日本共産党奈良県議団
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予算決算
予算決算2004年予算審査特別委員会(総括)
  1. 市町村合併問題
  2. 京奈和自動車道大和北道路のルート決定と世界遺産都市・奈良を守る奈良県の世界への責任について

山村さちほ県議
2004年3月19日

1.市町村合併問題

新法の解釈をただす。自治を守るちいさい市町村の取り組みを支援すべきです

山村さちほ議員質問  市町村の合併の問題は、今、地方政治の最大の焦点の1つになっていると思います。政府は、建前では合併特例法の規定にあるように自主的と位置づけておられますけれども、実態としては国をあげて市町村合併を押し付けるというやり方ですすめてきたと思います。

 しかし、合併は地方自治の一番基礎的な市町村の形をどうするのかということでありますし、何にもまして住民の意志と自主性が尊重されなくてはならない、こういうものでありますから、今日、全国各地で、また奈良県でも県や国の言うパターンどおりではなく、自ら考えようという動き、あるいは合併をしない選択、こういうものがせまってきていると思っております。

 現在、現行の合併特例法が期限を迎えるということで、その後も合併をすすめるということで、新法案が閣議決定をされまして国会に提案をされております。合併特例法の改正では、合併特例債、これは廃止をされておりますけれども、一方で、知事が新たに策定する合併構想で市町村の組み合わせなどを明示した合併協議会の設置を勧告するということで、市町村長が議会に図る義務規定、これももうけられるということで、知事の権限が強められる内容になっていると思います。
  これは知事の力を借りてますます合併をすすめようという、そういうことで、市町村の自治権をおかすことになるのではないかと考えるんですが、この点について知事がどのようにお考えになっているのか伺いたいと思います。

柿本善也知事答弁  新しい法律が地方の自治権をおかすのではないかというお話しでございますが、1つは勧告・助言ということは、決して強制ではございません。市町村が判断することについて重要なことについて助言をする、それなりの意見を申し上げると、こういうことでございます。

 もともと、助言、勧告等は自治法に規定されているパターンでございます。そういうものを改めて、特例法で必要な場合には知事がやるようにという機会があたえられた、こういうことでございます。それを、どう運用するかということは、その場その場に応じて判断させていただきたいと思います。ただ1つ、合併そのものの判断は、それぞれの地域なり市町村が自主的に判断していただかなければ。時代の要請として市町村の合併を必要であるという点も、これは同時に大切な観点であろうと思います。その点から、私にも、権限強化かどうかわかりませんが、それなりの積極的な指導的な立場を取れというような法律がでてくる、そういう認識のもとに市町村合併をすすめていかなければならないということでございますので、ご理解をいただきたい。

山村さちほ議員質問  新しい法律そのものの勧告・助言というものは、強制ではないから自治権をおかすものではないというお話しでございましたが、これについては私は、県が、対等平等である市町村にたいして勧告をして、それをうけた市町村長が合併協議会を設置しないといけないことを義務づけられる、それを議会に図るということで、義務づけられるということになりますから、私はこれは、自治権をおかすものであると思います。意見が違うと思いますが、そういうふうに考えております。

 運用は別だとおっしゃいました。ですから、今後、県がどのような運用をされていくのかというようなこともあろうかと思います。私としては、こういう問題があるものが国会で論議をされている時に知事としても意見をのべてほしいと思うんですが、今のご意見では、国のそういうことについては、「問題ない」という発言であると思います。市町村合併そのものについては当然、市町村が自分で考えるんだけれども、しかし、今の国の流れだとして、市町村の合併が必要なんだとお考えになっていると思いますが、ただ、全国的に取り組みがなされておりますその根幹は、やはり合併してはたしていい町になるのか、いい地方自治体として仕事ができるのかどうかという根本のところからの議論がおこっております。

 小さくても自治をまもりながら、本当に住んでいてよかったといえる町にしたいという、そういう形で、ちいさい市町村と大きい市町村とどちらがいいと、そういうのではなくて、小さくても存在価値、意義があるということで、たくさんの市町村が頑張っておられると思います。

