日本共産党奈良県議団
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議会報告・要約版
委員会2002年9月議会学研・文化観光対策特別委員会
田中美智子県議
2002年9月13日

1.京奈和自動車道大和北道路建設に導入されたPI方式をただす。有識者委員会はほんとうに民意を反映するのか

田中美智子質問京奈和自動車道大和北道路の平城宮跡(京域)の通過計画にかかわって質問します。平城宮跡の通過にかかかる京奈和自動車道大和北道路の中央ルートについて、この間、地下水検討委員会、そしてそれを受けて文化財検討委員会がおこなわれてきて、文化財検討委員会からは、提言がだされました。
 その提言をよく見れば、これは文化財に与える影響というのは心配されるので、撤回というようになって、私は当然ではないかと思いますが、なかなかそうにはならないで、今度は、PIプロセスを導入して大和北道路の計画をすすめるということです。先日、国土交通省奈良国道事務所が大和北道路ということで、PIプロセスを導入してすすめますという、こういうチラシを4紙、新聞に折り込んで、県民に知らせたということです。
 私は、この大和北道路の計画はPIプロセスを導入してすすめますという場合、この計画は何をさすのでしょうか。
 皆さんが心配しておられるのは、結局はPIプロセスというように言うけれども、もう国土交通省のほうは、中央ルートを平城宮跡の直下はさけるけれども、少し離れるところで通そうとしていて、その既成事実を、みんなの意見を聞いたから、これでいくというような条件をつくるために、PIプロセスを導入するのではないかというような懸念の声が聞かれております。その点は、どのような手順で、計画がすすめられるのか、まず聞かせていただきたいと思います。

有田幸司道路建設課長答弁奈良国道工事事務所の方で奈良県のいくつかの新聞において配布したと聞いております。大和北道路の計画は、PIプロセスを導入してすすめますと書いてある、この計画とは何かというのが最初の質問で、2つ目は、PIプロセスの手順はどうかということかと思います。
 大和北道路は京奈和自動車道の一部で、高規格幹線道路を構成する道路です。高機関幹線道路を具体的に事業にすすめる手順としては、最初に、おおまかなルート、ここを通りますよという基本計画を定めます。その後、基本計画の後に具体的に事業に必要なルートを詳細につめて、環境アセスメントや都市計画の手続きをおこない、整備計画を立て、その後に具体的に事業主体である国土交通省に地元説明に入り、用地取得、こうした手順で仕事がすすんでいくんですけれども、この「大和北道路の計画はPIプロセスですすめます」という、この「計画」は基本計画を作成するということの計画です。基本計画のなかで、おおまかなルートの通る所と申しましたけれども、起点、終点、道路の種類、車線数、あるいは車の設計速度、構想ルート帯、インターチェンジを想定した連結道路、主な構造(高架、平面、地下など)、そういったことを計画で決めるということです。その際、PIプロセスですすめるということのようでございます。
 このPIプロセスは、いま申しました計画を事業者が決めていくわけですが、その段階で、広く多くの方からの意見を聞いてすすめていくというようなプロセスです。
 具体的には、第3者からなる第3者機関を設置して審議をしていただきながら、すすめると聞いています。大和北道路有識者委員会が、今月20日に、第1回ということで開くと聞いています。公正で中立の立場から、PIプロセスの進め方についての審議、評価をいただきながら、計画の内容等に関する市民の意見を把握、分析、推奨すべき計画の内容等について審議をして、提言をしていただくということであり、そういった提言を踏まえて、近畿地方整備局において基本計画を検討していくということでございます。

田中美智子質問私、この有識者会議が、ほんとうにみんなの意見を反映するのかということが気になります。第3者機関の有識者会議の権限はどのような決定権というようなものが与えられているのでしょうか。文化財検討委員会のまとめの道路建設が埋蔵文化財などに及ぼす影響、こうしたなかのいくつかを見ただけでも、これはもう、案というものがなくなってしかるべきなのに、残っているわけです。
 ということは、今後、いろいろな意見を出しても、それは意見として承るけれどもということで、すすんでいくのかなということを心配しています。
 及ぼす影響のなかに、平城宮跡の発掘はまだ全面積の3分の1程度しかおこなわれておらず、どこにそのような遺構物が存在しているのかは予測し得ないとか、地下水位の変動が木簡などの埋蔵文化財にどのような影響を及ぼすか、どの程度の乾燥状態が、どの程度続けば木簡に致命的な影響が及ぶのか、科学的な調査はおこなわれておらず、保存のメカニズムも明確になっていない、世界遺産を保護し、将来に伝えることは締約国の義務であり、保存状況は世界の注目するところである、世界遺産とその周辺における開発行為にたいしては、埋蔵文化財保存といった技術的観点だけでなく、国際的関心についても配慮する必要があるといっておられるわけです。
 科学的調査がおこなわれなかったり、どこに遺構、遺物が存在しているか予測し得ないのに、地下水検討委員会のメンバーも入っていますから、技術上は可能で、あまり影響はないという提言になっていると思うんですが、そういうことがありますので、この有識者委員会が、どのような権限をもっているのかを聞きたいと思います。
 わたしたち日本共産党県議団は国土交通省と話し合いましたときに、この北道路のルート案について考えて行くうえでは、PIプロセスのなかで、高規格幹線道路、つまり高速道路という内容で建設していくということではないと、つまり高速道路はつくらないという結論もありうるということですかといえば、そうですと言われていましたが、それはそのように聞いておられますか。

