日本共産党奈良県議団
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議会報告・要約版
委員会 2005年7月初度文教委員会
田中美智子県議
2005年7月27日

学校や園でのアスベスト使用の現状実態調査はできるだけ詳しく丁寧に実施をと要求

田中美智子議員質問  学校や園にアスベストの対策が求められていると思います。そこで県はこの間、関係機関にたいしてアスベスト対策にどのようにとってきていて、現時点では、どういう状況になっているのか。また、これから防止対策として新たに加わった点などお示しいただきたいと思います。

矢和多忠一教育長説明  昭和30年から54年にかけまして、建築されました建物にアスベストが使用されている可能性がございます。そういうことから、昭和62年に文部省からアスベストによる大気汚染の未然防止等についての文書通知がだされ、当時、その趣旨を踏まえて学校の実態調査をおこない、アスベストの使用が認められた場合には、除去するか封じ込めるか、囲い込むか、いずれかの工事をおこなっております。
  同時に理科実験設備のなかにも、私は理科の教師なんですけれども、石綿付金網というものがござまして、それをセラミックの金網にするよう指示したことを思い出しますが、そのようなことで、今までやってきております。
  ところが今般、厚生労働省が石綿障害予防規則が今年の7月1日より施行されることになり、石綿にたいする学校設置者が講じるべき措置等が規定をされております。このことにともないまして、文部科学省から通知がございまして、適切な措置を講じる旨の通知がございました。
  通知には、学校等の設置者は学校施設等に吹き付けられたアスベスト等が損傷、劣化等により飛散の恐れがあるときには、当該石綿等の除去、封じ込め、囲い込み等の措置を講じなければならない、そういう通知がまいったところでございます。県の教育委員会では、解体工事及び劣化等によります環境、大気等への飛散防止等に付き十分留意する旨、各市町村教育委員会に3月30日付で周知をいたしております。
  現在のところ、正確な実態調査をやらなければいけないということで、7月13日から県立学校につきまして調査をしているところでございます。
  小中学校におきましては、文部科学省が再調査をする話がございまして、ただ、その調査内容がまいっておりませんで、その調査内容をまちまして、通知文がまいりましたら、小中学校等におきましても調査をしたいと思っております。
  7月13日、県立学校につきましては調査をするよう指示をしたわけですが、その調査は設計図面を各学校がもっておりますので、その仕様書のなかにアスベストを含む商品、材質がないかどうか確認をするように、指示をいたしております。現在のところ、その仕様書のなかではアスベストを含む商品、材質はないという回答が帰ってきております。
  ただ、小さな建物でありますとか、後から付けたところにつきましては、設計図面等もございません。こうしたところは未確認のところもあり、分からないというところもあるようでございます。この夏休み中に建築技師等を派遣をいたしまして、把握をしたいと思っております。建築技師を派遣しても判断がつきにくい場合もあるかもしれません。そういう場合には測定分析機関に依頼もして調査をしたいと考えております。
  文部科学省からはまだ、どういうような調査をせよという調査項目がまいっておりませんので、それとのかかわりもございますが、それも含めて対応していきたいと思います。

