日本共産党奈良県議団
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議会報告・要約版
委員会 2003年9月議会文教委員会
田中美智子県議
2003年9月9日

1 国の「教育の構造改革」いいなりではなく、奈良県教育の現場の声、子どもたちの声を反映した奈良らしい教育の推進こそ −県教委の姿勢をただす−

田中美智子議員質問  教育委員会の姿勢を確認したいと思います。今、教育のあり方というものが、さかんに取り沙汰されていますが、国がすすめております行財政改革の一貫としての教育の構造改革、この方向は、実際の奈良県の教育現場にでている実態、願いを反映して改革していくというものにはなっておらず、程遠いものだと。かえってかかえている問題を深刻化させていく内容だと思います。
 私は、国いいなりの県の教育行政ではなくて、子どもたちの立場にたった、あるいは親たち、住民の願いにたった教育をすすめていく必要があるのではないかと思います。この点について、教育長はどのようにお考えになっておられるか、確認をしておきたいと思います。
 7月22日に、全国都道府県教育委員会連絡会総会があって、大臣があいさつをされていますが、そのなかで「教育の構造改革」というパンフレットが配布され、この構造改革の方向で一致団結して取り組んでもらいたいと、これなしでは、教育改革はできないと言っているわけです。それは、教育の構造改革を貫く理念、方向性は画一と受け身から自立と創造へだと言っています。
 私はパンフレットの前文を見て、驚きました。「今、教育への国民の期待がたかまっている」というところに、「21世紀に入り世界も日本もさまざまな問題に直面しています。深い霧の海をすすむ船のように将来を見通すことが難しい時代に入っています。このような中で、わが国が現に直面している課題、また今後、押しよせるであろう課題を乗り越えて発展し、心豊かで活力ある国民が希望をもてる社会を築いて行くためのカギは教育をおいてありません。教育に熱い視線がそそがれているのは、そのためです」と書いてあるんですが、こんなことで教育現場に、いろいろ改革路線を押し付けられてきたのでは、それは、教育現場もたまらないだろうなと思っているわけです。
 そのために4つの理念を、わざわざパンフレットをつくって、個性と能力を尊重することを重視して、社会性と国際性をもった子どもたちを育てていって、多様性と選択性ができるように学校自体も変わっていって、教育の現場でも公開と評価の推進をしていく必要があるというようにゆっています。
 教育をとりまく課題のところに、学力の問題や生活の問題、不登校の問題なども含めまして、子どもたちの生活などを考えると、やはり当面の危機の克服は、新しい時代にふさわしい、教育の実現を教育基本法を変えて行くことが必要なんだと謳われているわけです。私は、今、教育基本法を変えて行くというのではなくて、本当に教育基本法は平和的国家、民主的な社会をつくっていくために、子どもたちがその理想を実現させるために人間として豊かに育っていってもらうようにということで、教育基本法が定められて、今こそ、そのことが求められているというように思うんです。
 子どもの権利委員会からも、日本の教育について、とりわけ学校教育について勧告がされています。極度に競争的な教育は、結局、子どもたちが人間として育つことを阻害しているというように言っているわけで、そういう点では私は、この教育の構造改革というのは、ますます競争においたてていく、そういうことになる内容だと思っているわけです。
 ですから、教育基本法を変えるのではなくて、教育基本法を生かす学校や社会、これをつくっていくことを考えて、国にも働きかけをしているところですけれども、教育長のお考えを聞かせていただきたいと思います。

矢和多忠一教育長答弁  県民の代表の方々、現場の教職員からも実情を聞き、子どもたちの立場にたった、奈良らしい教育をすすめていきたいと、そのように思っております。

2 1歩でも2歩でも、少人数学級に踏み出してください

田中美智子議員質問  30人学級では、全国でその実現に踏み出すところがどんどんと増えています。8月29日の日本教育新聞を見ましたら、愛知県の犬山市で、来年度から市内の小中学校の9割で30人学級を実現させるということだと、そして、市の教育委員会の方は、「学びを高める実践からも学習、生活集団が一致する学級規模は30人が節と考えている」と強調されているというのが載っていました。もちろん、小人数指導という点では良い面もでてきておりますけれども、7月29日の朝日新聞を見ましたら、習熟度別指導、今、奈良県がやっておりますけれども、クラスの子どもの理解に応じて、別々の集団でわけて教えるということで、児童生徒が達成感をもてると思っていらっしゃる校長先生もおられる反面、児童生徒の間に優越感や劣等感などが見られると答えられた方が半数近くおられるわけです。
 ですから、やはり1人ひとりの子どもたちを学習集団、生活集団といっしょになったところで、豊かに人間として育てて行くということが本当に求められていると思いますので、その点、市町村でやっていこうと思えば負担が大変多くなって、それが課題だと、さきほど教育長がおっしゃいましたが、課題だということがわかっているんですから、その点では国にたいして、国の責任で、30人学級に早期に踏み出すことを強く求めていただきたいこと、それから国がやらないもとでも市町村を支援するということも含めて、小人数学級が1歩でも2歩でも前進するように、踏み出していただきたい。
 そのことは教育をよくするためには、必要だということで提案させていただき、来年度、1歩でも前進させるのかどうか、お伺いしたいともいます。

