日本共産党奈良県議団
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政策・主張
政策・主張農林水産省へ吉野林業の危機打開と活性化めざす8項目を要望

農林水産省への吉野林業をはじめとする
奈良県林業の危機打開と活性化をめざす当面する要望

 9月2日、日本共産党奈良県委員会と日本共産党奈良県地方議員団は政府各省庁交渉をおこないました。そのうち、農林水産省、国土交通省にたいしておこなった奈良県林業に関する8項目の要望と、それへの回答(主に農林水産省、一部国土交通省の回答を含む)を紹介します。

 はじめに
 日本共産党奈良県委員会は、昨年6月24日「奈良県林業の活性化を考えるシンポジウム」を開催した。パネリストには県森林組合連合会代表理事、吉野の大山林所有者の一人で、大規模な林業経営をおこなっている清光林業株式会社の取締役社長らに引き受けてもらい、多くの吉野林業地帯の林業・木材産業関係者が参加して、吉野林業の深刻な状況と切実な要望が出された。その後、今年8月7、8日の2日間、中林よし子衆議院議員を団長とした日本共産党吉野林業調査団が吉野郡川上村にある清光林業所有林での「林道づくり」「山づくり」の現場を視察、川上村林業推進協議会参加団体の代表者、吉野木材協同組合連合会の材木市場の視察、中吉野木材工業協同組合参加団体・企業の代表者との懇談会をおこない、危機的な現況と切実な要求を聞き、意見交換をおこなった。
 われわれは、昨年2月に発表した「奈良県林業の活性化について」の当面の提言で提起した国への要求をふまえて、重点的な要望を提出する。
林野庁職員>>もう林業ができずに森林を「国でなんとかしてくれ」というところが多い中で今から林業をしっかりやっていくというのはとても心強い。さすが林業発祥の地、吉野だ。
(1)森林・林業基本法を一部改正し、国産材自給率の数値目標を明記して、現在の20%を計画的に引き上げること。林業関係者のなかに、「森林・林業基本法は経済林としての山林を後景においやり、林業にたずさわってきたものとしては、敗北だ」との批判の声がある。経済林としての林業が成り立ってこそ豊かな森林が保持されることは明白である。
回答>>量目標は10年後、2000立方メートルから2500立方メートルにひきあげたい。率では参考数値25%になる。
(2)林野庁の林業問題にあたる基本姿勢について、実際に政策立案にあたる課長補佐、係長など担当者が、現地の実状を体感し、生の声を聞く機会をもつこと。
回答>>一致するところ。現場へ出張することもある。インターネットで現場の声を集めることもある。統計情報部で意見データベース。生の声を生かせるように忌憚のない意見を寄せてほしい。
(3)国産材の需要拡大を促進し、自給率を引き上げるために、木材と製材品のセーフガード発動をおこなうこと。それに向けたモニター調査がおこなわれたときくが、その結果と現時点での検討はどうなっているかを詳細に説明されたい。
回答>> 監視していく必要がある。輸入量などモニタリングをしている。木材輸入量は景気の低迷もあるが、9年〜10年落ち込んだ。10年以降は製材品は10年から11年は25%、11年〜12年は6%、12年〜13年は10%、今年1月〜6月は17%の減だ。
 輸入は減少傾向にある。集成材は10年〜11年は66%、11年〜12年は54%、12年〜13年は10%、13年は住宅の減少で伸び率は鈍化傾向で11%の減。ただちに発動は難しい。
【この議論は、素材の需給の推移との関連でみなければならない。需給の推移でみれば木材の需要が9年−4646万1000立方メートルから11年−3887万6000立方メートルへ減少している。それにたいして供給が国産材2155万1000立方メートル(46%)、外材2491万立方メートル(54%)が11年には国産材1798万7000立方メートル(48%)、外材1951万1000立方メートル(52%)と外材の供給は減っているとはいえ、木材需給の国産材と外材の割合は、依然として外材の割合が多く、この点をもみなければならない―北野。】
(4)人工林(スギ、ヒノキ)の「経常間伐」の対象林齢を引き上げるとともに、「特定間伐」の条件について出材が集中して価格の暴落を招かない配慮をするなど実態にみあったものに見直し、期間を延長すること。
