日本共産党奈良県議団
このページは旧ホームページです。 最新の情報は新しい日本共産党奈良県議会議員団ホームページをご覧ください。
予算決算
予算決算2004年予算審査特別委員会(歳入・総務部・企画部)
  1. 財政健全化対策について
  2. 国民保護法について
  3. 市町村合併について
  4. 大滝ダム基本計画変更について
  5. 長期ビジョン策定について
  6. 公共交通政策について
山村さちほ県議
2004年3月12日

1.財政健全化対策について

国に要望するのはもちろん、県財政の見直しは、公共事業なら県民の雇用を増やし、仕事を増やすものに見直し、不要不急の事業を徹底して見直すことが求められています

山村さちほ議員質問  財政の健全化についてお聞きします。今年の予算についてはすでに、何度もお話しがありましたように、三位一体の改革ということで、国が負担すべき国庫補助負担金、あるいは地方交付税という地方への財源保障制度、この2つの柱が切りすてられてくるということで国の責任を投げ捨てるものです。さらに税源移譲といいましても、とても移譲といえるものではないと、こういう点で非常に苦しいということは前提としてよくわかっております。

  政府にたいして、地方財政の財源不足分にきちっと責任をもつように、これを求めて行くということが重要であると思っておりますし、それは県も同じではないかと思います。それは元(原因)ではありますけれども、今日までの県の財政を見た場合に、県債残高の見込みの額を平成16年度末には9500億円を超えるということで、これまで借金が増えて行くという構造になっていると思います。

  県では財政健全化指針というものもだされました。これ以上、借金を増やさない、本当の意味での健全化への道はどのようにすすめていかれるのか。この見通しについてまず、お聞きしたいと思います。

松谷幸和財政課長答弁  16年度につきましては、かなり厳しい状況ではございますが、そういうことをふまえまして、3つの問題点を解決していきたいと考えております。

  1つは16年度と同じような、財政的な地財措置がおこなわれるということになりますと、もちろん本県もそうですけれども、全国的に大変な状況になろうということでございますので、この措置にたいしての、国へ訴えていきたいと考えております。

  国へということだけではなくて、本県としても県自身でできること、歳入歳出全般にわたります見直しに取り組んでいきたいと考えております。これは徹底的にやっていきたいと考えております。

  もう1点は、この状況について県民の方にご理解をいただこうということになろうと思います。歳入歳出につきましては知事も本会議で申し上げているとおり、特別財政点検班というものをたちあげを予定されております。現在、具体的なところが検討されており、この班を中心としてざいせいの点検をやらせていただいて、健全な財政にむけてというよりも、できるかぎり、17年度以降の財政が安定的におこなえるように、努力をさせていただきたいと思います。

山村さちほ議員質問  財政健全化で、歳入歳出全般を見直して、特別財政検討班をつくられるということのお答えでありました。このなかで、見なおすべきはどういう点かと、具体的には思っていらっしゃるのかということをお聞きしたいと思います。

  財政健全化指針が14年度3月にできまして、このなかで、こういう点を見直していきたいということで、より効率よくとか、職員もへらしてスリムにしようとか、できるだけこちらの新行政大綱では、民間にお願いできることはできるだけ民間にとか、いろいろ書かれております。そういうことで現実は職員の皆さんも非常にマイナスシーリングで厳しいなかで努力をされていることはよくわかっているんですが、しかし、それでもとても追いつく状態ではないですね。実際に、悪化してきていますね。健全化指針をつくってからより。そういう状況について、やはり、対策という方向を変えるとか、姿勢を変えるとかいうことがどうしても必要ではないかと思いますが、その点についてはどのようにお考えになっていらっしゃるのかお聞きします。