矢和多忠一教育長答弁  30人学級につきましては、平成13年度から5カ年計画で国の計画にもとづきまして、活用して、小人数指導を充実させていきたいと考えております。

3 これでは高校リストラ計画だ。年次計画を凍結をして全体的合意の形成のための県民的議論を

田中美智子議員質問  高校の再編では保護者の間にもとまどいが広がっております。教育長は、これまで、専門家や父母、PTAの方たち、いろんな方たちから意見を聞かせていただいて周到に準備をしてきたとおっしゃいますけれども、例えば7月8日、県PTA協議会の説明会に県がいかれて、約350人ほどを相手に説明をされたわけですが、実際には、その説明を聞いても、例えば「学力がどれくらいになるのか、一番知りたい説明がなかった」とか、「あまりに突然でとまどった」とかが、大方の声だったと聞いております。子どもたちの声を聞きますと、私も何回かの場面でそういう声を聞かせていただくところに参加したんですが、「勝手にすすめんといて、もっと生徒の声を聞いてよ」という声。「突然、学校がなくなると言われて泣きそうになった」、「クラブはどうなるの」、「試験はこれからどうなっていくの」、「文化祭などはどうなるの」、こういう動揺があるわけです。 先程、8つの学校で4つに統合する、その関係校では、すべての学校で順調にすすんでいるようだと言うことですけれど、私がうかがったのでは、「これは決まったことだからしかたがないことだ」ということで、校長先生もあきらめているようです。先生たちも、実際には問題を感じている、「これは結局高校リストラではないか」と。これまで積み上げてきた教育実践、これも実際に引き継がれるかという保障もないという声があるけれども、それでも、現実の教育の実践におわれていて、そのことをみんなで話し合ったりする間(ま)がないと。結局、統合していいところを生かしていくと言うけれども、吸収する方の学校の意向で動いて行くことに結局はなるだろうということで、積み重ねてきた教育がここで切れるのかなという心配が、聞かれています。
 わたしたち共産党の県委員会や県議団は、これは白紙撤回をして、十分にみなさんの意見を聞いて、良い教育改革をということを求めるわけですが、これ(再編計画)がほんとうに良いと考えておられるのであれば、凍結をして、もっとみなさんの心配の声などに答えて、1つひとつの問題がこうすれば解決できるということが見通せるようにすべきだ、納得するようにすべきだということを提案させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

矢和多忠一教育長答弁  県立高校再編につきましては、年次計画にしたがいまして、計画的に着実にすすめていきたい、そういうふうに考えております。

4 3歳児保育実施や教員配置など幼稚園教育の充実を

田中美智子議員質問  幼稚園では、このごろ子どもさんが減ってきて、一方では保育園が増えているということはあるんですけれども、園長先生が小学校の校長先生が兼務されるということだとか、実際に主任の先生が業務でいそがしく、これまで、未就園児、3歳の子どもをときどき幼稚園でみてあげたりしていたのが、それが6月くらいからやっていたのが9月くらいからになりそうだということを聞かせていただいたり、実際にはクラスが減ると先生を配置する人数がとても少なくなってしまうので、危機管理が大丈夫だろうかという心配の声を聞いているんです。
 今、35人というのが定数になっているけれども、30人にするとか、定数を減らしてもらえないか。そうでないなら、来年は2クラスになってしまい、そうすると主任の先生もおかれないのではないかというような心配の声がありますので、その辺を少し、説明していただきたい。
 わたくしも、何年か前に、3歳の入園について質問をさせていただきました。この県民ホールに「幼稚園ってなーに」というパンフレットがおかれております。それによりますと、学校教育のスタートは幼稚園から、学校といえば小学校からと思っていませんか。幼稚園も学校教育法に基づく学校です。3歳から全国共通の教育課程の教育が受けられますと書いてありますけれども、まったく公立の幼稚園では3歳保育をしていないところがあります。前に質問したときには、1歩でも前進するように、市町村にも働きかけて頑張ると言っておられたんですが、どのような取り組みをなさっておられますか。
 奈良市、橿原市、御所市などでは3歳保育の「予定なし」という調査の結果があります。それから、定員について、危機管理など心配しておられますので、支援についてどのように取り組みをしておられるのか、伺いたいと思います。