田中美智子議員質問  昨日、石綿対策全国連絡会議という、約30の労働組合や市民団体で構成する連絡会議が、政府に申し入れをして対策を提言されていますが、その中で、文部科学省については、学校でのアスベストが社会問題化した87年当時の調査内容の誤りや不十分さを懇切丁寧に指摘したにもかかわらず、フォローアップ調査すらおこなおうとせず、関連法令及び関係省庁の通知などを順守するよううながす一片の事務連絡で15年間の空白をうめようとした、というように指摘されています。
  この点で、おたずねします。今のお話しでも吹き付けの問題について調査ということになっていますね。けれども、全国連絡会議の方であるとか、あるいは、関係の団体(社団法人日本石綿協会)が『既存建築物における石綿使用の事前診断監理指針』をつくり、かなりの項目を管理していく必要があると指摘しています。それによると、学校や幼稚園、保育園、病院などで、石綿含有建材、建築建材が使用されている部位、材料ということで耐火構造では8項目、外装材では8項目、内装仕上げ材では12項目、部位があるんです。必ずしも、吹き付けてあるところだけがあぶないというのではなくて、含有しているということも危険だと、あるいは「危険の可能性が高い」とか、「可能性がある」と指摘しています。
  調査した時点でフォローアップというのは、どのようになっていますか。こういう形で調査をして、奈良県ではどうだったのかという資料は残っていますか。その資料にもとづいてフォローアップがどのようにされてきたのかということを聞きたいと思います。
  これまでつくられてきた学校が改築されるなどしていますが、その際に飛散したりということがあるので、工事をおこなう時は夏休みにするとか(の措置が)必要だと思いますが、アスベストの調査、あるいは関係の建物を解体したりするとき、どのようにすべきかというマニュアルはあるのでしょうか。 そのマニュアルは石綿協会の少なくとも、部位であるとか材料とか、これくらいの調査は必要だと指摘されています。
  これまで文部科学省は指摘されてきたにもかかわらず、吹き付けられているところが問題だという程度で過ごしてきていることは問題だと言われておりますので、その点はどうなっているでしょうか。

矢和多忠一教育長説明 7月13日から県立学校の調査を実施しておりますのは、建物の設計図面の仕様書を見て、材質のなかにアスベストが何%含まれているか、それぞれの商品名を示して、使われているのかどうかを調査するようやっております。(田中)委員が言われたようなことでやっていると認識しております。
  現在のところ、仕様書におきましては、それがないということでございます。ただ、ちいさな建物であるとか、後からのつけたしたところは仕様書がございませんので、分からないため、今、調査をしているところでございます。
  5年前でございますが、平成12年に、養護学校で温水ボイラー室を建て替えたときに吹き付け部分がござましたので、その部分については撤去をしております。当然、飛散しないように撤去をおこなっております。詳細につきましては、課長の方から説明をさせていただきます。

太郎田明憲総務福利課長説明  県が工事する場合にマニュアルがあるかということですが、まず、私どもといたしましては、1点は国土交通省が監修しております『建築改修工事管理指針』というものがございます。改修するときには、そういったものにのっとっておこなうようにしております。さらに、環境省で作成をしております『建築物解体等にともなう石綿飛散防止対策』といった事業者向けのマニュアルもございますので、そういったものに準拠をして工事をすることといたしております。
  なお、工事発注に際して工事請負者にたいしても、これを順守するようにいたしておるというところでございます。

田中美智子議員質問  調査をするときに商品名なども出されていて、それにもとづいて調査をした、あるいは新たな品目が加わったものにも今、調査をしている最中といわれました。以前、昭和62年に調査をされた以降の調査の結果がどうであったのか。その結果にもとづいてフォローがされたのか。このことについてはどうでしょうか。資料はあるのでしょうか。

太郎田明憲総務福利課長説明 先程、教育長がお答えいたしましたように、昭和62年の調査でございます。こういった調査関係書類の保存年限は5年と定められており、当時の書類は現在、廃棄されてございません。そのために、その時の詳しい状況はわからないということでございます。ただ、そのときの文部省の指導にもとづいて、除去、封じ込め、囲い込み等の工事をおこなったと考えておるところでございます。

田中美智子議員質問  そうすると、今は、吹き付けしたものについて確認されたら飛散しないような対策をとるということですか。だけれども、それ以外の含有しているものについては、どこにあるかということは分からないわけですよね、今回の県の調査は、そういうものまでわかるような調査になっているのでしょうか。