滝川伸輔総務部長答弁  まさに、どういう考え方で見直していくのか、その準備といいますか、考え方を整理しているところでございます。ただ、指針をつくっても悪化をしているではないかとおっしゃいますが、要は自己努力をいくらしても、国の地財対策なり補助金によって左右されるのが我が県のおけられている財政関係の現実でございます。特に国にたいする働きかけ等を強めながらやっていきたいということでございます。

山村さちほ議員質問  私は、国の影響によってどんなに頑張っていても大変なことがあるという面があることはわかります。しかし、見直すべき方向としては、経済対策としてやってきた公共事業のあり方を、やはり、きちんと見直していくという、そういう見直しも必要だと思います。

  経済政策として仕事や雇用がふえる、そういう事業をどれだけふやしていくのか。今、事務事業の評価も一生懸命やっていただいていますから、公共事業もどれだけ雇用を増やしたり、仕事をふやしたりできるのか、そういう点での評価もしていただけるようにすべきではないかと思います。採算の見込みのない、あるいはつくってもまったく効果のない岩井川ダムであるとか高山第2工区でありますとか、今、ほんとうに県民にとって必要なのかどうなのかを見直していく、そういう見直しの仕方も必要ではないかと思います。しかも県民の意見や声も聞いて、すすめて頂きたいと思います。このページの上へ

2.国民保護法について

国民保護法が決まってもいないのに、準備のための県予算を計上
国民を守ることができない法制には反対します

山村さちほ議員質問  国民保護法案にかかわりまして、県の新年度予算案のなかには国民保護法制の体制整備事業ということで予算化がされていますが、これに関連しておたずねをします。

  今国会に小泉内閣が有事関連7法案を提案されていますが、この中身は米軍への戦争支援が無制限に拡大をされていく、そういう内容になっており、米軍へ弾薬も提供できるようになるし、わが国の自治体の公共施設、あるいは民間施設を含めて米軍に優先的に利用できるような、そういう強制力をもつものになっているということで、これまでにないものになると思います。

  国民保護法制のなかで、国民の保護だと言っておりますけれども、民間企業、あるいは国民を強制動員する、こういう仕組みが具体化されているわけです。国がとる協力要請に従わなければ、罰則が課せられる、物資の保管命令、道路の通行制限に反しただけでも3カ月以下の懲役ということになっています。これでは国民の自由と権利をふみにじってしまう、憲法違反になると思いますけれども、この点について、いかがお考えか伺います。

  国民保護法制では放送あるいは医療機関、指定された公共機関も措置を実施する責務があるということで地方自治体も政府の統制のもとにおかれて、知事に、たとえ独自の考えがあったとしても従わなければ総理が乗り出して実行できる、自治体無視の直接内閣総理大臣の執行規定もあるという、こうなれば民主主義もなくなってしまうといわないといけないと思いますが、この点についていかがお考えなのかうかがいます。そして、今回の県予算、これはどういうものであるのか、伺います。

米田宗生消防防災課長答弁  武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律案、いわゆる国民保護法は第5条に国民の保護の措置を実施するにあたっては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならないと規定されているなど、政府においては、当然のことながら日本国憲法をはじめ既存の法律と整合性のあるものとして法案が作成されたものと考えておるところでございます。

  そのなかで、国の役割、都道府県の役割、市町村の役割が定められており、都道府県の役割として規定されている国民の保護に関する計画の作成、住民避難の指示に関する措置、避難住民等の救援に関する措置について法律ができて、はじめて準備を始めるのでは適切な対応が困難と考え、所要の処置、体制整備の(県)予算をいたしたところでございます。予算の概要は情報収集、基礎資料の収集、市町村説明会、こういった所要の経費についてお願いをしているところでございます。

山村さちほ議員質問  国民保護法制についてお聞きしましたけれども、お答えは、私がお聞きしたことの答えになっていなかったのではないかと思います。国がつくる法律で、それを市町村も県も従ってやるわけですが、そもそもこの法律そのものが、国民の権利や事由を踏みにじるものになってしまう、そのことをしたくないと知事が思っても、せざるをえない状況に追い込まれてしまうという、本当に許し難い法律だと思います。

