたずねの過疎地における郵便局の窓口業務の在り方は、私も地域の人間として、大切だということを繰り返し申し上げてきましたし、先の国会においても重要な論点として議論されてきたところでございます。そうした具体的な点を踏まえて、郵政民営化に関しては国会において十分議論の上、結論が出されるべきものと、こういうふうに考えております。民営化しないように意見をだしたらどうかということですが、県としては予定をしておりません。

今井光子議員質問県民の方から郵政の民営化をぜひ、国に要望してほしいというような声を陳情などうけたことがあるかどうか、その点をおうかがいします。

柿本善也知事答弁郵政民営化について、しないようにという要望があったかどうかということですが、これはもう、どなたもが今の時代の話題としていろいろな意見を、いろいろなところで聞いたと思いますので、いちいち、どなたから聞いたというのは、これだけを別っしてということはありません。
しかし、いろいろな意見をいろいろな場所で聞いておりますので、特に、民営化しないようにということで、事改めて聞いた記憶はございません。これだけの大論議でございますので、いろいろな意見交換がなされておりますし、私もそれなりにやっておりますので。これだけ別っして聞いたことはないと、こういうことだけをお答えいたしたいと思います。

介護保険制度改革で県として支援について

10月からの負担増の介護保険制度改革で、サービスをあきらめる人をださないため、県としてどのような支援にとりくむのか

今井光子議員質問6月22日、自民、公明、民主3党によって介護保険法が改正されました。
日本国憲法第25条は生存権の保障を掲げ、国は、社会保障の向上及び増進に努めなくてはならないとされています。介護の必要な人はだれでも安心して介護がうけられるように改正されてこそ、憲法25条の増進につながりますが、今回の改正は国の財源を減らすことを目的に、高齢者の実態を無視して、利用者の負担を一方的に増す、大改悪です。

 予防介護導入による軽度者のサービス給付制限、ホテルコストの負担増、地域包括支援センター創設による自治体保健機能の縮小など、高齢者の命も脅かしています。多くは来年4月1日実施ですが、10月1日から、特別養護老人ホームなどの施設の食費、居住費、短期入所の食費、滞在費、通所サービスの食費が保険給付の対象からはずされ、全額自己負担になります。
  特別養護老人ホームではこれまで5万円代の負担だったのが、10万円を超えてしまいます。住民税非課税世帯の場合、相部屋で5万6000円が8万1000円に、ユニット個室で10万が12万8000円に、従来型個室で5万6000円が10万4000円にあがります。低所得の高齢者や、負担に耐えらえない家族は施設から在宅に戻ることにならざるを得ません。すでに入所をあきらめるケースがでてきています。

 要介護5で施設入所中に誤飲性肺炎になり、現在入院中の男性は、介護をする妻も病弱ですが、負担が増えれば家で見るしかありませんと言われています。在宅では、介護力も弱く、共倒れは目に見えています。帰る家族がいない独居老老世帯が増加するなかで、行き場のない高齢者が増加すると予想されます。

 国はホテルコストをとる理由に在宅と施設の利用者の負担が不公平、不均衡としております。老人保健施設や介護療養型病床はもともと住む施設ではなく、利用者は入所施設のホテルコストに加えて、借家の型は家賃、持ち家の型は固定資産税やローンなど二重払いになり、逆に不公平になります。
  さらに年金に居住費も食費も含まれるといっておりますが、国民年金の平均が4万6000円で、生活保護基準が独居で9万3000円と比較をしても、最低生活ができる金額になっていないことは明らかです。
  通所サービスでは、食費の自己負担が増えるために利用回数を減らすなど、利用抑制がおきております。現在、高齢者の栄養状態を悪化させ、通所による外出の機会を奪い、通所でしか入院できない人は大変です。10月実施は目前です。

 関係施設から各サービス事業者に、料金改定通知が届きましたのは、9月になってからです。料金改定は施設によってすべて異なり、利用者ごとに違います。利用者負担第3段階までの世帯非課税者には、一定の低所得者対策がありますが、これも申請に基づくもので、本人や家族がそのことを知らなければ、救済措置があるのに、サービスをあきらめることになります。

