日本共産党奈良県議団
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議会報告・要約版
委員会 2004年7月初度少子・高齢化対策特別委員会
今井光子県議
2004年8月09日
目次
  1. 奈良県の合計特殊出生率1.18。全国ワースト3について県の少子化の原因の認識をただす
  2. 奈良県でも就学前までの乳幼児医療費助成制度を
  3. 乳幼児検診を受けなかった子どもと家庭への適切なフォローや再検査となった子どもの〈後追い〉支援を求める
  4. 奈良県に子ども専門病院(子ども母子保健センター)設置を求める

1.奈良県の合計特殊出生率1.18、全国ワースト3。県の少子化の原因の認識をただす

女性が自己実現ができ、結婚、出産、育児が両立できる社会、使い捨てではなく男性も女性も人間らしく働ける社会に変えて行くということこそが求められています

今井光子議員質問 少子化の原因をどのように考えているのかという、そもそものところを伺っておきたいと思います。
 1.57ショックと言われましたのが1989年、ひのえうまの時よりも子どもの出生率が下がっているということで、その後、国でも少子化が社会的に問題になり、エンゼルプラン、次世代育成支援などいろいろな取り組みがなされてきています。県会でも、こうした特別委員会がつくられまして、県としても、さまざまな取り組みを試みてこられているわけですけれども、年金の問題がこのあいだあって、そのときに年金の根拠になりましたのが1.39という出生率でした。ところが、年金が通った後、1.29という合計特殊出生率が発表されまして、私は厚生委員会で、これをうけて奈良県ではどれほどの出生率ですかと伺ったときには、1.18というような数字を言われました。全国ではワースト3という状況でございます。
 結局、いろいろなことをされていますが、改善がなかなかなされていない。しかも国では、少子化という言葉がでてくると、それをセットにしたかのように年金とか社会保障の改悪がどんどん進んで来ている状況があります。
 私は根本的には、非常に結婚しずらい社会というのがあると思いますけれども、少子化の原因が何かというそこの認識が違ってくると、対策も変わってくるんではないかというふうに思います。県としては、この少子化の原因についてどのように考えておられるのか、このことを伺っておきたいと思います。

高木三起子子ども家庭課長説明 6月10日に厚生労働省から発表されました人口動態調査によりますと、合計特殊出生率が全国で1.29、奈良県はさらに低くて1.18とともに過去最低を記録したところでございます。少子化の要員といたしましては、国におきましては基本的には晩婚化が進行していること、また非婚化も進行しております。さらには夫婦出生率力も低下していること、これらを3大要員であると、現在、分析されているところでございます。実際には、その他にもさまざまなものがあると考えられまして、それらが複雑にからみあっているのではないかと、思っているところでございます。
 例えば、奈良県におきましても平均初婚年齢が男性は29.2歳(平成14年)が29.3歳(平成15年)に、また女性は27.3歳(平成14年)から27.6歳(平成15年)に、それぞれ上昇しているところでございます。また、婚姻率(人口1000人に対しての比率)は平成14年が5.4で、平成15年が5.1に、さらに出生率につきましても同様に平成14年が8.7、平成15年が8.5といずれも低下しておりまして、これらの数値は、全国平均をかなり下回っているという状況でございます。こうした晩婚化、非婚化の進行、さらには夫婦出生力の低下というのが、本県におきましても大きな要員ではないかと、現在考えているところでございます。
 また、平成15年度の厚生労働白書に掲載をされておりますように、出生動向基本調査の結果の分析による3世代同居所帯では子ども数が多いということを本県に比べましたら、このことについてはあたはまっておりません。そこで、本県特有の要員がないか、分析を試みましたところ、高い確立で、出産が見込まれる25歳から29歳までの県外転出者が過去5年間で純減3376名、多くなっておりまして、それが本県の合計特殊出生率を引き下げている要員の1つではないかと見ているところでございます。このことにつきましては、現在、分析の調査をおこなっているところでございます。