  国民を守るために必要だということはさかんに言われていますけれども、それは、政府の説明のなかでも、実際は守るためにはならないということが、法案のなかでも明らかになっています。米軍行動円滑化法案をみましたら、とにかく国民を避難させなさいということで、強制的に避難をさせようと思っても米軍のほうが優先されるとなっておりますから、全然国民を守ることにならない、そういうことも明らかです。戦争には反対だと、そういう意志を表明することもできなくなる。戦前の、戦争につきすすんでいった状況になってしまう危険が非常にあるものだと思っています。その点について、どのように考えているかと聞きましたけれども、お答えがなかったと思います。

滝川伸輔総務部長答弁  (山村)委員ご指摘の議論もあろうかと思いますけれども、そうしたことをふまえてこれから指示をされるかと思いますので、私どもとしましては、特に憲法がどうかというようなことは、国会で慎重にご審議をされてできあがった法律にもとづいて行政をやっていきたいと考えております。

山村さちほ議員質問  私は、国が決めることだからそれをまっているという、そういう時ではないと思います。皆さんとは意見が違いますけれども、この法案ができるということは、国民がこぞって戦争に巻き込まれていく、本当におそろしい事態になっている、全国民的に反対をしていかないと、将来、あのときに反対をしていたらよかったと禍根を残すことになるのではないかという、そういう不安をもっております。まだ、決まってもいないのなら、こういう予算をつけるべきではないと思いますので、これは断固反対をいたします。このページの上へ

3.市町村合併について

協議会を離脱したり合併しない選択をする町村が増えています。合併を選択しない自治体への支援こそ求められています。新法での知事の「勧告」などは市町村の自治権をおかすものです

山村さちほ議員質問  市町村合併についておたずねをします。度々聞いておりますが、市町村合併は、これも政府が3000の自治体をなんとか1000くらいにしたいと目標までもって取り組んできたんですけれども、実際上はなかなか進んでおりません。全国でも、奈良県でも合併協議会を解散をするですとか、合併をしないという選択をする、そういう流れがおこってきております。
  こうしたことが新たな特徴ではないかと思いますけれども、こういう点については、どのように考えておられるのかお聞きします。

  今年度の新年度予算のなかで、自主的な市町村合併事業ということで、支援費を増やしておられます。合併しないで頑張る市町村への支援、これは従来と同じではないかと思いますが、今、県も大変ですが、国の交付税、特に小さい自治体は厳しいものになっておりますから、そういうところへの県の支援は特別に必要ではないかと思いますが、その点についてはどのように考えていらっしゃるのか伺います。

  新しい市町村合併法案が今国会に提出をされました。これまで、1999年からの特別法でつくった合併特例債、これ廃止をして、一方で知事があらたに策定をする合併構想で、市町村の組み合わせなどを示して、合併協議会の設置を勧告するという中身が盛り込まれ、そうなれば市町村長が議会に図る、そういう義務規定が盛り込まれておりますが、これは知事の力を借りて、押し付けをすすめようというやり方だと思いますけれども、市町村の自治権をおかすのではないかと思いますが、こういうことについてはどのようにお考えになっておられるのか、伺います。

谷川義明総務部次長・市町村課長答弁  (合併しないを選択した市町村への支援) 最近、住民投票等の結果を踏まえまして、合併をしないという意向をしめされている団体も見受けられます。これは、地域が最終的に自主的に判断すべき事柄に属することと考えております。個別の地域におきます判断は、それぞれの地域の将来とか、住民の生活におおきな影響をおよぼすことから、それぞれの市町村や地域の方々が自主的主体的に判断していただくことが原則であると考えております。