 社会福祉法人の減免では収入、預貯金、資産、親族の扶養、介護保険料の完納がすべてが満たされて初めて実現されます。所帯全員の収入証明や預金通帳の写しまで提出を求められると聞いております。改正法では、社会福祉法人の減免対象が150万円以下と所得基準が緩和されましたが、これは切実な要望が国を動かしたものです。すべての自治体が実態に見合ったよう実施するよう、県として指導するべきだと思います。社会福祉法人の減免は法人負担を増やすことになります。すべての法人で活用できるよう、今年度廃止した、奈良県の独自減免を復活し、拡充すべきです。

 息子や孫にこれ以上負担をかけられない、共働きでやっと生活しているのに、負担が大きすぎる、家では介護は働いているので困難との声が聞こえてきます。介護保険は介護を社会でささえる制度ではなかったのでしょうか。保険料だけ徴収して、理念を投げ出し、家族介護にまた戻そうとしております。まだまだ制度が知らされておりません。自治体は新たな制度の元で、利用者がどうなるのか説明する責任があります。今回の改正によって、施設サービスの利用者の負担が増えることになりますが、サービス利用をあきらめる人を出さないために、県としてどのような取り組みをおこなうのかお聞かせください。

上森健廣福祉部長答弁今回の介護保険制度の改革におきましては、施設の食費や居住費に関る、年金給付と介護保険給付の重複の是正や在宅と施設の利用者負担の公平性の確保の観点から、介護保険における給付は介護に要する費用に重点化することとされ、特別養護老人ホーム等の介護保険施設の食費や居住費については、保険給付の対象外となり、本年10月から実施されることとなっているところでございます。

 この結果、あらたな利用者負担が生じることとなりましたが、低所得者につきましては負担が荷重とならないよう、所得に応じた定額の負担限度額を設けることにより低所得者の負担の軽減を図ることとされたところであります。

 具体的には市町村民税非課税の方々につきましては、利用者負担、第1段階、第2段階、および第3段階のそれぞれに区分をし、これらの負担段階に応じて居住費、食費の負担基準額とそれぞれの負担限度額の差額を保険給付するものであります。これによって施設入所されている方の約6割、いわゆる特養につきましては約8割の方々につきまして軽減措置が講じられる見込みでございます。

 特に低所得者でございます利用者負担の第1段階および第2段階の方につきましては、10月以降の負担総額は従前と同程度かまたは減額となるとともに、第3段階の所得の仕切り方につきましては、ユニット型個室の特別養護老人ホームに入所をした場合には、負担が困難になる場合もあると考えられることから、これらの方の入所が可能となるように新たに社会福祉法人等による利用者負担軽減制度を拡大をして対象とする予定でございます。

 県といたしましては、これらの制度が円滑に運用され、低所得者の方がサービスを利用できないというようなことがないように、市町村、利用者への周知を図るとともに、すべての市町村にたいして、利用者一人ひとりに改正の趣旨の周知を図り、手続きが遅滞なく行われるよう指導をいたしているところでございます。

今井光子議員質問本当に深刻な影響がでていると聞いているわけです。部長の答弁ではサービス利用ができない人がないように周知を図るよう手続きが行われるよう指導していると言われております。

 この対象者を、自治体がよくつかんでいるかということですけれども、利用回数だとか、いくらかかったとかの数字はつかんでいても、今、個別の対象者までつかめるようになっていないのではないかなと思うんです。その辺では、ぜひ、実態をつかんでいただきたいと思います。
  利用者の低所得者対策は、預金通帳の写しまで出せというようなことで、「それだったらいいです」と断る人たちが本当に多いということで、国のやっている対策が実際にあわないという問題がございます。