今井光子議員質問 奈良県の特殊性ということで言われましたのが、25歳から29歳までの県外への女性の転出が非常に多いというお話しを伺いましたけれども、私も、女性が働くところがないという話を聞いたことがありまして、奈良県で仕事を見つけたくてもなかなか、働く場所がないということを聞いております。
 今、非常に仕事がないということと、結婚、少子化の問題が非常に大きな影響を与えていると思いますけれども、失業とかパート就労の増大という雇用不安がある一方で、実際に正規で働いている人は長時間過密労働、休暇もとれない、サービス残業、生活実態を無視した配置転換というような、そういう労働問題の深刻化というのが非常に大きな問題としてあると思います。過去、5年間に400万人の正社員がいなくなって、パートに変わっているという、若者の就職難が社会問題になっておりますけれども、家計経済研究所の調査では、学校をでて正社員になった人と、非正社員になった人との結婚する率については、やはり非正社員の方が低いという数字がでていると言われております。
 今、国では構造改革ということがさかんに言われておりまして、自立自助というのが社会保障の基本にいわれておりますけれども、総理府の調査によりますと、子育ての負担が楽しいと感じる時の方が多いという人が減りまして、つらいと感じる時の方が多いという回答が増えていると。その理由としては経済的負担感が増したことや、核家族や地域社会の崩壊で、孤立感を深めているということがあげられております。仕事も子育ても、みんな個人の責任にして、自分の生活そのものも雇用も社会保障も、どんどん自立という、立っている足元が崩されている状態のなかでは、やはり、少子化に歯止めがかからないのは当然の結果だと思います。
 総務省が7月20日に、政府の少子化対策について初めて、せいさう評価をまとめております。親の経済的負担を軽くする施策に重点をというコメントを厚生労働省や文部科学省など関係各省に通知をしているようです。やはり女性が自己実現ができ、結婚、出産、育児が両立できる社会、使い捨てではなく男性も女性も人間らしく働ける社会、こういう社会に変えて行くということが、本当の少子化を改善していく大きな方向ではないかなと思っています。県といたしましても、国の政策の具体化の追求だけではなくて、奈良県として何をしていかなくてはいけないのかということを、よく考えて、1つで改善できるようにすすめていってほしいと思います。また、そういう立場で私も、委員会に参加させていただきたいと思っております。

2.奈良県でも就学前までの乳幼児医療費助成制度を

この制度の拡充をぬきに本当の少子化対策の推進は語れないのではありませんか

今井光子議員質問 乳幼児医療は、共産党としては何度も質問してまいりましたけれども、本当に乳幼児医療の就学前までの無料化というのは親の切実な願いになっております。ほかのことであれば、何か値段がいろいろありますので、高いものを買わずに安いもので我慢するとか、いろいろ節約するということができますけれども、医療費の場合は、そういうふうにはいきません。いくらかかるかも分からないという状況です。全国的には、通院で32の都道府県が就学前までの無料化をおこなっております。近畿2府4県では、奈良県以外すべて無料の制度実施がおこなわれております。
 2年前の10月から、全国的には3歳未満の子どもの医療費が3割から2割に負担が軽減されました。奈良県では逆に乳幼児医療費制度が老人医療の窓口の負担に連動しているということで、乳幼児の負担が増えるという現象がおきました。自己負担分を独自で無料にしております自治体では、これによってかえって窓口の負担が増え、自治体の負担が増えるという結果になっております。
 この改定で乳幼児の部分では、県が潤うということになったと言うことです。他府県では、この部分を乳幼児医療の拡大に向ける取り組みにむける取り組みがすすみました。他府県ではですから、これをきっかけに乳幼児医療費の無料化がいっそう前進していますが、結果的に後退しているのが奈良県だけだというように思います。これをこのままにしておいて、本当にこの少子化の対策というのは語れないと思いますけれども、県はいつまでに、どのように乳幼児医療費の制度の拡大をすすめる計画か、その見通しや予定をお伺いしたいと思います。

竹内輝明保険福祉課長説明 かねてより要望があることは、十分、承知しておりまして、少子化対策の観点からも、重要な課題と認識しております。
 しかしながら、老人医療や障害者医療、母子医療を含めました福祉医療全体をみると医療費は増加しております。また、今後、老人保健医療や、老人医療事業の、いわゆる高齢者の医療費助成についても医療費の増加が認められるところであります。こうした状況下におきまして、幼児医療の年齢拡大に限った検討をおこなうでのはなく、少子高齢化社会の進展のなかで福祉医療全体を将来にわたり、持続可能な制度として実施運営していく必要があります。
 従いまして、今後、福祉医療の実施主体であります市町村も参加されている福祉医療検討委員会を精力的に開催して、議論をかさね、本年度において、総合的な検討を実施する考えであります。