  判断をするにあたりましては、市町村や市町村議会、あるいはそれぞれの地域の住民で、将来の在り方について十分ご協議をいただき、結論をだしていただくということが必要であり、そこででた結論につきましては、それぞれ地域の自主的な議論の結果として、1つの選択をされたとうけとらせていただいております。

  県としましても、これまでから県土の均衡ある発展と特色ある地域社会づくり等を促進するために、財政力の弱い市町村、あるいは過疎地の市町村にたいしまして、それぞれの部局において、様々な施策により、地域にあった支援に努めてきたところであります。

  たとえば総務部にあっては地域活性化事業総合補助金、市町村振興資金貸し付け金、過疎債等の有利な地方債の確保などの財政支援、あるいは市町村からの要請により職員を派遣するなどの人的支援、職員の合同研修実施をしているところでございます。今後も、合併するしないにかかわりなく、各市町村の意向を尊重しながら実情に即した支援に努力したいと考えております。

  (新法について) 今国会に提出されております市町村の合併の特例等に関する法律案におきましては、市町村合併を推進するために、1点目は総務大臣が自主的合併を推進するための基本方針を定める、2点目は都道府県は新たに設置します市町村合併推進審議会の意見を聞きながら、基本方針にもとづいて都道府県の構想をさだめる、3点目に知事は、構想対象市町村にたいして合併協議会設置の勧告ができるとなっております。さらに4点目としまして合併協議が難航した場合に知事は合併協議会員の過半数の同意を得た申請にもとづいて市町村合併調整委員を任命し、斡旋または調停をおこなわせるとなっています。また5点目に知事は構想対象市町村が合併協議会を設置している場合に、合併協議の推進に関して必要な措置を講ずるよう勧告できるとされております。

  新法におきましては基本的には自主的合併を推進するとされておりまして、委員お述べの自治権を侵害するということにはならないと考えており、県としてもそれぞれの地域で十分議論され、自主的主体的に判断されることが基本であると考えております。

  新法が制定されましたら、これに基づく総務大臣の基本方針に基づきまして、これらの内容を十分に踏まえたうえで、地域の状況に応じた適正な対応をしてまいりたいと考えております。

山村さちほ議員質問  私がお聞きしましたのは、従来からしない市町村に対してもやっておられるということおは何度も聞きました、前と比べても同じ状態ではないですかということを今、申し上げたわけです。ふやしていただけないのかということを思ったわけです。

  こういう厳しいときに、それでも自分たちの自治をまもってやっていこうというところには、そういう手をさしのべるということがいるではないかということを申し上げたわけですが、そういう答えではなかったと思います。

  知事の勧告のことでは、もちろん、そういう進め方(自治を尊重して)をやっていただくことは、当然で、いきなり勧告ということでは困る訳ですけれども、こういうやり方自身は地方自治をそこねるやり方だということ、それはどうなんでしょうか。

  これは知事の間でもいろいろな声がでており、奈良県の柿本知事もそのようにおっしゃっておられるのではないのかなと思いますが、市町村と県は上下関係ではなく、対等の関係ですから、どちらか一方が勧告をするというような関係は自治法上も問題があるのではないかということを言われている知事もたくさんおられます。直接知事にお聞きするようにいたします。

滝川伸輔総務部長答弁  合併してもしなくても、それぞれ市町村で実情に応じた支援はしてまいるわけでございます。ただ、合併することにともなうご苦労とか財政負担に着目した支援はしていこうと思います。合併しないことに着目した特別な支援というよりは、従前よりの市町村支援のなかでさせていただくというのが自然ではないかなと思っております。

  知事の勧告権は、法律も最初の地方財政調査会の答申からは市町村の自主性を尊重する方向でございますし、知事としては、あくまでも自主的合併であるというなかで、できあがった法律の枠組みのなかで十分な支援なり、協力をしておくと、繰り返し答弁しているとおりであり、そのようにすすめてまいりたいと考えております。このページの上へ