150万円の社会福祉の減免でも、いろいろな運動のなかでできたことでございますので、自治体によっては150万円にいかない基準を設けているところもあると聞いておりますが、これについても、ぜひ県として、救済をするという立場で、各自治体に徹底していただきたいと思います。この点で、もう1度、うかがいます。

上森健廣福祉部長答弁具体的には、それぞれの方々についておたずねをしないと、現実、どうなるのかについては実体的にわからないということは思っております。ただ、先程おっしゃいました、いわゆる150万円の話でありますが、これにつきましては基本的にユニットの個室、あるいはユニット型の準個室についての適用でありますけれども、これは全市町村が150万円で実施をすると聞いております。いずれにしましても、各市町村、利用者の方々に今後ともより趣旨を徹底してまいりたいと考えております。

今井光子議員質問昨日、国のほうに10月実施を中止するようにと求めていることも、申し上げておきたいと思います。

アスベスト関連企業の元従業員や周辺住民の不安にどう対応するのか

検診費用・治療費は企業と国の負担で(要望)

今井光子議員質問アスベスト問題は、既に他の議員の質問がされていますので重複を避けて質問します。6月末から7月にかけてアスベスト製品を製造していましたメーカー(クボタ、ニチアス)から製造工場労働者、工場周辺住民に肺ガンや中皮腫による死亡事例など深刻な健康被害が出ている実態が相次いで発表されました。
  工場から飛散したアスベスト吸引が原因と考えられ、労働者とその家族、住民の不安が広がっております。私の地元の王寺町でも、ニチアス王寺工場で従業員31人がアスベストによる健康被害で死亡していたと報道され、それをうけて7月14日、私も王寺ニチアス住民の方と懇談させていただきました。
  工事の最盛期は1950年から70年代頃、鉄道の引き込み線もあるほどだった、造船のパッキンなどをつくっていると聞いていた、当時会社の中に入ったことがあるが、粉塵で窓ガラスが真っ白になっていたなど、当時の様子を伺うことができました。
また潜伏期間が長いと聞いており、心配、これから長期にわたって検査をしてほしいとの要望が出されました。
  8月1日から3日間、働くもののいのちと健康を守る奈良県センターのアスベスト労災電話相談では、すでに企業や労働局、県の相談窓口の対応がされているにもかかわらず、23件の相談が寄せられ、労災申請6件、健康不安9件、病院紹介が2件と7割以上が健康に関するものでした。
  日本共産党は、緊急実態調査の実施と調査結果の公表、石綿製品の製造使用の全面禁止、健康診断と労災認定の抜本見直しを含む被害者救済、学校等に使われている石綿の完全撤去、解体工事における被害発生防止対策など7項目の緊急申し入れを県にたいしておこないました。
  石綿肺ガン、中皮腫の症例は、海外では60年代から、国内でも60年代末に確認されていました。石綿による深刻な被害が出ることを知りながら石綿の使用禁止措置を遅らせたところに政府の重大な責任があります。
  クボタで明らかになった実態は、基準があっても石綿のチリがもうもうと立ち込める作業所において、76年まで濃度測定はおこなわれておらず、工場敷地境界の濃度測定は88年までおこなわれておりませんでした。背景には企業の利益や要求を優先してきた政府の責任があったことは明らかです。
  ニチアスの資料では石綿の使用を増やした70年代から労災認定の死亡が急増し、使用を減らした90年代以降も死亡者が増えています。このことはアスベストの使用がなくなっても15年20年たって死者が増えることになり、発病から死亡まで、肺ガンで10年以上、中皮腫で30年から40年と言われていることに合致します。
  私も10数年前に広陵町でアスベストの製作所が道路を挟んで工場があり、その真ん中が学童の通学路になっているとして改善を求めたことがありました。代表者がなくなり倒産したりしている企業の元従業員や周辺住民の住民の健康にたいする不安が広がっております。とりわけ奈良県では、専門医療機関や専門医も少なく、不十分です。
  そこで、健康安全局長に伺います。アスベスト関連企業の元従業員や周辺住民の不安に対し、健康相談、専門治療についてはどのように対応していただけますか。検診費用や治療費については、国の責任で実施するよう、県から国に働きかけるよう強く要望いたします
  専門医の試算によれば、建設労働者の石綿肺ガンは年間8000人と推定されております。今後、建物の解体など建設労働者や周辺住民の被害拡大が予測されます。古い建物の解体は2020年から40年がピークと言われております。研究者の発表では今後40年間に10万人のアスベスト被害が生まれるとの予測もあります。今後、建物の解体改修に伴う飛散防止予防対策はますます重要になっています。関係者への飛散防止対策の周知徹底をしていただくように要望しておきます。

