日本共産党奈良県議団
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議会報告・要約版
委員会2002年7月議会初度学研都市推進対策特別委員会
田中美智子県議
2002年8月1日

田中美智子質問古都法にもとづく歴史的風土保存特別地区はどんな意味合いをもっているのでしょうか。まず説明をしていただきたい。山陵地区はそのなかで、どのような意味合いをもっているでしょうか。
 平成12年9月、風致地区種別区域の変更が条例(平成13年4月から施行)でされまして、その後、各地域に線引きがおこなわれたわけです。ここでどのような点で変更があったのか、うかがいます。

横田寿久風致保全課長答弁12年9月議会で、風致地区の種別を3種区分から5種区分に変更すること、緑地率を導入することを内容として条例改正の議決をいただき、県下全域の風致地区の変更をおこない、去年の4月から実施をしているところです。条例改正の目的は、地域の実情に応じたきめ細かな規制の確保と緑地の保全と緑化に関する基準の明確化といいうものを図ったものです。条例改正をうけて、地域の実情に対応して作成した種別区域の指定案は古都風致審議会の審議を経て定められたものです。
 古都法はわが国固有の文化的資産として国民が等しく享受し、後世の国民に継承されるべき歴史的風土を保存するために国等において講ずべき特別の措置を定められており、それによって、広く文化の向上発展ということに寄与することを目的としております。そのため、国土交通大臣が歴史的風土保存地区を指定しております。
 その区域内で、保存上特に重要な地域を特別地区といっており、都市計画で定めております。歴史的風土保存地区内では、都市計画事業の施行としておこなう行為などの許可事業を除き、建物の建築や開発行為等は知事、奈良市については奈良市長の許可が必要とされております。
 山陵地区は、歴史的風土保存地区の保存計画のなかで、平城宮跡地区という中に位置づけられております。その計画の中身は、地区の歴史的風土の主体は平城宮跡ならびに大型古墳群と一体となる自然的環境の保存にあり、平城宮跡及び北部丘陵周辺においては特に建築物等工作物の規制、土地形質変更、木竹伐採の規制、あわせて水上池周辺景観の保全に重点をおくという位置づけにされております。

田中美智子質問私がお聞きしたかったのは、土地の形質の変更であったり、木竹の伐採であったり、そうしたことには知事の許可がいると、奈良市では中核市になったことから奈良市の扱いになろうかと思いますが、そこで、2つの事例が、この趣旨に反しているのではないかと考え、県のご意見をうかがいたいと思います。

1-1..奈良市歌姫町の風致地区内での木竹伐採行為は違 法ではありませんか。同じく、奈良市の廃プラスチックの処理場に梱包の山積み。これは許されることですか

田中美智子質問1つは奈良市歌姫の街道に沿って、ならやま大通りの側で木竹が伐採されて、土地が崩されていっております。
 私は、「どうなったのか」と思って、奈良市に許可がでていますかと聞きますと、出ていないということでした。不法の造成です。
 その後、奈良市からは「後で届け出があった」と、田をつくるのに、下からでは車が入らないので、ならやま大通りから入れるようにというような届け出であったというように伺いました。しかし、実際には、木を伐採したり、土地を崩したりしていいのかどうかということです。私が、歌姫街道の側から車で入ってみましたら、十分に手前までいけました。手前までいけないからという説明は違うなと思いました。また、すぐ近くで3メートルから4メートル程度の盛り土がおこなわれており、地域に人に聞くと、ここは資材置き場に変わるのではないのかとうわさされているということでした。地域の皆さんは、自分らなら木1本切ることでもいろいろ言われるので気を使ってきた、だけれども歴史的風土特別の保存地区ということでは皆、協力してきた、あんなことが許されるのかと、大変疑問におもっておられます。このようなことは、法にてらして許可されるようなことなのかどうか、伺います。
 そして、さらに東側になりますが、奈良市がその他プラスチィックを埋め立てていたところから、プラスチィックを掘り起こし、1メートルくらいの立方体に梱包しています。それが3000個分が行く当てもなく野積みされているということが、新聞でも報道されました。日本共産党市議会議員団が奈良市で質問をして問題になりました。
 これは、今、埋まっているのを掘り出して、本来なら業者に受け渡す所、不純物が多いために引き取ってもらえないということで積まれている。それだけではなくて、そこには奈良市中のその他プラスチィックが現在も持ち込まれております。そこで処理をして、持ち出されることになっております。そういう行為は、ここで許されるのかどうか、伺います。