4.大滝ダム基本計画変更について

地滑り発生の責任はすべて国土交通省にあるといわなければならないのに、利水権者、村民に負担を転嫁したり、今後7年間も使用できないことの責任もとらないのでは、とうてい納得できません

山村さちほ議員質問  大滝ダムのことについてお聞きしたいと思います。これについては本会議でもご答弁がございましたが、あえて、もう一度お聞きしたいと思います。

  国土交通省が基本計画の変更ということで、新たな負担を県に求めているわけですけれども、もちろん、この中に白屋地区の全戸移転等補償費用が含まれております。これは当然のことで、一刻も早く、困難な仮設住宅にお住まいになっておられる皆さんの本移転がきちんとできるようにしていただきたい。これは切に望んでおります。

  しかし、白屋地区でおこりました地滑り対策費ですね、工事延期によりますダムの現状維持費など、この費用につきましては、国の責任でもつべきではないのかと思います。今回、地滑り現象がおこりました白屋地区は、もう30年前、地区の方々は、その当時に専門家をお呼びして独自に調査もされております。その結果は「川上村の大滝ダムに関する調査研究」ということで発表されておりますけれども、そこでは、ダムの建設によって地滑りが拡大することが必ず起こるということで、科学と技術の力で防止することができないから、移転しかないということをおっしゃっていました。それから、奈良県が昭和48年から地質調査もおこなっておりますけれども、その報告書でもダム建設によって水没斜面の地滑りは起こり得るものといわなければならないと述べています。潜在性の地滑り地帯であるからダム建設と関係なく起こり得ることも示唆されておりました。こういう重要な警告があったわけです。

  しかし、国は白屋地区の地滑り対策については、国会での答弁で、1980年ダム貯水によって地滑りを起こさない必要な十分な対策を実施をして、耐える工法などを考え対処すると答えてこられました。実際に地滑り現象が発生したあと、2003年5月、衆議院の国土交通委員会でも大森猛議員の質問にこたえて、「地滑り対策は万全だ」と言ってこられています。
  今回の計画変更にいたった経過は、こういうふうにすすめてきた国の対策が十分でなかったということによるものではないのでしょうか。県として、国の責任を明確にするようにまず、求めなくてはならないと思います。

  責任はすべて国土交通省にあるといわなければならないのに、今後7年間も使用できないこのダムの負担を県に求めるということは、とうてい納得できないと思います。追加工事費、維持費の負担は政府がもつようにと求めるべきではないかと考えております。その点について、いかがでしょうか。

  また、今回の変更で万全であるのか、科学的に証明をすべきだと思います。相当の金額をかけて、また対策をやられて、それが本当に万全なのかということは、やはり明らかにしていくことが必要ではないかと思いますので、工法の内容、工事の内容などについては情報公開をして、広く専門家の意見を聞くとかして、万全の調査検討も国がされるということを求めるべきではないかと思いますが、この点について、いかがお考えかお聞きします。

稲山一八資源調整課長答弁  白屋地区におきます過去の地滑り対策につきましては、当時といたしましては通常実施されます水準以上の詳細な調査がおこなわれたものと聞いており、また、今回の地滑りにつきましては、試験湛水の途中で発生したわけでござまして、国による検討委員会におきまして調査判断がなされ、現在のところ、このような地滑りの発生を予見することは無理であったという結論がされていると聞いているところでございます。

  いずれにしましても仮住まい生活をされております白屋地区住民の方々が一日も早く移転していただくことがなによりも重要だと認識しているところでございまして、そういう観点から、県といたしましては、このような事態が試験湛水という、ダムが建設中に発生したこと、さらにこれまで国と一体となって建設事業に取り組んできたことから、治水、利水の受益者といたしましてこれまでのルールにしたがい、当面、応分の負担をしていくことはやむを得ないと判断したものでございます。