三上貞昭健康安全局長答弁アスベスト問題が報道された町の住民や広く県民の不安に対応するために、直ちに、7月11日に県におきましては健康増進課、各保健所におきまして健康相談窓口を設置いたしまして、9月16日現在は、元従業員や周辺住民を含めて207件の健康に関する相談がございました。9月5日には、奈良労働局と共同をいたしまして、石綿にかかわる健康相談を奈良県医師会館で実施いたしまして、個別健康相談に元従業員等25名が参加いたしております。
  なお、情報の提供につきましては、健康増進課のホームページにアスベストの健康相談に関するQ&A、これを掲載するとともに、アスベストを吸い込んだ可能性があって、胸痛などの症状のある方が受診可能な、県下の24の医療機関をそこで紹介をいたしております。
  また、アスベストに関する相談窓口や受診可能な医療機関を掲載したチラシ、これも作成をいたしまして県政情報提供コーナー20カ所に配置いたしております。
  さらにアスベストに関する検診や診療、相談、こういった業務にかかわる保険、医療関係者の資質の向上を図るために、9月30日に従業者講習会を実施する予定でございます。今後ともさらに、元従業員の方や周辺住民の方をはじめ、県民の不安に対応するため情報の提供等に努めていく所存でございます。

原油価格高騰 中小企業に与える影響を把握し支援対策を

今井光子議員質問9月22日石油情報センターの発表によればガソリンの店頭価格が全国平均131円となりました。 湾岸危機後の1991年3月18日依頼、14年6カ月ぶり高値です。業界関係者は米国のハリケーン被害を受け、国内の石油製品を米国へ輸出するというニュースの影響もあり品薄感が広がりガソリン価格が上がりやすくなっていると指摘しています。
  関連企業に聞きますと、スタンドでは満タンの指定から一定料や一定金額の注文に押さえるお客さんも増えてきているとのことです。トラック協会では昨年4月から今年の3月までで1リットル63円から73円に、さらに7月までに83円と20円も上がっています。
  業界全体全国では1円上がることで180億円のコスト高になるそうです。この1年でガソリンが1割以上、軽油、重油、灯油が3〜4割も急増しました。
  私の地元では、石油を原料にするプラスチック業者が原材料の値上げによって悲鳴をあげております。長年プラスチック一筋できたある業者は、昨年4月以来原材料が6回も値上げされ、価格へ転化できず、元請からは値下げ要請が出され、倒産に追い込まれました。繊維では、染色関係でボイラーを炊くため重油の値上げが大きな負担になっています。企業努力だけでは限界です。
  これから冬を迎え暖房など県民生活にも重大な影響をもたらします。大阪では銭湯が360円から390円に値上げされました。
  その一方で中間決算では石油元売り会社だけが予測の2倍近くの利益を上げています。
  国際的な原油価格高騰が根本にありますがエネルギー確保と安定供給のために国や県の緊急対策が求められます。
原油価格高騰が県下の地域経済に衝撃を与えておりますが、とりわけ県内の中小企業に与える影響を県としてどのように把握しているのか。また、苦しい経営を余儀なくされている中小企業に対してどのような支援をおこなうのかお聞かせください。
  国に対しては、(1)石油元売り会社がユーザー、消費者に利益還元するように働きかけ、便乗値上げがないよう調査監視すること。(2)政府、民間の石油備蓄を、価格高騰を押さえる為に機動的に放出し、安定的な供給実施のために方針を確立することを要望していただきたいと思います。