太郎田明憲総務福利課長説明 今回の県立学校への調査についての質問であろうと思いますが、基本的には、吹き付けアスベスト等の調査という内容でやっております。ただし、各学校、施設等におきましては、こういうものにも含まれているのではないか。例えば、波板等にもあるのではないかという相談が県にもまいっておりますので、そうした必要箇所、アスベストが含まれている資材、機材がある場合には、そのときには建築技師がはいって調査をし、そのうえで分析をするという手順でやっております。

田中美智子議員質問  そうすると、アスベストを含まれている材がどの程度あって、どの程度改修されていてなどということは、はっきりいって分からないということですね、今現在は。
  「子どもがいっている学校は大丈夫だろうか」、こういう心配が解消されるというわけではないということがはっきりとしたと思います。新聞報道などによりますと、この間、県が調査をしたけれども設計図にもとづいて調査をした範囲では大丈夫だと、設計図がないところではこれから調査をするのだと言っておりましたが、設計図があるところというのは、吹き付け程度ではないのですか。吹き付けだけではなくて、含有しているものをいろいろ、飛散する可能性があるものはすべて調べるということではないのでしょうか。

矢和多忠一教育長説明  県立学校にお願いしておりますのは、設計図面を見て、そのなかに仕様書がございますので、仕様書のなかにアスベストを含む商品、材料を示して、そして使われているか使われていないかを調べたということです。ですから、いわゆる吹き付けだけではありません。

田中美智子議員質問  そうすると、天井裏とか見てわからないところは、どのように調査をしますか。

矢和多忠一教育長説明  設計図面を見て、使われているか、いないかを調べております。設計図面がないところにつきましては、詳しく調べるということにしております。

田中美智子議員質問  要は、子どもたちがボールをぶつけたり、何かの拍子で破損する場合がありますので、せめて、部位や材料など、これくらいのマニュアルで調査をすべきではないかという指摘があるわけです。国は、このような調査をしなさいと言ってくる内容は本当に、みんなが心配しているようなことに応える調査になるのか。使われているところはどこにあって、使われているけど、こうしてあるから大丈夫だとか、そういうことを全面的に調査をすべきだと思います。
  少なくとも、商品名と調査のマニュアルをお示しいただきたいと思います。日本石綿協会がだしております『既存建築物における石綿使用の事前診断監理指針』にしめされている程度のものは使っていただいて、調査をするように。文部科学省からきた指示がそれ以上ならいいんですが、そうでなければ、せめてこれくらいの指針でやっていただかないといけないと思い、指摘させていただきたいと思います。 調査をした(結果)実態は、教育関係施設に存在するアスベストに関する情報を生徒や親、教職員などに公開をして、対策をたてていくフォローアップなどについてもみんな協力しあっていく。リスクコミュニケーションを図るということが大切だと思います。以前、調査をしたものでも5年たったら廃棄するということでは、今回調査したものも、また5年後に破棄されて、またわからないということになるので、専門家もきちっとはいっていただいて、これからの対策というものをたてていかないといけないと思います。

矢和多忠一教育長説明  7月末には文部科学省の調査が送られてきます。それに基づき、わたくしども調査をしていきたいと思っております。

山本保幸議員(新創、要旨)質問  アスベスト問題は、県議会文教委員会で共産党委員から指摘があって、議論があったことだ。資料がないとは、どういうことか。そのとき、封じ込めがちゃんとやったという答弁だった。子どもたちの命、安全が大丈夫かという大変な議論をしてきた。資料がないという現状、問題意識こそ問題だ。

矢和多忠一教育長説明  私自身、62年に教育委員会にはいったとき、県立学校に通知したことを覚えている。対策は当時からきっちりと対応したはず。12年に最終、養護学校で対応したのを最後に、それ以降はでておりません。

小林喬議員(自民、要旨)質問  県民の安全は県政の課題。「県立学校は調査している」との教育長の話だったが、小中学校や公的施設はどうなっているのか。63年当時の資料はないということだが平成に入ってからの資料はどうか。