  なお、県といたしましては、事業費の縮減、および工費の短縮について国に要望してきたところであり、その結果、国においては、コスト縮減、工費短縮を図るため民間等から幅広く技術提案を公募することとしたと聞いております。工期に関しまして、ダムの共用開始までにダム効果を発揮できるように対策効果の進捗等をみて、できるだけ早い段階でダムの安定的運用ができるように努力すると聞いております。

  今回の対策工は、推定の地滑りではなく、実際に発生した地滑りにたいして検討委員会において学識経験者の意見をふまえて検討されたとなっております。さらに、民間からも技術提案を公募するという形になっております。情報の交換は、国においてはこれまでの検討委員会の資料、観測データ等の資料につきましてすべてホームページ等で公開しているところでございます。

山村さちほ議員質問  地滑りの対策のことですが、国は、経過のなかから、客観的に考えても始める前から地滑りがおこる危険性が指摘されていた、奈良県のおこなった調査でもそういう指摘をしていたというのに、これは予測できなかったということで、国が責任を認めていないというのは、とても許し難いというふうに思います。国にきちんと瑕疵があったという責任を認めて頂かなくてはならないのではないかと思いますが、その点についてはどうでしょうか。

  そして、建設中に発生したことだし、ルールにしたがってやってきた、だから負担は当然だというふうに言われましたが、やはり、こういう工事の瑕疵、つまり国の責任でおこったというものについては、ルールとは別の特別の予算を措置していただくということができないのかどうかということを、私は問うべきだと思いますが、それはできないのでしょうか。

  これまでにも、4回の基本計画を変更して、先程もお話がありましたが、3210億円と、巨額に登っております。そういう状況であるということで、やはり、国に対してきちんと述べて頂きたいと思います。

  それと、事業費を縮減する目的で、国は民間からも公募されるということをおっしゃっていますけれども、国は、事業費の縮減はいいですけれども、ただ、そういうやり方で本当に安全の保障ができるのかということが、かえって心配になる面もあると思います。やはり、これは国の責任で複数の専門家がきちっとチェックできる体制、そういうものを担保して検証してもらうことがなければ、住民にとっても県民にとっても不安が払拭されるものではないと思いますので、その点についてもお聞きします。

谷川正嗣企画部長答弁  昭和50年代の当初、県の調査もあって、これをうけた国の調査もございます。当時の最高の知見の方々が一生懸命に調査をされ、当時の最高の技術水準を結集して調査された結果、深いところでの地滑りはあるまいという判断をされた結果でありまして、その点につきましては、今回の専門家の委員会におきましても、このような地滑りの発生を予見することは無理であったと結論がだされているところであります。

  そういう観点から、やはり、現在仮住まいをされている方々が本移転をされることがまず、第一でございます。さらに超年月をかけて完成間近になったこのダム、やはり早期に共用を発揮していくことが大事であります。そういう意味から従来からの特定多目的ダム法によるルールに従いまして一定の負担をしていくということはやむを得ないと考えておるところでございます。

  ただ、工期、工費の縮減等については、いささか問題があるのではないかということは、発言がございましたが、専門家が検討した結果にもとづいて、基本的な計画がつくられ、その上でなおかつ効率的な工事をしていくにあたって、できるだけ、こういう時代でございますから、工事の縮減もし、工期の短縮も図っていこうと、今後、検討をされるということであります。それに基づいて工事がなされるものと考えております。このページの上へ

5.長期ビジョン策定について

長期ビジョンの策定はこれまでの総合計画の県民的評価のうえにたつべきです

山村さちほ議員質問  長期ビジョンの策定事業についてお聞きしたいと思います。これは、本会議の答弁でも20年後、30年後の奈良県どくりをめざしてビジョンづくりだと、長期計画をつくるということですけれども、私はまず、新しい計画をつくるのであれば、この間すすめてきた総合計画の評価のうえにたってつくられるべきものだと思います。