1-2..あやめ池下池を駐車場建設から守る住民運動 周辺の風致地区種別が変更になったことで、住民の願いに反することになったのではありませんか

田中美智子質問風致地区の問題です。あやめ池遊園地の直近のあやめ池下池が、近鉄によって埋め立てられるのではないかということで、地域の皆さんが大変心配しており、環境が破壊される、歴史的景観が破壊される、また池がコンクリートで埋められるということになってしまったら大変、周辺に環境上の影響がでるということもありますので、ぜひやめてほしいということで、近鉄に働きかけているし、奈良市や県にも要望をしています。住民の合意がないまま許可をおろすことがないようにしてほしいと言っていると聞いております。実際には、近鉄は、何が何でも今の計画のようにいく意向だと聞いています。私、とても心配なんです。
 平成12年の9月11日の総務警察委員会で、私どもの議員がその時の条例を変えるときに、この条例を変えることが実際に後で、規制緩和ということで、いままで守られてきた自然的景観とか、良好な自然環境、こういったものが壊されて行くのではないか大変心配されると、この条例を決める前に、住民の皆さんに説明して、住民からでた疑問にも答えながら、皆さんとの意見交換をしながら条例をつくってゆくべきだと主張しました。
 そうすると条例ができれば、古都風致審議会にみていただいて、具体的に閲覧などの措置もとり、意見を聞くということでした。私どもは、それでは遅い、条例改正前に聞くべきだと申しましたが、通ったわけです。このことが、今回の問題に影響しているのかどうか、聞きます。
 昨日、あやめ池の近くを通りましたら、地域の皆さんが署名をしておられました。とりわけ若い人たちの関心が高くて、心強いなと話しておられます。
 近鉄奈良線の沿線では、奈良駅から難波までの間で風致地区内に駅があるのはあやめ池駅だけではないでしょうか。バブルのときでもあやめ池駅周辺は守られてきていると思うんです。その点では、ぜひとも、今、池をつぶすというようなことがないように、何とか守っていけないものかと、強く思うところです。近鉄にもそういったことを強く働きかけて、住民の皆さんの気持ちをしっかり受け止めて、すすめていただきたいと思います。風致地区が変わったことが影響をあたえて、住民の願いに反するようなことになっているのではないのか、ということをうかがいます。

2.奈良の観光振興にもっと県民、観光客の提案、意見を反映させるようにすべきです

田中美智子質問奈良県は文化観光都市をめざしています。みんなですすめる観光振興アクションプログラムということで、これからの奈良県の魅力ある町づくりはみんなですすめようということになっております。県民の提案とか、あるいは国内外の奈良を訪れる、訪れたいと思う人達の意見、提案、要望、そういったものをどのように集約し、生かしてゆくシステムがあるでしょうか。

平井康之文化観光課長答弁特に、観光振興の観点から言いますと、この4月からインターネットによる観光情報提供システムであるアーカイブが4月1日から本格稼働しております。そのなかで、利用者の参加のための情報登録コーナーとか、提案を受けつける項目を設けております。県を訪問して、こういう良いところがあるよということなどを登録していただき、関係機関で、ちょっとチェックをさせていただき、また、インターネット上で紹介させていただく、そういう作業もおこなっております。双方向で情報の交流ができるというものが稼働しております。観光振興の提案だけではなく、モニターの発言や県民の声についても庁内で集約をして、活用できるようなシステムにもさせていただいております。