矢和多忠一教育長答弁  幼稚園における学級定員は、幼稚園設置基準で35名以下と、それを原則とすると定められております。各市町村では、施設面、地域の実情等に応じまして独自の定員を定めております。特に、3歳児の学級では、ひとりひとりに応じたかかわり、安全管理等への配慮から多くの市町村で定員をかなり少なめにしております。20名程度になっております。3歳児保育は平成14年度は4市17町6村の81園で実施しており、実施率は48・5%になり、昨年度より2・9%伸びています。県では、これからの幼稚園教育へのビジョン、取り組みの方向性を示した奈良県幼稚園教育の充実をめざしてという冊子を作成して、指導しているところです。

5 平城宮跡への新駅構想。知事から相談があったのか

田中美智子議員質問  平城宮跡に新駅という構想が知事から発表され、そのことが新聞にのり、波紋を広げております。平城宮跡は国の特別史跡でもありますし、世界遺産に登録されているところでもあります。知事が、あそこに駅があったら便利やろなと思われることは、それはそれで知事の思いであり、それぞれが思うことについてはということがあるけれども、この平城宮跡はそれぞれの思いですっといけるような位置ではない。世界的にも注目されているところであり、文化財保護法でも保護されているところです。その点ではルールがあると思います。そのルールについて、ものを建てたり、触ったりすることのルールについて質問をさせていただきたいと思います。
 文化財の関係課に知事から、これはどうかというご相談があったのでしょうか。そのことも伺っておきたいと思います。

矢和多忠一教育長答弁  史跡、名称、天然記念物に関してその現状を変更し、または保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、文化財保護法により、文化庁長官の許可をうけなければならないとされております。また世界遺産につきましては、ユネスコの世界遺産条例にもとづいて登録をされますが、既存の国内法による保護を前提に登録がなされるものでございまして、世界遺産に登録されることにより、新たな法規制が加わるものではございません。従いまして、古都奈良の文化財の構成資産でございます平城宮跡の現状変更等についても文化財保護法の手続きを通じて、文化庁が判断されるものでございます。知事からのそういう話はあったのかということですが、私自身は聞いておりません。

6 (要望)アトピーなどアレルギー疾患を学校病に

田中美智子議員質問  アトピーなどのアレルギー疾患を学校保健法の政令第7条の学校病の項目に加えることを、国に、早期に加えてもらうようにお願いしておきたいと思います。以前も、この質問をさせていただいて、国に働きかけるということをお聞きしました。このことはまだ、やられていないと聞いておりますので、よろしくお願いします。

7 (要望)ゴルフ場建設計画跡地は吉野の風土、歴史的景観、自然に即した跡地利用に

田中美智子議員質問  世界遺産に紀伊山地の霊場と参詣道が登録されることについて、準備がされていると伺っております。ただし、イコモスが現地調査に入るのが当初の予定から1カ月ずれて、11月になる見通しのようですが、準備がすすめられていると承知しています。
 その世界遺産の一部の吉野山の近くに、元、ゴルフ場予定地になっているところですが、巨大乳牛搾乳工場の構想がでてきて、吉野の方たちが本当に心配しています。4000頭以上の牛を屋内で飼って、しかも巨大な建物が13棟ほども建てられるような計画なんだそうです。ここはゴルフ場の話があったときに、みなさんが10年がかりで運動をされまして、この地域にゴルフ場はいらないと運動をされて、そして和解が成立して、跡地問題は吉野を大事にという思いをうけとめて考えるということになってきたんだそうです。そこへ、そういう巨大な搾乳工場の話があって、実は、吉野町議会でも、町として買い取るとの決議が全員一致であがっています。
 なぜ、ここで、このようなお願いをするかといいますと、吉野町が跡地利用のための懇話会を設けておられるんですが、そのなかで、老人福祉施設、青少年交流施設、野外スポーツセンター、万葉の森、吉野高校の演習林、歴史博物館というような、教育委員会にもかかわるような跡地利用も考えておられるようなので、ぜひ、機運をもりあげていただくことによって、ここに、こういったものをつくろうとすることがないようになっていったらありがたい、支援をしてほしいと聞いてまいりましたので、その声を届けさせていただいて、支援をお願いしたいと思います。(了)

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