 今の流れがつくられてきた背景は、何も住んでいる人たちが自ら望んでおこってきたわけではなくて、国を挙げて法もかえて、誘導してきたという事実はありますね。地方分権一括法の一環として合併特例法が改正されて、そのために国の指示をうけて県がパターンをつくるということをやって、また推進要綱をつくる、そういう流れのなかで、おこってきていることですから、自主的な地域のみなさんが主体となって今の合併、流れをつくってきたということではないと思います。

 やはり、知事は、自分のお考えもあるのは結構かと思いますが、今の県全体の市町村の自主的な発展、そこで住んでいる人たちの意志や自主性を尊重するという立場でこの問題、すすめていっていただきたいと思います。このページの上へ

2.京奈和自動車道大和北道路のルート決定と世界遺産都市・奈良を守る奈良県の世界への責任について

山村さちほ議員質問  京奈和自動車道の大和北ルートの問題についておたずねします。世界遺産平城京と古都奈良の文化財を守る、こういう立場から私たちは多くの国民のみなさん、市民の皆さんといっしょに、大和北道路有識者委員会が決定をいたしました平城京の直下をトンネルで通過するルートであります推奨案には反対をいたしております。

 今日まで、平城京を守るために幾多の人々が力をあわせて努力をされてまいりました。そして、高速道路の建設から世界遺産を守ろうという運動が広がっており、こういうなかで政府におかれましても、地下水の検討委員会をはじめ、有識者委員会を設置をして、こういうなかで平城宮の直下をさける、この推奨案が出されたということで、文化財を守るという声の一定の反映があるのではないかと思います。がしかし、この推奨案ルートは平城京の左京の真ん中を通過することになるし、しかも、トンネルは大深度だということですから、出入口では約500メートルの掘割りになると聞いております。遺構にも地下の水脈にも影響が出るおそれがあります。地下水の問題でも、地下水検討委員会の委員長は有識者会議が主催したシンポジウムで述べておられますように残念ながら、いろんな制約で非常に重要なところの状態が分からない、どういう地下水が変動しているのか、どういう影響で雨が少ないときに地下水が低下しているのかということを、信頼できるデータを確かめていく必要があると、このように述べておられます。

 国土問題研究会の奥西理事長らも地下水検討委員会が地下にトンネルを掘っても水位がわずか2センチしか下がらないと述べております提言は、ボーリングデータの数が非常に少なくて、信頼性がないと指摘をしております。

 こういうことから考えましても、地下水の低下のおそれについて確たる保証がないといわねばなりません。推奨案そのものに問題がある状況だと思います。これに関して、世界遺産委員会では、当然、世界遺産である平城京を守る立場で、この問題を検討されるということになります。世界遺産委員会は日本政府に対して、この道路をつくるための政策決定の過程、自動車道建設に関する最終決定についての報告書を提出するように求めました。

 これにたいして国の報告は、昨日(2004年3月17日 土木部審査)私がふれたとおりでありますが、道路建設により地下水変動は最大2センチ程度であるということと、国土交通省のデータによって、現在の交通渋滞のために県道の奈良郡山斑鳩線の事故発生率が近畿の県道平均の約9倍であると、こういうことをあげて交通渋滞、これを解決するためには高速道路が必要だとのべております。このような報告で、はたして、世界遺産の真実性と完全性の保全の保障を求める、このように世界遺産委員会が言っておりますが、これに対して責任ある報告といえるのかどうか。世界に顔向けできないものだと私は思います。

 私は以上のような理由から、全国的に注目をされている世界遺産・平城京を守ることにはならない、こういう状態があるので、改めて、知事として平城京域を通過する大和北道路のルートの撤回を求めていただきたいと思いますが、いかがお考えか伺いたいと思います。