奥田喜則商工労働部長答弁原油価格の上昇につきましては、県内企業の経済活動や住民生活への影響が懸念されているところでございまして、そんななか、9月20日に発表をされました国の原油価格上昇による中小企業への影響調査によりますと、原油価格の上昇により約6割の中小企業が収益面で影響をうけており、その約7割がコスト上昇分の価格転嫁が困難な状況となっているとしています。
  県におきましても、県内の主要な産業について、関係団体等について聞き取り調査を実施いたしました結果、国と同様に、特にプラスチック製品製造業など原材料の石油依存度が大きい業種やあるいは運輸業など燃料を多く使用する業種を中心に影響をうけておりまして、厳しい市場競争のなかで、価格転嫁も困難な状況で、企業収益が圧迫される状況が見られております。
原油価格の上昇によりまして影響をうけている県内中小企業者への支援につきましては、政府系金融機関、奈良県信用保証協会及び関係商工団体に特別相談窓口がすでに設置をされておりまして、深刻な影響をうける場合にありましては、政府系金融機関によるセイフティネット貸し付けも可能となっておるところでございます。
  今後も、引き続き、原油価格の動向が中小企業者に及ぼす影響につきまして、情報収集や実態把握に努め、関係金融機関と密接に連携しながら、県の制度融資の経済変動対策資金や中小企業経営強化資金などを積極的に活用した金融支援をおこなっていくとともに、今後、国に対しましてもセイフティネット保障制度のさらなる適用拡大も強く働きかけていく所存でございます。

今井光子議員質問ぜひ、政府系の融資を使いやすく、この制度を広く普及していただきたいとということを要望しておきたいと思います。

大滝ダム白屋地区地滑り対策について

地滑り対策工の完全性や新たな地滑り発生の危険性など県独自調査と確認を求める

今井光子議員質問大滝ダムは、昭和47年、伊勢湾台風の後、治水ダムとして総工費230億円の計画でスタートいたしました。これまでに3210億円の膨大な費用を投入し2002年度末を事業完了としていた所、試験湛水によって白屋地区の地滑りが発生しました。わが国ダム史上最大規模のダム地滑りであり、国土交通省はダムたん水試験を中止して対策に追われました。
  白屋地区はもともと地滑り地域であり、地区住民は、ダム計画時から専門家による地質調査など総合的に検証を依頼しました。白屋地区の斜面は20メートル級と50メートル級の深さのところに地質的な弱線(弱い線)がありダムに水をためたときにこれが滑り面となって地滑りを引き起こす可能性が指摘されました。「ダムにより地滑りは拡大され、防止する方法はない」として水没地域と同様に地域全体の移転を含めた対策を要求してきました。
  1980年3月国会で辻第一衆議院議員が白屋の地滑りに対して質問したのにたいし、「十分な対策、長年月に耐えうる工法」と答弁されております。当時建設省は十分な検討もせず、50メートルのところは問題ないと判断を示しました。平成11年の貯水池斜面対策検討分科会で過去に地滑りの形跡はないとの判断がされております。これはダムを安全に建設できるという正当な理由になるのか、また、ダムを建設してもよいとの判断はだれが、どういう根拠で下したのでしょうか。
  2003年5月にも共産党の大森議員の質問に「白屋地区に対する地滑り対策として鋼管杭アンカー、盛り土、などの工法を実施」と地滑り対策は万全だとしてきました。にもかかわらず、なぜ、地滑りがおきたのでしょうか。地滑り直後に国会質問で、小泉総理は、今の技術レベルでは地滑りの発生を完全に予知することはできないと答弁されております。国の責任は重大です。
  国は今後、地滑り対策として270億円の事業費の追加と、工期を平成21年度まで延長することを決めました。これで費用は当初計画の15倍に膨れていきました。これには和歌山県など関係自治体は、これまで度々の追加があったがこれ以上は耐えられない、国は自らの失敗を棚上げにして一律の住民負担をすべきでないとの意見が上がりましたが、奈良県は多目的ダム法に基づいて90億の負担を無条件で受け入れました。これは県民の水道料金に跳ね返って来ます。
  関係者や、住民からは「今度の工事で地滑りが起こり得ないという保障があるのか。財政負担だけが、のしかかり使えないダムではないか」との疑問の声がでております。