有田幸司道路建設課長答弁有識者委員会は、公正、中立の立場から、いろいろなことについて、具体的にはPIプロセスの進め方について審議、評価いただいた意見について把握、分析、それらを踏まえて、推奨すべき計画の内容等について提言をおこなうということになっており、提言をおこなうことを設置者は期待しているということですから、「権限」というのはどうかと思いますが、期待している役割は、提言をだすということです。高速道路をつくらないという結論もあるのかということについえは、今のところ、県の立場ではお答えしがたいもので、県としては、高規格幹線道路である大和北道路をぜひとも早く、ルートを決めて整備をすすめていただきたいという立場でございます。

田中美智子質問ほんとうにこのままつきすすんでいって、平城宮跡や古都奈良の文化財が破壊されないか、あるいは、道路が建設されることによって自然や歴史的景観は壊されないのか、大気汚染こともともっとすすむのではないのか、県民や国民にたいする財政的負担ももっとのしかかるという問題もあり、わたしたちは、高速道路の平城宮跡、京域の通過というものは撤回を求めてきました。これからも求めて行きたいと思います。

2.あやめ池下池をつぶしての駐車場計画。池は歴史的に貴重なものは明らか。ぜひ、丁寧な踏査をして、残してほしい

田中美智子質問あやめ池下池につきましては、地域の皆さんが歴史的景観や環境にも配慮して、ぜひ、池を残してほしい、とくにこの池は、鎌倉時代に西大寺を起こしたという公称菩薩、叡尊がかかわっていた池ではないかということが指摘されていることもあり、なおさら残したいという強い要望をもっており、あやめ池の下池をつぶして近鉄が駐車場をつくるということの計画は何としても中止をしてほしいと署名運動をしています。 
 このあやめ池下池の問題は、前回の質問でも取り上げました。この池が、歴史的に大事な池であるということを認知していく、遺跡として認められて行くためには、どのような条件が必要でしょうか。この池については、まず踏査をする、もちろん近鉄から踏査願いがだされてきたら踏査をすると、踏査をして、その状況を見て、水を抜いて調査もするということでしたが、踏査をするということでも、専門家がしてくれるのかどうか、皆さんが気にしておられますし、結局、水を抜いて、たいした池ではないということで、すぐに、埋めて駐車場にしてしまうということがあっては困るし、そうした心配もあります。
 私も、歴史的に本当に大事な池だということだと思いますので、ぜひ、ていねいな調査をしていただき、しかるべき扱いをしていただきたいと思います。遺跡ということになれば、扱いはどうなるのか、伺います。
 「日本中世の村落」(清水満雄著)という本を今日もってきました。ここには、村落の生活に寺院が深い関係をもっていた、村人の生活における寺院との関係は深いということで、研究されています。なかに、西大寺のことが書いてありまして、西大寺の公称菩薩、叡尊が同郷をうるおす用水池の記述などもあって、これらをみますと、池もふくめて西大寺とのかかわり、村人との関係などもこれから、だんだん明らかにされていけば、地域のみなさんにとって、地域を大事に思っていくのではないかと思います。ぜひ、丁寧な調査と、残していただきたいということも含めて、今、そのような状況になっているのか、うかがいます。