今井光子議員質問 先程、数字を見させていただきましたら、乳児と幼児で6億円ほどの予算がでておりましたけれども、以前の乳幼児医療の予算が8億円ほどであったと思います。この間、子どもの数が減ったことや、3割負担が2割負担になったというようなことで、この部分が大分、負担が少なくなっているのではないかと思います。今、奈良県はいろいろ検討されているようですが、就学前までの子どもの医療費を無料にした場合、どれぐらいの費用がかかると試算をしておられるのか、お伺いをしたいと思います。
 福祉医療検討委員会というのは、どんな論議がされていて、その議事録の開示というのはしていただけるのかどうか、伺います。

上森健廣福祉部長・子ども家庭局長説明 金額的にどれほどかかるのかについては、現在、精査中です。普通に考えればかなり増加をすると思っておりますけれども、昨年度の実績をそれぞれの機関から取り寄せて、現在、検討をしているところでございます。それらを踏まえて、最終的には、検討委員会のなかでお示しをしていきたいと考えております。
 議事録等の開示でございますが、現在、検討委員会そのものは非開示というようにしております。議事録等も一応、非開示ということになっております。ただ、県には、それなりの情報の開示方法がありますので、それについては、通常の手続きのなかで解決をされていくだろうと考えております。

今井光子議員質問 乳幼児医療の金額的な問題ですけれども、国で、これは2、3年前だったと思いますが、国全体でもし、この無料を実施した場合には1000億円というような数字がでていたことがあります。単純計算をしますと、奈良県では10億円、当時すでに8億が実施をされておりましたので、そうなりますと、あと2億を足せば可能なのかなと思ったりしていたわけですが、この問題がずっーと論議をされていて、数値検討中とか、数字がはっきり出て来ないわけですけれども、そしたら、いったい何を検討しているのかとも思いますので、きちっと数字を出していただきたいということを要望しておきます。

3.乳幼児検診を受けなかった子どもと家庭への適切なフォローや再検査となった子どもの〈後追い〉支援を求める

今井光子議員質問 奈良県で生まれたすべての赤ちゃんが本当に健やかに成長できるという体制を作るという問題は、非常に大事な問題だと思います。
 14年度の保健統計を見ましたら、1年間に生まれた赤ちゃんが12472人ということで、前年からは296人減ったということが書かれておりました。だいたい、12000人余の推移ではないかと思われますけれども、その中で1歳6カ月の検診をうけている赤ちゃんが11742人という数字がでております。約1000人ほどの子どもが結局、検診をうけていないという状況があります。検診がうけていない子どもの場合に、その中には虐待の恐れであるとか、お母さんがストレスがあったりとか、精神的な問題であるとかいろいろなことが予想されるわけです。
 こうした、検診を受けていない子どものチェック、後追いが大事だと思っております。
 また、検診を受けた子どもさんでも、要検査となった子どもが、その後、きちんと再検査や治療をうけているのか、それも非常に大事だと思いますが、県としては、こうしたすべての子どもがきちっと、その後、どうなっているのか、こうしたことを把握する体制になっているのかどうか、この点について伺います。

竹村潔健康増進課長説明 乳幼児検診で精密検査が必要とされた場合ですけれども、専門医療機関につなげて、専門医療になるということでございます。また、未受診者については、虐待など養育支援が必要なケースが生まれているということが考えられますので、これは市町村の取り組みになっておりますので、市町村が個別に保護者に連絡をとって、訪問するなどホローをおこなうなど、何らかの方法で接触をとるということが大事であります。
 県といたしましても、各保健所が管轄市町村の母子保健担当者を集めまして、年3回行っております母子保健推進会議等をおこないますが、このなかで、乳幼児検診の受信率の向上、及び未受診者のフォローについての指導をしているところであります。今後とも乳幼児検診の充実にむけて努めて参りたいと考えております。

今井光子議員質問 何らかの形ですべてがフォローできているという話でした。やはり、子どもは生まれる場所を選ぶことができませんので、やはり、奈良県で生まれた赤ちゃんが健やかに育って行っているという、そうしたフォローがきちっとできているというように、さらに進めていただきたいと要望しておきます。