 吉野の人工林は、1ヘクタール当たり1万本から1万2000本の極端な密稙、弱度の多間伐、高伐期を特徴としている。現行の経常間伐の補助基準は、15年から35年までとなっており、補助金が付かなくなった立木(特に35年生から60年生)は、経営の苦しい林家では手入れがされず、放置されたままになっている。
 このまま放置される森林が増えれば、林地崩壊などを引き起こし、環境、防災面で悪影響を与えるので、地域の実情に応じて補助制度を拡充されること。
 「特定間伐」は、条件が細かく規定されており、しかも木の価格が安くて採算がとれなくても出材を強制されるので使いにくいという意見がある。実状を調査して地域の実情に即して改善されたい。
回答>>12年に緊急間伐5カ年事業を実施。7齢級から8齢級、9齢級まで補助を出している。13年度からは抜く作業、根切りにも補助を出している。長期育成事業は46年〜90年、14年度から森と人との共生きずなの森林整備事業などを実施。高齢扱に手を入れていく。特定間伐事業では、間伐材をできるだけ活用してほしい。各種事業に持ち込んでいる。
(5)山林労働者の就労確保と若い林業就業者の育成への助成制度を創設すること。
奈良県の山林労働者は、1990年に3427人だったが、2000年には1614人と半減している。平均年齢も55歳から58歳に高齢化がすすんでいる。また、就労日数も減少し、所得も低下している。林家にたいして、保育等の事業、間伐材の林齢引き上げなどを見直し、山林労働者の就労機会を拡充されたい。また、若手林業従事者の確保のために森林組合等が実施する研修制度、給与・社会保険・退職金制度の充実を図るための支援制度を創設されたい。
回答>>就業者数は1990年に11万人だったのが2000年に7万人になった。
 65歳以上は11%→25%ちかくになった。新しい就業者は12年で2300人とやめる人より少ない。停滞している。13年に緊急雇用特別交付金3万人の就業候補者。奈良県では13年50人が就業。半年の訓練をした。担い手基金、林業事業体と取り組みをすすめている。3つを通じて定着への支援をしている。研修のための予算要求をしている。
(6)国産材(地域材)の公共施設・公共事業等、民間住宅等への使用を拡大すること。
 各県・市町村で学校・幼稚園の施設・設備、保育園、公営住宅、歩道などへの地域材の使用が増え、地域材を使った民間住宅建設への助成制度がつくられている。これを全国的に促進し、定着させるために関係法令・規則などを整備されたい。また、大手住宅メーカーにたいして国産材による木造住宅建設を促進するための誘導策を講じ、個人の国産材・地域材の木造住宅建設にたいしての住宅資金貸付、住宅ローン減税等の優遇措置を拡充されたい。
回答>>住宅の需要材は大手はコスト、品質、ロット(まとまり)と大手の需要のニーズがあり、木材産業の構造改革がある。地域材を使う都道府県に特別交付税をだしている。地域の代理工務店や木材生産者とグループになってとりくみをすすめている。個人住宅への助成は、39の都道府県でやっているがうまくいっているところとそうでないところがある。
回答>>林野庁とフォレストタウンを推進している。公営住宅への地域材活用の推進、住宅金融公庫の融資の優遇などで地域材の活用をすすめている。
(7)木造建築を設計できる建築士、大工などが大幅に不足している。それらの養成を図る具体的措置を講じること。
回答>>地域における木材住宅のとりくみをPRしできるだけバックアップしたい。
国土交通省の回答>>木造建築の設計施工を経験豊富な技術者に有利なものとした。
(8)台風7号被害の復旧、木材価格の低落等による多額の債務を軽減し、倒産を防止するために、借り換えなどができるよう林産業金融制度を拡充すること。
回答>>制度金融は農林金融の造林資金がある。借れない場合、民間への売却の可能性もある。借り換えでは施業転換資金(長伐期または複層林施業への転換のための借り換え)、一般市中銀行の債務整理には農林金融公庫の負債整理資金がある。川下では林業関係制度では中小企業対策で特定不況業種の運転資金を貸すものがある。県の商工が窓口で貸付には件がある。
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