日本共産党奈良県議団
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政策・主張2005年度奈良県予算編成にあたっての申し入れ
  1. 医療、介護の充実、子育て支援など社会保障、福祉を最優先に
  2. 地域経済の振興、雇用の確保を
  3. 子どもたちの教育環境を整えて、健やかな成長の保障を
  4. 環境保全や災害対策を強化し、住民の安全を守る
  5. 県民本位の総合的な道路、交通対策をすすめる
  6. 文化財保護予算を大幅に増やし価値ある文化遺産を周辺の自然や景観と一体として保存する
  7. 大型開発優先の「逆立ち財政」を転換し住民のための財源を確保する
  8. 国の都合による市町村合併の押し付けは中止を
  9. 汚職、腐敗を一掃し、県民に開かれた清潔な政治に
  10. 女性の権利を守り、男女平等を
  11. 戦争に反対、平和と安全を守る
奈良県知事 柿本善也 殿

2004年12月15日
日本共産党奈良県会議員団
県会議員 山村さちほ
県会議員 田中美智子
県会議員 今井光子
日本共産党奈良県委員会委員長 沢田博

福祉、医療、雇用対策の充実で暮らし応援の県予算に

政府の構造改革路線による痛みの押し付けは、県民の暮らしと営業を押しつぶし、医療改悪、年金改悪、今後さらに介護保険の見直し、生活保護水準の切り下げなど、相次ぐ社会保障制度の改悪は、命をおびやかすものです。
その上、定率減税の廃止・縮減、消費税大増税計画も予定されており、「将来への不安」を訴える人が、国民の8割、9割に及ぶというかつてない事態です。
経済財政白書は「日本経済はゆるやかな回復軌道にのった」といいますが、県内中小企業の経営環境は厳しく、雇用情勢も厳しい状況が続いています。
政府は「三位一体の改革」の名のもとに、いくばくかの税源と引きかえに教育や福祉など国が責任を負うべき国庫補助負担金、地方交付税を大幅に削減する地方財政への攻撃を強めています。
こうしたなかで、とりわけ県民の暮らしが大変なときこそ、県は、県民の福祉と暮らし、地域の安全や経済振興など、県民の利益を守ることを、第1の仕事とすべきです。
来年度予算の編成にあたっては、下記の点に留意され、県民の暮らしと雇用を守り、福祉の拡充を図られるよう要望します。

  1. 福祉、医療、教育の充実と失業者救済のための公的就労対策や、青年の仕事をつくるなど雇用拡大、地場産業、中小企業、農林業の営業を守る対策を重点におき、「暮らし応援」の予算とすること。
  2. むだな公共事業、開発計画について、徹底した見直しをおこない、岩井川ダム建設、 奈良東部広域農道建設の中止、佐保川ダム計画の見直しや大和高原工業団地開発、関西学研都市第二工区開発など不要不急の事業は中止して、京奈和自動車道大和北ルート建設計画、関西空港第2期工事の中止を国に求めること。
  3. 地方自治体の財源を確保するため、政府に地方交付税の削減、国庫補助負担金の縮小、廃止の撤回と地方交付税率の引き上げ、高利政府資金、地方債の借り換え、十分な税財源の移譲など財政措置を求めること。