柿本善也知事答弁  どなたも、平城宮跡とかそういうものを壊していいとか、そういうことを誰も考えているわけでないことはご理解をいただきたいと思います。いろんなアンケートでも出ていますが、8割程度の方はこの道路が必要であるとおっしゃっているんで、その道路が、そのうえで山村議員のご意見はご意見として結構でございますが、われわれはそれを前提にして、処理していかなければならない。

 この場合に、世界遺産に無用の害をあたえないように配慮するということは、私は当然でございます。そういう配慮からいくつかのルートが検討されたと思います。その基本的考え方を今後、具体の詳細計画を立てる過程で、事前環境影響評価、いわゆるアセスメントをやるための検討をしていくのが、われわれの視点であろうと思いますが、そういう視点も考えながら、道路の必要性と環境を守ること、あるいは文化財を守ることもあわせ、考えながらすすめていくより外ないのではないかと考えております。

今のやり方で本当に大切な平城宮(京)跡が守れるのか
地下水の変動と「地下の文化財」、莫大な県の財政負担と公共事業の費用対効果、大気汚染、渋滞の解決にならない問題など県民への説明が求められています

山村さちほ議員質問  当然、世界遺産を大切にしたいと、みんなが思っていらっしゃる、そのとおりだと思います。昨日も(土木)部長もそういうふうにお答えになっておられましたし。ただ、私がさきほど指摘をいたしましたけれども、それを見ても、今のこのやり方で本当に大事な平城宮跡、京跡が守られるのか、守れないと言わざるをえない状況になっているから、そのように申し上げているのでございます。知事は、いまのようなやり方ですすめていって、本当に守られるというふうに思っているのかどうか。地下水の問題も申しましたし、地下水検討委員会の委員長自らも疑問をもっている、そういう恐れがあるという状況ですすめていっていいのかどうか。それで世界遺産が本当に守られると思っておられるのかどうか、お伺いしておきたいと思います。

 もう1つ、この問題を考えていくうえで財政の問題もあると思います。厳しい財政状況であっても、財源を確保すると土木部長はおっしゃいましたけれども、いまだ県の負担は不明だとのべられました。有識者委員会での試算はあるとのことですが、この試算によりましたら、ルートにもよりますが、約3700億円かかると。12キロメートルでこれだけのお金ですから、1メートルあたりにしても3300万円にものぼるということになります。公共事業の費用対効果というのは、全国でも厳しく問われておりますし、検討されてきている問題だと思います。今後、採算の見通しという面からみても国や県がこれだけの巨額を投じるということが、いますぐ必要なのかどうか。これは県民にも国民にも大きな問題ではないかと思います。こういう問題も含めて、有識者委員会で議論をされたというふうに、昨日の部長の答弁では言われたように思いますが、県民にそういう資料も提供して、実際にこれだけ、県の負担がかかるんだということも含めて、それに変わる手法はこういうやり方もあるという形での提案は私はあったようにおもいません。これで決められていっていいのかというのは、問われなくてはならないと思います。この点はいかがでしょうか。

 排気ガスによる大気汚染も非常に心配をされております。環境アセスをされるというふうにおっしゃいました。環境アセスをされて問題ないかのように言われましたけれども、今でも、東大寺の大仏、大気汚染による変化がおこっている、この変化を非常に心配されている学者のご意見もございます。

 そういう点から考えましても、政府が言っている渋滞の対策のためにはこのルートがどうしてもいると言っておりますけれども、もっと別の(手立てが)、講じられなくてはならないのではないかと思います。その点については、どうなのかお聞きしておきたいと思います。

柿本善也知事答弁  いわれるような水の問題にしろ、いろいろな環境問題にしろ、これは詳細な計画をつくりながら、その過程でアセスメントもおこなわれる。そのなかで、いろいろな調査項目があるわけでございます。そのなかで、当然、今のような視点も含めて具体的な検討が示される、こう考えておりますので、決して、そこで平城宮跡をつぶしていいという答えがでてくるとは、私は思っておりません。