  総合計画の総括は、県民の目からみてどうだったのかということが、きちんと明らかにされるべきだと思いますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。とりわけ今、財政が厳しい状況であります。財政の再建のところでお聞きしましたが、その見通しがなくては、やはり計画だおれに終わってしまいますから、この裏付けはどのように考えていらっしゃるのか。県民にはどのように財政状況の見通しを説明していくのかということも、あわせて、お聞きしたいと思います。

森川裕一長期ビジョン次長答弁  従来の計画でございます奈良県新総合計画は平成8年から17年度までの10カ年計画でございます。さらに13年度からは社会の新たな潮流の変化などを加味いたしました5カ年の具体的計画でございます奈良県新総合計画後期実施計画を策定し、その実現にとりくんでおります。

  計画の評価という面では、後期実施計画の初年度にあたる平成13年度からは、後期実施計画のなかで設定しました施策目標値の進捗状況や計画に記載した個々の事業のすすみ具合などを整理して、進行管理結果の概要として毎年取りまとめて発表しているところであります。

  一方、これから策定しようとしております長期ビジョン、これに関しては、今の激動の時代にありまして、従来のトレンドの延長線上ではなくて、いわゆる夢とか飛躍とか、局面の打開を前提にしたような発想にたって将来をしめす確かな手掛かり、目印として、そういうものを県民の皆様といっしょに、時間をかけて策定しようとしているものでございまして、新総合計画の最終年度にあたります平成17年度までの2年間をめどに、これから始めて行きたいと考えております。そうした関係であると考えていただければと思っております。

  このような財政状況が厳しく、また大きな変革期にかかっているという時代だからこそ、先行きが不透明な時代だからこそ、20年から30年という長期的な見通しが必要であろう。例えば、道路整備とか少子化、教育環境などのような、短期的な解決ができないような問題、あるいは長期的な視野にたった解決が必要不可欠な問題を、冷静、客観的に対応することが必要だと思っており、そのうえで県民の目線にたって大きく様変わりするであろう将来を、大胆な発想で模索して行くということで、長期的な新しい目標を兼ね備えた新しい長期ビジョンを策定したいと考えております。これをつくることで、今後も続くであろう厳しい財政制約のもとで県政運営の手掛かりとなることと考えております。

  長期ビジョンをふまえまして行政が具体的に実行していきます数年単位の実施計画をつくり、実施し、より効果的なめりはりのある行政運営が可能になると思っております。

山村さちほ議員質問  長期ビジョンは、今の計画がどうであったのかという評価をきちんとしていただく、これはされるということですが、県民にとってどうだったのか、県民がきちっと評価できるのかどうか、意見がどのように反映されるのかどうかということが、問題だと思います。特に県がつくる長期計画なり、今後の計画は今、県民がおかれている問題点や現状を解決するということが一番の任務だと思います。だから、本当にしんどいから明るい展望がもてるものにしたいということ、そのことに矛盾はしないと思いますけれども、実際上、今の県民の声は「生きていくことがつらい」というような状況になっております。

  年金が減らされてどう暮らしていったらいいのかわからないというような深刻な状況になっている、そうしたことが知事がいう長期ビジョンに反映されていくのか。私は正直いって大変な乖離があるように思います。財政も本当に厳しく、職員も減らされて、各部署で仕事が大変というなかで、なぜ今、そうした部屋をつくり、職員も多く配置されて、こういうことをされるのかということでは、県民的理解を得られるものではないと思います。

谷川正嗣企画部長答弁  次長から政策評価、事業評価については説明をしてまいりました。そういう評価をしつつ、さらに新長期ビジョン策定にあたりましては、県民アンケートを実施したり、未来の奈良を語る会ということで、県民からの意見もいただく、さらに策定懇談会には、公募委員も予定しております。いろいろな方々の意見を聞きながらやってまいりたい、そういう意味で県民の目線にたって、県民とともにつくっていきたいという趣旨で事業をすすめようとしているところであります。その点はご理解をたまわりたいと考えております。このページの上へ