1.医療、介護の充実、子育て支援など社会保障、福祉を最優先に

1.医療

  1. 福祉医療制度の改悪を中止して、県独自の老人医療費公費助成制度の所得制限を緩和して、存続すること。一部負担金の導入はせず、現物給付とすること。母子医療は一人親医療にあらためる。
  2. 休日夜間の第一次救急医療体制の整備、小児救急体制の拡充、救急告示病院の拡充、救急情報システムの充実など総合的な救急医療体制を整備充実する。
  3. 救命救急士の養成と高規格救急車の配備をいっそう促進する。
  4. 救急医療の充実をはかるためドクターズヘリコプター、ドクターズカーを配置する。5.成人検診(各種ガン検診)についての啓発や無料化を促進するなどして、受診率を引き上げ、疾病の早期発見、早期治療を促進する。乳ガン検診は市町村でマンモグラフィの設置ができるよう助成し、専門家の養成をすること。
  5. 子ども専門病院を建設して、アトピー、障害児医療、心身症、救急医療など総合的に対応できるようにすること。
  6. 総合周産期センターは、国の基準にみあうよう拡充すること。
  7. 保健事業の市町村間の格差を是正するために県の支援を強める。
  8. 保健所の人員削減はやめて、健康を守る機能を、充実させること。
  9. 専任の食品安全監視員を配置して、食品の安全を守る体制をつくること。
  10. 国民健康保険について、国にたいして国庫負担率を45%に戻し、ペナルティをやめるよう強く要求する。国保料(税)引き下げや減免制度の拡充を図るために、市町村独自の助成制度に対する県の支援を拡充する。高額医療費の委任払い制度をすべての市町村で実施できるように支援策を講じる。
  11. 国保加入者には必ず年度ごとに保険証を届けるよう市町村へ徹底し、資格証の発行は、 一方的に実施しないこと。
  12. 国民健康保険に傷病手当制度を設けるよう国に働きかけること。
  13. 国民健康保険法44条にもとづく、一部負担の減額免除が実施できるよう市町村へ働きかけ、支援すること。
  14. 成人病予防の健康増進のための県立施設の整備と、使用料の軽減を図ること。
  15. 混合診療や老人医療制度創設など医療保険改悪の中止を国に求めること。高齢者の自己負担限度額をこえる高額医療費は委任払い制度とするよう国に求めること。
  16. 県立病院の医療内容充実を図るために、看護職員、医療スタッフを増やし、すべての県立病院に医療相談員をおくこと。
  17. 県立病院、県立医科大学付属病院は独立行政法人化しないこと。
  18. 市立奈良病院に対して、県として、政策医療、母子医療、小児救急医療などについての財政的な支援を強めること。
  19. 県内の準看護士が移行教育を受けやすくなるよう、条件整備を図ること。
  20. 在宅もふくめて緩和ケアの拡充を図るための支援をすること。

2.介護保険と福祉

  1. 政府のすすめている介護保険の見直しにあたっては、(1)介護サービスの切り捨て、国民負担増をしないこと。(2)国庫負担金を30%に引き上げ、国の利用料保険料減免制度をつくること、(3)在宅サービスの利用限度額を見直すこと国の責任で施設など基盤整備をすることを求めること。
  2. 県として、保険料利用料の減免制度をつくり、市町村が実施している減免制度の支援をすること。
  3. 小規模多様機能施設など、多様な24時間の地域密着型サービスがすべての市町村で実施できるよう、財政支援をおこなうこと。特別養護老人ホームの待機者の激増に対応するための特別養護老人ホームの建設や、訪問リハビリなど介護のための基盤整備を、国、県の責任でふさわしく充実する。
  4. 特別養護老人ホームの個室料の助成をすること。
  5. 聴覚障害者の訪問調査や介護に手話通訳を利用できるようにすること。
  6. 介護保険の認定は、高齢者の生活実態を反映した基準で、公正な認定ができるよう国に改善を求めること。
  7. 家族介護手当を4、5級対象から枠を広げること。
  8. 権利擁護事業は使いやすいものにして、すべての利用者、家族の権利を守れるよう市町村を支援すること。
  9. 介護、医療、福祉の連携をすすめ、高齢者の健康を守るため、介護予防・生活支援事業をさらに積極的に、すべての市町村で実施できるよう財政面での支援をおこなうこと。
  10. 介護保険利用者の実態を市町村がきちんと把握し、福祉を守る観点で必要な支援がおこなえるよう指導援助する。
  11. ホームヘルパー、ケアマネージャーへの相談・研修など実情にあわせた支援を充実すること。
  12. 介護老人福祉施設では利用者が入院した場合、ベッド確保できるように財政支援をおこなうこと。また国へ保障を求めること。
  13. 市町村が実施状況のまとめをおこなうにあたり、所得階層別に利用状況が分かるような分析ソフトの作成など技術的支援をおこなうこと。
  14. ホームヘルパー業務として、オストメイトの交換ができるよう国に求めること。
  15. 介護保険の保険料滞納により、サービスをうけられないなどのペナルティを実施しないこと。
  16. 痴呆症など精神障害者の介護が実態に見合うよう県の独自施策を実施すること。
  17. 在宅介護支援センターが本来の機能をはたせるよう、運営費補助を県独自に実施すること。
  18. 県の介護保険事業支援計画策定委員会に一般公募制を取り入れ、見直しにあたっては、県民の実態を反映できるよう公聴会を開き、会議を公開すること。
  19. 処遇困難な事例について、行政として親身な支援ができるよう、市町村を支援すること。
  20. 県助成の紙おむつ利用の対象者を痴呆性老人にも拡大すること。
  21. 最低年金保障制度を創設するよう、国に要望すること。