田中美智子質問私もインターネットを見させていただき、奈良県大和路アーカイブ、見るおすすめコースというのがありました。プロが選んだおすすめコースは該当なしでした。県が選んだおすすめコースは21、一般応募からのおすすめコースは1つだけでした。その点では、もっとプロや、一般の方が提案されるのを積極的に受け入れていただいて。
 なぜ、こうしたことを申すかといいますと、先程の、あやめ池の保存を求める運動のなかで、そのことが大事だなと、あらためて気が付いたんです。
 文教委員会でもいいましたが、あやめ池の下池は、鎌倉時代に西大寺と秋篠寺との水の争いになったという池でもあり、西大寺側がだした資料には、公称菩薩叡尊がつくった池だというところがある。非人救済、ハンセン病患者さんの救済など社会的にも活動した叡尊というお坊さんがかかわった池だということもあり、現在に池の周辺を含めて、昔を思い出しながら歩いてみるということも、とても地域を知るということで良いことだという提案もあります。
 そうしたことから、池をつぶしてしまうということは、残念であり、文化財を生かした奈良の町づくり、文化観光都市づくりということから言えば、やはりつぶすべきではないと言っておられます。私も、子どもたちの教育にも生かせるのにと思って、つぶされないように願っているわけです。
 そういう下池についての論があります。そうすると、こういうことをやればどうかということを提案したとしますね。そうすると、これはある1人の論だということになれば、ポイですね。そうではなくて、本当にそういう時代背景の池なのかということは、やはり検証しないといけないと思うんです。文化財保存課になるのか、歴史教育の関係課になるのか、そういう関係課の意見を聞いたり、調査をしたりしながら、奈良県がこれを一般の人が選んだ道として紹介すると思いますが、そういうシステムになっていくのでしょうか。まず、確認しておきたいと思います。
 この道を、私、全部は歩かなかったのですが、歩きました。そうすると、奈良時代から今日に至るまでの変遷がたどれるような地形になっているなと思いました。
 歩いていましたら、ある高齢の方にお会いしまして、『伏見町史』を貸してくださったんです。あやめ池遊園地ができた下りも、町ができてきたところも書いてあります。戦争のときはどうであったのか、いろいろ書いてあります。こうしたことを機会に、各地域のことを自分の町について歴史を振り返って、大事にしながら、観光客が来たときにはていねいに教えてあげられるなと思います。
 そうした意味では、奈良には県史がないとか、歴史博物館がないとか、ぜひあってほしい、あればもっとスムーズに検証できるのにと思いますので、提案、要望をさせていただくわけですが、ていねいな道案内がほしい、もっと地域のことを知る、そういうことも積極的に聞いてただけるようなシステムがあるかどうか、うかがいます。トイレの場所の案内なども含めて、みんなでつくる文化観光奈良県というようにすすみたいなと思います。そのうえでも、奈良の歴史的景観、文化遺産は大事に守り、継承していかないといけないと思います。

平井康之文化観光課長答弁地域、地域でそうした埋もれた歴史資源、文化観光資源などあろうかと思います。そういった貴重な資源が、どういうように発信してゆくのか。観光振興に限る必要はないかと思いますが、アーカイブが奈良県においてインターネットでスタートしました。県民の方、広くオープンにアクセスしていただきます。地域、地域にゆかりのある、歴史資源や語り部、郷土史家なりおられると思います。貴重な資源があろうかと思います。
 そういったものをどのように集約して発信するかということでは、アーカイブが4月からスタートして、まだやはり、市町村の地域振興や観光で文化財等でもいえますが、まず発信していただいて、それを県のアーカイブにリンクする、それによって全国的に発信してゆく。アーカイブを広げるためにも市町村に活用していただくということが、まず第1点かなと思います。当然、市町村からの情報、県を訪問された方の意見、直接、アーカイブに記載することもできます。ただ、内容について、何でも可でも右から左へというわけにはいかないと思いますので、当然、関係課と整理をさせていただいたうえで、追加をしてゆくという作業ですすめさせていただくよう考えております。
 案内板については、奈良県を初めて訪問する人にとって、利便性の向上や的確な誘導は大切であるということで承知しております。従来からも市町村とは意見交換をしておりますので、統一できるものなら統一するとか、いろいろな手法によって、普及は図っていきたいと思います。