6.公共交通政策について

交通空白地域への生活バスや乗り入れタクシーへの県独自の支援策を

山村さちほ議員質問  交通政策についてお聞きします。公共交通機関としてのバスは住民の最後の足といわれるほど重要なものですが、この間、規制緩和がすすみ、不採算路線が撤退するというケースが相次いで生まれました。過疎地ではなくて、平坦の地域でバス路線がなくなってしまう。そこにすんでおられる交通弱者といわれる高齢者や障害者にとっては本当に深刻な状況になっております。

  今、こんなに道路があって整備がすすめられているのに、病院にいくこともできないし、買い物にもいけない。隣町にもいけない。人間としての生活が保障されない状況がうまれている、こんな実態があります。これにたいして、各自治体では、なんとか対応しようと、努力もされてこられました。しかし、例えば、どんな離れた集落に住んでいてもへんぴなところにいても、その生活コースを保障するためには、相当キメの細かい対策をしないといけない状況です。

  実際、京都などでは、点在する山の中のわずか3軒しかないような、そういうところにもタクシーで運行がされるというような生活バスの保障をされている例がございます。しかしそのためには、市町村の財政負担というのは非常に大きい。秋田県では従来からあった県単の助成をおこなっていたものを、交通空白地帯での新たなバス運行や乗り入れタクシー事業などすべての事業に補助をするという援助もおこなうようになっていると聞いています。奈良県でも、こういう点で県単の補助ができないのか。お考えはないのか伺います。

  高齢化がすすんでいるということもありますし、地方バスの問題だけではなくて、赤字の鉄道の存続も大きな問題となってきております。地域全体の交通体系が非常に重要なことになってきていると思いますが、法改正で地域協議会がもうけられ、県としてもそういう場をいかし、県の地域交通計画をつくるということが必要ではないかと思いますが、この点での取り組みはいかがでしょうか。

勝山潔企画部次長答弁  バス生活維持方策につきましては、平成13年度に設置されました生活交通対策連絡協議会、これは県、各市町村、事業者等から構成され、地域協議会と呼んでいるものでございますが、この場におきまして、新たな国庫補助制度を活用いたしました支援措置を前提として県内の基本的なバスネットワークの維持に努めること、特に過疎地域のバス路線については今後、5年間路線を維持するという内容をバス事業者と合意しているところでございます。これまで過疎地域のバス路線についてすべて維持されるとともに、県内の基本的なバスネットワークも維持が図られていると考えてございます。

  しかし、一方で乗車密度が極端に低い路線の事業者による休止、廃止への対応につきまして、地域の問題として取り組まなければならなくなっていることも現実でございます。

  このため県といたしましては、平成15年度予算におきまして、地域生活交通計画策定支援事業というものを計上いたしまして、地域協議会のもとに研究会を設置、市町村、バス事業者、運輸局などの関係者と協力いたしまして、生活路線の維持方策の調査研究をおこなってきたところでございます。具体的には、福祉バスなどを活用いたしました多様な移送方法、輸送方策、具体的なバス導入の進め方、各種の財源支援制度、他地域の取り組み、こういったものを整理しました生活交通維持対策マニュアルというものを作成して、市町村とともに、今後の維持方策を効率的におこなえるようにしてきたところでございます。

  今後とも、以上のような補助金や地域協議会を活用しながら県内の交通事情に急激な変動を生じないよう取り組んで参りたいと思っているところでございます。

山村さちほ議員質問  交通問題については関係者で協議会をつくっていただいて、計画も検討していただいているということですので、そのなかで、やはり具体的な支援策を実現していけるようにすすめてほしいと思います。このページの上へ

ホームへ 予算決算目次へ この文書目次へ    

© 2002-2006日本共産党奈良県会議員団 奈良県奈良市登大路町30 TEL0742-27-5291 FAX0742-27-1492