 国土交通省では、白屋地区を地滑り域と、緩み域に分け現在計画されている地滑り対策は地滑り域を安定化することを主眼においています。大滝ダム白屋地区亀裂現象対策検討委員会の対策案を基本に、コスト削減、工期短縮を目的とした、設計施工一括方式により大成建設が78億7500万円で落札いたしました。国土交通省は工事の安全確認も随意契約で財団法人に委託しております。宮城の地震では、PFIでおこなったプールの屋根が崩壊して、本来すべき工事がおこなわれていなかったことが明らかになりました。
  国土問題研究会大滝ダム地滑り問題自主調査団の研究によれば、白屋地区の背後斜面を高原断層が通っており、そこは必ずしも不働域とは考えられず、地滑り域の動きを抑えても、緩み域や背後の斜面の動きを止められず白屋地区の斜面を安定化できない可能性があると指摘しています。
  地滑りの力学的な数字、それをくい止めるにはどれくらいの杭やアンカーを必要とするのかを公表してこそ工事への信頼がもてますが、力学的数字は全く出ていません。さらに1999年の報告書の地質図にあった高原断層が2003年報告資料の地質図から抹消されています。これでは万全の工事であるのかどうか、科学的に判断できないと専門家が指摘しています。大滝ダムは高さ100メートル、長さ315メートル、堤体103万リューベと、総貯水量8400立法メートルで諏訪湖よりも大きな貯水量になります。
  バイオントダムのようなダム地滑り災害を起こす可能性を秘めております。国土交通省は地滑り域のみを対象にした今の計画で本当に安心できるのかも含め、科学的データの公表をもとめることが必要だと考えます。そこで伺います。県として国まかせではなく、白屋地区の地滑り対策について独自に安全性を確認すべきだと思いますがいかがでしょうか。
  住民は仮設住宅で3度目の冬を迎えようとしております。現在骨材プラント跡が、宅地造成され、住民の半数がここに移転し、残りは村外への集団移転と聞いています。ここも地滑りが心配されておりますが移転地の安全性は、何よりも優先されなければなりません。斜面の調査がおこなわれていると聞いていますが、その安全を確認されるのはいつになるのでしょうか、今後の見通しをお聞かせください。
  対策工事は来年の1月から土砂の運搬などを始めると地元に説明されていますが、いまだに着工されていません。土砂だけでもかなりの量になり、工事が始まったときの道路の渋滞が心配されておりますが今後の土砂運搬計画をお聞かせください。

木谷信之土木部長答弁白屋地区の地滑り対策事業につきましては、国において白屋地区で亀裂現象が発生直後の平成15年5月に、地滑りや地質等を専門とする学識経験者で構成する大滝ダム白屋地区亀裂現象対策検討委員会が設立され、4回の委員会の検討をへて、同年12月に押さえ盛土等による対策方法が提案されたところでございます。
  この白屋地区地滑りの対策工法につきましては検討委員会の場で慎重に検討された結果、提案された工法であることから、県といたしましても、安全性には十分配慮をされていると理解をしているところでございます。
  現在、国におきまして白屋地区以外の貯水池斜面の再評価をおこなうことを目的に平成17年3月25日に、地滑りや地質を専門とする学識経験者からなる大滝ダム貯水池斜面再評価検討委員会が設置されました。現在、調査の対象とされている5地区の斜面につきまして調査ボーリングが実施されているとろこでございます。
  そのうち、大滝地区におきましては、おおむね調査ボーリングが完了をし、現在、ボーリング資料の整理取りまとめがおこなわれております。今後、安定解析等終了後、斜面の再評価が実施される予定と聞いております。県といたしましては、国に対して大滝地区の斜面再評価を最優先に実施するよう要望しているところであり、今後も機会あるごとに要望してまいります。
  現在、国におきまして地滑り対策工事の詳細設計を実施中でございます。対策工法であります押さえ盛土に必要な土砂の運搬に関しましては、この詳細設計のなかで土取り場、運搬計画など検討していると聞いております。今後、詳細設計を終えた段階で国から具体的内容が県、各関係機関、地元住民等に示されるものと考えております。