横田寿久風致保全課長答弁(風致地区内の開墾について)歌姫町の農地の造成の事かなと考えますが、古都法政令6条で特別保存地区内におきます農地、放牧地に接する土地の開墾ということで、変更の後、変更をおこなう土地と周辺の土地区域における、いちじるしく不調和とならないものは許可が簡略化される。これは奈良市の所管ですが、県として聞いているのは、7月17日に畑地造成事業ということで、奈良市で許可をされたと聞いております。造成にいたるまでの伐採の話は、木竹の伐採については管理行為として許可不要ということで扱ってきたと聞いております。
 (奈良市のその他プラスチックごみの処理について)奈良市のプラスチックの処理施設は、奈良市都市計画部の公園緑地課から都市計画事業の一環としておこなうものであると報告をうけております。古都法、風致地区条例の上で一定の用件のなかで許可が不要という取り扱いをしてきたところです。奈良市に古都法の一部事務を委任することに際しましても、奈良市の課からの報告文書をそえて、適切に処理されたいという引き継ぎをおこなっております。なお、公園緑地課の事業内容につきましては、報告書どおりの事業を適切におこなっていると、県では認識をしております。
 (あやめ池下池問題で奈良市を指導できないかという問題)これも、本年4月1日から、奈良市が中核市となり、風致地区条例の許可、違反指導等については奈良市がおこなうことになります。そのため、この許可については奈良市が行政主体となっており、県としては対等協力の関係であることを基本に、相互の自主性を配慮しながらすすめてゆくということでございます。今後、奈良市から助言等求められた場合には、十分対応、協力をしてまいりたいと考えております。
 (条例改廃にあたって民意の反映について)風致地区条例の改廃にあたりましては、地域の実情に対応して作成した種別区域の指定については、いわゆる任意の区域ではございますが、県民の方々に閲覧に供して、意見書の提出もうけています。それをうけた後に、審議会の承認を経て、決定をされているという状況です。
 ちなみにあやめ池付近においては、2種から3種となっておりますが、高さ制限が緩和されていますが、その意見のなかには「もうすこし緩めてほしい」との意見があったんですが、原案どおり対応した(決定した)ということで、県としては民意は十分にくみ取らせていただいたということです。
 (その他)奈良市域内における風致地区内の許可等については、当然、中核市である奈良市においておこなわれることになりますので、対等協力の関係を基本として、相互の自主性自立性に極力配慮をしながらすすめていきたいと思っています。当然、必要な協力はやっていくということでございます。

田中美智子質問現地をごらんになっていますか。ごらんになっていないのではありませんか。何度も新聞に出ておりますし、廃プラスチックが放置されていることについては、県が所管であったときに質問しています。その点では引き継ぎはどのようにされていたのでしょうか。現場をみておればとても適切にされているとは思えません。もし、大量の廃プラスチックの梱包に火でもつけばどうなるか、全体の山々が燃えてしまうと、自然破壊だけではなくて有毒ガスもでるのではないかという心配の声も聞いています。よく、協力して、どうしても解決をしてください。とにかく現地を見てください。

横田寿久風致保全課長答弁  現地等への立ち入り権限も当然、すべて移管をされており、事実上できません。引き継ぎについては、十分に対応させていただいているという認識です。今後の指導においての限界点についても、理解を賜りたいと思います。

田中美智子質問そういう県の姿勢が問題になっているんです。きわめて無責任な態度だと思います。改めていただきたいし、奈良市とともに問題解決をしていただきたいと思います。
 種別の変更ですが、高さはあまり変わっていないということでしたが、そうではなくて地域の概要の変更を問題にしています。ほんとうに優れた歴史的景観や自然を守って、風致を維持してゆくということからは大きく後退をしたと思います。やはり、ぜひ改めていただきたいと思います。
 これからの時代は環境を守りながら、どうやって町づくりをしてゆく時代にはいっていると思いますので、逆行しているよ思いますので、改めていただきたいと申し上げて、終わります。(了)

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