太郎田明憲総務福利課長説明  庁内の横の連絡通知は、アスベストの問題が報道されるようになってから土木部から調査をするのがよいと連絡をうけている。

矢和多忠一教育長説明  小中学校については石綿予防規則が厚生労働省から示されたので、市町村教育委員会に連絡をしている。県立学校は別に、早く調べているが、小中学校について調べる指示は、まだしていない。文部科学省から通知がくれば、それにしたがってやりたい。

田中美智子議員質問  調査をして、きちっと解決したということが示していただけないわけです。今まで、無責任だったということですね。国も業界の言うとおり、一片の通達でよしとしてきたということを示しているということです。
  これからの対策は、同じことを繰り返してはいけないということです。調査についても、通りいっぺんの調査をしたという程度のものではなくて、少なくとも調査の際のマニュアルはこれで大丈夫かという検証をちゃんとして、おこなうべきと思います。その点で、関係者の到達点にたって、調査をすべきだと思いますので、アスベスト協会の診断管理指針の程度はふまえたうえで、さらに前進したものであるよう精査していただきたい。そして、どこにアスベストがあったのかということを子どもや先生、親などにちゃんと開示をしていく必要があると思います。
  市町村にたいしてですが、例えば奈良市にうかがいますと、県と同じような調査をしている(黙視して、あるかないかを調べるなど)程度です。だから、劣化の程度は分からないし、含有している部材がどこにつかわれているかを調査しているかといえば、そうではありませんので、安全安心というのであれば、みんなが安全安心に思うようにしていただかないといけないと思いますが、いかがですか。

矢和多忠一教育長説明  県立学校についても小中学校についても、文部科学省の調査内容に従いまして、きちっと調査をしていきたいと思っております。平成12年の温水ボイラー取り替えの際にボイラー室の壁にアスベストが吹き付けられておりました。撤去をいたしております。その以前についても、そのようにして対応してきていると思っておりますが、それ以降は、工事の際にそういった報告はございませんので、やっておりません。そのことについてははっきりしております。
  健康被害、学校につきましては、子どもたちにとりましても、教員にとりましても、大変こまったことと思いますので、きちっと対応してまいりたいと思います。

田中美智子議員質問  平成5年に調査をしていて、平成12年に見つかったということは、認識されていなかったということですから、今後は、どの学校のどこに、どのように使われているかということを、はっきり、解決するまで処分しない。フォローアップするまで、処分しないということを約束していただけますか。文部科学省の調査をまってといいますが、文部科学省はこれまでいいかげんだったんです。文部科学省の調査は不十分という指摘がされていたのに、業界の言うことを鵜呑みにして、ちゃんと調査をしなかったんです。そのことが、後で、被害を及ぼしている原因でもあるわけですから、文部科学省が言ってきたのをそのままということで、私は、それでお願いしますとはいえません。少なくとも、アスベスト協会の指針を超えるものでなければいけないと思います。

矢和多忠一教育長説明  委員から指摘されましたことは、研究させていただきます。

学校の耐震診断、耐震化の推進を求める

田中美智子議員質問  耐震診断と耐震化について、全県ではどういう到達か確認させていただいて、例えば奈良市などでは、耐震化率は34%程度で、なぜ進まないかといえばお金がなくて、この学校はいつ改修や耐震化をするかとは言えない状況だそうです。こういう事態を認識して、国もしかるべき財源を市町村にも支援をすべきだと思いますが、解決していく見通しを伺います。
矢和多忠一教育長答弁  県内の小中学校では全体で耐震化率は43.2%(16年度末)、県立学校は50.9%でございます。かねてから、国の補助制度などを活用して耐震補強など耐震化の向上を図るようにお願いをいたしております。国に対しましても補助制度の拡大をお願いしているところでございます。県は、50.9%という状況ではございますが、同様であり、学校の耐震化の計画は県全体で17年度に設定する災害対策アクションプランのプログラムとの関連もございまして、その辺も見計らいながら、計画をたてていきたいと思います。(了)


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