今井光子議員質問これは、4回の検討会をやったので安全だと部長がおこたえになりましたけれども、この検討会のメンバーと第11回の貯水池斜面検討委員会で深い滑り面の地滑りが起こらないと、この時、判断されているメンバーと同じだと聞いているわけです。やった人たちが自分たちがやったようにおこなって、問題があって、またその人たちは検討しているのが、本当に安心かということでは非常に疑問をもっております。そういう意味では、はやり奈良県としても国から言われるままに白紙委任する状態ではなくて、きちっと、本当に安全なのかとチェックをする必要があると思いますが、この点で、もう1度お聞きします。

木谷信之土木部長答弁安全性を県独自で確認すべしということだと思います。大滝ダム白屋地区亀裂現象対策検討委員会のメンバーにつきましては、日本地滑り学会の顧問、元会長ということで聞いておりますし、日本国内における、この分野の最高の権威の方々がお集まりだと認識しておりまして、この検討結果が十分、信用にたりると考えているところでございます。

今井光子議員質問そういう権威のあるかたがやられて工事をおこなって、水を溜めて地滑りがおこったわけですから、次に二度とそういうことがないようにするために、ただ、国の言うことを鵜呑みにするのではなくて、きちっと県としても検証するべきだと思います。その点で、もう一度、土木部長のご意見をうかがいたいと思います。

木谷信之土木部長答弁地滑り対策に県としてもということで再々におたずねでございますが、いずれにしても地滑りというのは、非常に難しいメカニズムで発生するものでございますし、簡単に素人がどうこうできるようなものでもございません。そういう意味で、日本の長年研究された方々のご意見というものは尊重すべきだと思っておりますし、この検討委員会のメンバーのご意見は尊重すべきだと考えております。

福祉力を防災力に変える重要性

市町村の災害時要援護者対策マニュアルづくりには、県が指針を示すなど指導性を発揮すべき

今井光子議員質問災害が発生したとき、また避難生活を余儀なくされたとき高齢者や、心身に障害のある方、子どもや妊婦などには特別の配慮と援助が必要です。
浜松市は災害時要援護者として、◆自分のみを守るために適切な防災行動がとりにくい人、◆急激な状況の変かに対応が困難な人、◆車椅子、補聴器などの補装具を必要とする人、◆生活をするうえで薬や医療装置が必要な人、◆情報のやり取りが困難な人、情報の入手発信が困難な人、◆理解や判断が抱きなかったり時間がかかる人、◆精神的に不安定になりやすい人、◆ふだん生活は支障がなくても災害時など以上環境におかれた場合特別な手助けを必要とする人と説明しています。
  実際に災害の事前、事後に要援護者をどのように把握するかが大きな課題です。的確に情報をつかむ必要もありますが、同時に当事者にとってはあまり知れたくない場合もあります。
  ボランティアが救援に入っても個人情報の保護を理由に情報提供がなされなかったことも報告されています。全国的には自主的な事前登録制で、いざというときの援助を自治体にお願いするやり方が取られております。
  医療、保健、福祉、等に携わっている人、が連携して福祉力を防災力に変えて行くことが重要と思いますが、災害時要援護者対応マニュアルを市町村が作成するにあたり、県として指針となるものを示す必要があると思いますがいかがでしょうか。