4.奈良県に子ども専門病院(子ども母子保健センター)設置を求める

今井光子議員質問 93年に「奈良県に子ども母子保健センターを求める会」というのが設置され、非常に大きな運動がおこりました。当時、要望の中では、産科、小児科、新生児科、こういったものをあわせもった機能とか、また新生児や小児の救急、24時間の受け入れ可能な救急のネットワーク、生態重視の経過観察とケアのセンターの慢性疾患の高度医療、子どもの心とアレルギーの診療科、障害児の早期発見や治療、経過観察、早期療育のネットワーク、保健所との連携、こうした機能を求めての施設をほしいという運動がありました。
 その後、県でも周産期センターを実現していただいたり、救急のネットワークなども実現をして、非常に改善をされてきておりますけれども、これまで問題になっておりました、周産期で「たらいまわし」、他府県に搬送されてきたような実態が、これによって改善されているのかどうか、その点を伺いたいと思います。
 奈良県で、近畿圏では子どもの専門病院がないのは、奈良圏と和歌山県だけだと聞いておりますが、専門の方のご意見とか、お母さんと話をしておりますと、小児外科とか循環器、アレルギー、心身症、小児ガンとか難病、障害児の早期発見、治療、療育、そうしたものが受けられる子どもの専門病院が必要というような根強い声を聞いております。
 県としては、こうした問題について、どのように考えているのか、伺いたいと思います。

三上貞昭健康安全局長説明 小児医療につきましては、今の実態を申しあげますと、県立医科大学付属病院に一般病床34床に加えまして、新生児集中治療室NICUは21床増床いたしました。母体胎児集中治療質PICUも3床つくりまして、周産期医療センターとして整備いたしました。こういったことで、小児周産期医療を図っております。
 その他、県立奈良病院、近畿大学医学部、国立奈良病院といったところに新生児の治療施設が設置されまして、県内で新生児が受け入れてもらえるよう努力をしております。難治性疾患の治療にも積極的に取り組んでおりまして。特殊外来における主要神経疾患、感染症等の専門の治療もおこないながら、多くの患者をうけいれているところでございます。県立奈良病院でも一般病床35床に加えて、NICU10床、PICU1床の周産期医療センターを設置するとともに、三室病院にも、五條病院にも一般病床を設置いたしまして、各病院において専門的な医師による小児科医療をおこないながら、いずれも、小児輪番病院として2次救急において、各病院にそれぞれの役割と機能を充実させてきたところでございます。
 本年2月には、小児救急医療の対策ワーキンググループによりまして、小児救急医療の充実にむけて提言をいただいておりまして、限られた資源を有効に活用しながら可能なものから取り組みをすすめていきたいと考えております。これらの提言をうけまして本年6月からは小児救急疾患の家族等への安心感を与えることを目的といたしました小児救急医療電話相談事業を実施しておりまして、1日あたり5件程度の相談がございまして、おおむね相談対応に納得をいただいている現状でございます。
 今後、さらに各病院の機能を充実させながら、運営を図るとともに、(今井議員)ご指摘の子ども専門病院の設置に関しましては、公務員の役割、きのうふまえたうえで、検討課題としてまいりたいと考えております。

今井光子議員質問 今、他府県に搬送されているような実態は改善されたのかどうか、その点、もう一度、お伺いします。そして、これも今、公務員の役割とか機能を踏まえたうえで検討課題だというように言われておりました。ぜひ、これにつきましても、実態をよく見ていただきながら検討していただきたいと思います。

三上貞昭健康安全局長説明 病気の子どもの県外への搬送、新生児のことが主体だと思いますが、現状の実数はちょっとつかんでおりませんけれども、いろいろ(施設が)できてきまして、かなり改善されていると思います。

今井光子議員質問 子どもの問題では、超未熟児とか超低体重児の子どもたちが、これによって命が救われてきているというようなことで聞いております。そのために、特別なNICUなどに長期に使用しなければならないという状態もあるということも聞いておりますので、奈良県の子どもたちが全部、奈良県でフォローできているのか、後で結構ですので、お答えをいただきたいと思います。(了)

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