 したがって、当然、基本的なところでは、そういう問題も検討されて、結果として計画ができあがってくると考えている次第であります。また、それに関連して順序はちがいましたが、大気ガスの話がございましたが、車は渋滞すればするほど、周辺に大気ガスは悪くなると、速やかにスムースに通すにしろ大気の状態はよくなるわけでございます。その点は判断が違うのではないかと思います。でも、必要な量にたいする必要な道路容量を確保することは基本的な点であろうと思っております。

 財政的な問題はおっしゃるとおりでございます。こういう財政の難しいときでございますから、1つの大きな関心事でございます。今後、具体的な計画と同時に、そういう観点からも、検討される。有識者委員会でどこまで突っ込んだ議論がされたか、詳細は知っております。必要なら出していただきます。
  いずれにしても、そういうことを検討するために渋滞の解消とか、直接の経緯からすると間接的な効果についても論議がされたのであろうと。何億円という話までいったかどうかは、聞いておりませんけれども。

山村さちほ議員質問  アセスをされるので、そこで地下水の問題についても、その他の遺産をこわすようなことになるような問題については、止められると知事はおっしゃたんですが、本当にそうなるんでしょうか。

 今、申し上げているのは、計画の段階から世界遺産委員会でしっかりとした論議をしたいと言っているのに、ちゃんとした報告もしないで、詳細をきちんと議論しないで決めて行くというようなやり方、それが問題で、そういう問題については県として知事としてきちんと意見をのべなくてはならないということを申し上げております。

 それから、大気汚染については、車を速く通してしまうから心配ないと。あの道路をつくるのは、遠くにさっさと流れていってもらうためにつくるということなんでしょうか。そういう目的でつくっていただいているということになるんでしょうか。

柿本善也知事答弁  世界遺産委員会で報告をしているのは国の立場でございますので、わたしから申し上げることはございません。私はそれなりの報告がきちんとされているので、山村議員のおっしゃるような、いいかげんなものだということについては、私はそうではないと認識していることだけ申しあげておきたい。

 車の流れは、環境に対しての影響をいったわけで、渋滞してふかしているよりも、スムースに動いたほうが排気ガスにたいすることは少ないと申し上げたわけで、何も早くよそのところに車を走ってくれと申しあげたわけでも、これはまた全然違うことですから、いっしょにされないでください。アセスメントというのは、あくまで、計画がいろいろな要請に答えられるかということを検証しながらすすめるものでございます。何か、計画がだめになるかだめにならないかの結論で、だめになるという予見のもとにお話しのようでございますが、それは計画がされて、環境に重要な影響を与えないかどうかを検証しながらい過程でございます。プロセスのなかで、そういう問題はクリアされていくものだと。私は特段に断定した結論をもっているわけではございません。

山村さちほ議員質問  国がやる世界遺産にたいしての報告は国がやることだから問題がないと確信しているとおっしゃいましたが、これまで、奈良県が道路を奈良県の交通政策の重要な柱だと、このように位置づけてされてまいりました。そういう重要な柱だからつくらないといけないと言ってこられましたのに、世界遺産委員会にたいしては、そういう報告はされておりません。全然、目的を隠していると、私は思いますので、知事がおっしゃったことは当たらないと、このことを改めて申しておきます。

 そして、ですから大気汚染の問題は、知事が言われたようなそういうレベルの話ではないということを言っているんです。もともと。私もそう思っておりますよ。そんな話では、ありません。知事がそのようにお答えになったから言っただけで、実際は今でも車が非常に多く、そこに新しい道路が、たくさん通過する交通があるような道路をつくろうとおっしゃっているんですけれども、そうなればさらに汚染が拡大するではないかという心配があると言っているんです。

 今は交通渋滞の問題でも、大気汚染の問題でも、人がたくさん住んでいる市内、あるいは世界遺産があるような都市では交通量をふやすようなやり方をしない、改めて自動車の量にあわせるのではなくて、交通需要管理政策、そういう立場で接近する、それが世界の流れなんです。そういうことを申し上げおきます。このページの上へ

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