奈良県の住宅にかかわる耐震対策について

今井光子議員質問阪神大震災では亡くなった方の84%が住宅の倒壊による圧死でした。事前の災害予防対策は「逃げ出さなくても良いすまいと街づくり」が基本です。
  災害時自力で身を守ることが困難な高齢者や、障害のある方は避難することも大変ですし、避難先の受け入れも大変です。住宅や町が安全安心であるためには建物の耐震診断、耐震補強に対する公的支援が求められています。既存住宅への助成制度が必要です。
  県は今年度耐震診断に補助を出すことで、400件200万円が予算化されました。1件あたり3万円で、うち国が1万円、個人負担が1万円、県と市町村が各5000円とその金額が低く、実際には利用する人があまりにも少なく、使えない制度となっております。実際の診断はその3倍以上かかると聞いております。耐震診断を受けても、地震がくれば家が倒れると言われても直すだけのお金がないというのが、多くの県民の率直な意見です。県が本気で防災にとりくむかどうかが、問われております。
  静岡県では、住宅の耐震補強はもちろん助成しておりますが、高齢世帯などではなかなかすすまず、そのために木造2階建の1階に寝ていても家屋が倒れても身を守る震災ベットを開発し、その購入費用や家具の固定などにも助成をしています。奈良県ではどのような住宅にかかわる耐震対策についえどのような取り組みをされているのかお伺いしたいと思います。

木谷信之土木部長答弁住宅の耐震性の向上については地震防災上重要であると認識しておりますが、住宅の耐震対策はまず、所有者が認識を深め、自らおこなうことが基本と考えております。そのため県としてはこれまで、県民に対する基礎的知識の普及を図るため、たとえば、木造住宅耐震改修事例集の作成、県民向けの講演会などをおこなってきたところでございます。また、市町村にたいする技術的支援、さまざまな情報提供をおこなうとともに、耐震診断技術者の要請をおこなったきたところでございます。

 本年度からは住宅の耐震対策にたいする意識啓発をいっそうすすめる観点から地震防災上重要な地域において、県民が木造住宅の耐震診断を実施しようとする場合に、国、市町村と連携して簡易な耐震診断に助成をおこなうこととしたところでございます。今後とも、耐震診断の普及に努めるとともに、補強部材の展示、家具の転倒防止方法などの具体的な情報提供をおこなうなど県民意識を高め、住宅の耐震性の向上に努めて参りたいと思っております。

黒瀬芳樹総合防災監答弁高齢者、障害者などの災害時要援護者支援対策につきましては、国において本年3月、集中豪雨時等における避難支援の仕組づくりを中心にまとめられた災害時要援護者の避難支援ガイドラインが示されたところでございます。さらに本年度は、災害時要援護者の避難対策に関する検討会、名称はまだ仮称でございますが、これを設置いたしまして、避難行動後の避難生活の支援等について検討することとされております。
  一方、本県におきましては地域防災計画において予防段階での災害時要援護者の安全確保や災害発生時における災害時要援護者の支援について定めているところでございます。本年度は、この地域防災計画がより実効性のあるものとなるよう個別の項目ごとの具体的な実施計画となる地震防災対策アクションプログラムの作成に取り組んでおります。その取り組みのなかで、災害時要援護者の支援対策につきましても、福祉部、健康安全局など関係します10の課と学識経験者からなるワーキンググループを設置しまして、検討をおこなっておりまして、例えば、安全確認方法や情報伝達方法、安全な避難誘導の仕組みづくり、避難生活における配慮事項、医療機関との連携・連絡体制、心のケアなどを検討課題としているところでございます。
  災害時要援護者対応マニュアルの作成にあたっての指針づくりにつきましても、現在、このワーキンググループにおいて検討をおこなっており、国からだされましたガイドラインを踏まえるとともに、国の検討会の動向も注視しながら、できるだけ早期に指針を策定することとしております。

今井光子議員質問災害時の要援護者対策については、本当に切実になっておりますので、今、おつくりいただいているということですけれども、できるだけ早く実現していただきたいと思います。

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