石本孝男文化財保存課長答弁7月の初度の委員会で質問をいただいた後に、事業者の担当者を呼び、諸法令にかかります手続きがどうなっているのか確認しますとともに、当開発予定面積が1万平方メートルを超えておりますので、開発行為にかかわる埋蔵文化財についての教育長通達により遺跡の有無の踏査願いを提出するようにと通知し、確認したところです。
 遺跡になるには、また遺跡になったらどうするのかということですが、遺跡は周知の埋蔵包蔵地を指定して周知をするために奈良県遺跡地図をつくり、広く周知を図っているところです。
 今回の場合、周知の包蔵地には含まれておりませんが、1万平方メートルを超える開発であり、埋蔵文化財は地下にあるという性格上から、包蔵地の範囲をかならずしも正確に示していないことから踏査願いという手続きをとっております。踏査をおこない、埋蔵文化財の存在が確認される、すなはち人が生活した痕跡があるとか、人的に改編された地形が認められる等々があった場合には、周知の埋蔵文化財包蔵地と同じような取り扱いとなり、発掘の手続きをふむことになります。奈良市教育委員会の埋蔵文化財の担当技師が踏査をするということで対応することになります。いまのところ、踏査願いの提出はございません。

田中美智子質問踏査願いがだされなくても、大事な遺跡なので、調査をしていただきたいということを要望しておきます。

3.アジアの一員の日本として、歴史的文化的交流の深い奈良で、国際交流国際協力推進をより積極的に

田中美智子質問今回、奈良国際交流協力推進大綱が5年たったので、新しい時代の変化などもみながら改定していくということです。予算もついているわけですが、どのような視点ですすめるのか、プロセスはどうなっているか、進捗はどうか、聞かせていただきます。

藤森佳治国際課長答弁大綱の改定にあたっては、魅力ある地域づくりをすすめるうえで、国際交流、協力の推進体制や施策の重点化のあり方が重要な課題となっています。県民が国際交流活動に参加する機会を求められているとか、最近では民間レベルでの交流が飛躍的に拡大していることから、国際交流における行政と民間との役割分担をどうするか、この議論も必要になってきております。
 こうしたことから、奈良県国際交流協力大綱を改定し基本指針の再構築の作業をすすめているところです。奈良県の特徴をいかした、奈良ならではの交流にするには、どのような手法やテーマがあるのか、NPOとの連携強化のための具体的方策はどうあるべきか、外国人が暮らしやすい町づくりをすすめるための方策、こういった視点をもって、人づくり、地域づくりに結び付くことを基本とした施策展開をすすめたいと考えております。NPO、学識経験者、県在住の外国人などから構成する15名の委員による懇話会を設置して、幅広い意見を聞いてとりまとめたいと考えております。すでに、会議は2回開催しており、さらにインターネット等をつうじて県民の皆さんからも意見をもとめる県民参加型ですすめ、来年3月には大綱をまとめたいと思っております。

田中美智子質問私、この夏に韓国歴史と平和の旅という、企画された旅に参加をしました。戦場地であるとか農民運動の遺跡めぐり、日本人による朝鮮王妃が暗殺された事件で、むこうでは重くうけとめている舞台となった旧王宮であるとか、3・1独立運動ゆかりの地であるとか、独立記念館などもみせていただきました。独立記念館は1892年の教科書問題がおきて、その後5年間かけて、国あげての人々のカンパによってつくられたと紹介されておりました。121万坪もあって、広大な敷地のなかに、いろいろな施設があって、過去の歴史を現地で学ばせていただきました。
 その中で感じたのですが、韓国の大学の先生にも案内をしていただいたりしましたが、交流の場もありましたが、過去のつらいことはあるが、正しく双方の歴史を知り合って、新しい、民間レベルでの交流を深め、広げて、平和に役立てていきたいという思いが、強く、伝わってまいりました。朝鮮半島は近くで遠い国といわれていますが、最近は、サッカーもあって近くなりましたが、とにかくハングルが読めない、言葉もしゃべれないということもあり、近い国なのに、ほんとうに知らないということを、私たち、思い知らされて帰ってきたわけです。日本共産党としても、朝鮮半島や中国、日本との関係は20世紀の間は厳しい関係にあったけれども、21世紀はほんとうにアジアの時代とも言われているので、理解もしながら、政府レベルでも積極的にやっていただかなければならないし、民間でも頑張るし、党としてもとりくんでいるところです。
 最近では、靖国神社参拝のこと、教科書問題などあって、また、心閉ざすようなこともあったりしていますが、奈良県ではとりわけ、こうした国との関係は歴史的にも文化的にも深いわけです。ぜひ、もっと近づけるように、懇話会でも意識をして、大綱のなかに入れていただきたいですし、主要なところにハングルの文字があって案内がされてもいいと思いますし、日本はアジアの一員ですから、協力がすすむようにしていただきたいということを、要望しておきます。(了)

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