3.子育て支援

  1. 乳幼児医療費の公費助成制度は少子化対策と位置づけ、助成対象は、通院も含めて就学前まで拡充し、所得制限をなくすこと。歯科は小学校卒業まで無料とすること。また、一部負担金の導入はせず、現物給付とすること。
  2. 国と自治体の責任による保育制度を堅持するよう国に求めること。
  3. 保育所入所の待機者をなくすために、保育所増設など市町村を支援する。保育内容について産休明け保育、長時間保育の拡大、夜間保育や病児保育、障害児保育、一時保育など現行制度を拡充する。特別保育事業を廃止する。保育所全体を対象にして県単独での保育士配置基準の引き上げをおこなう。
  4. 保育料は、だれでもが安心して預けられる料金になるよう国に改善を要望する。
  5. 無認可保育所の実態調査をおこない、必要な指導援助をおこなう。
  6. 養護学校での学童保育を実施すること。
  7. 学童保育の推進に関する県の方針と計画を策定して、学童保育所を必要とする小学校ごとに配置し、指導員の地位と待遇を市町村職員なみに引き上げ、研修などを充実する。国基準にみたない学童保育所への施設・指導員配置にたいする県単独補助制度を充実すること。
  8. 児童相談所の児童福祉士、心理判定員など専門職員をふやし、精神科医師を常駐すること。児童相談所一時保護所の増設、児童養護施設など改善にとりくむこと。精華学院の施設改善をはかること。
  9. 児童福祉司の配置基準を見直すよう国へ要望する。
  10. 子どもの遊び場、居場所整備を促進し、子育て支援センター、児童館を小学校区ごとに整備すること。
  11. 子育て支援センターの機能充実のため、人件費補助など支援を県独自に拡充すること。
  12. 次世代育成支援行動計画は県民、関係者の意見を反映させて実効あるものにすること。

4.障害者対策

  1. 支援費制度にともなうサービスの基盤整備をすすめ、どこに住んでいても安心して利用できるように県として支援すること。
  2. 県障害者計画は、関係者の参画を保障して、数値目標を明記した実効あるものにすること。
  3. 小規模作業所、小規模通所授産施設への県独自助成をおこなうとともに、共同作業所への助成の強化、障害児学校卒業後の就労対策の拡充など障害者の働く場を保障し、賃金など労働条件を抜本的に改善すること。
  4. 自治体での雇用促進を図る。遅れている知的障害者の雇用を増やすこと。作業所など、授産施設の製品を公共団体で利用するなどの支援をすること。県内企業の障害者の雇用を促進すること。
  5. 聴覚障害者自身が参加し、民主的運営のできる聴覚障害者の情報センターを設立すること。手話通訳派遣事業の充実を図ること。
  6. 就学前の障害児を安心して預けられる通園施設や保育所の充実を図る。人員の加配を県単独で実施する。
  7. 障害児の学童保育受け入れを促進するよう、施設改善や指導員の援助をおこなうこと。
  8. 在宅の重度障害者ネットワークづくりを支援すること。
  9. 精神保健相談員を増やすこと。
  10. 新設される精神医療センターは、県として行政責任を果たせるよう体制を充実すること。
  11. 障害児療育センターの相談員を増員し、体制を充実すること。乳幼児のリハビリ施設をふやすこと。
  12. 介護保険を利用している障害者について、従来医療保険の適用をうけていた訪問看護などについては、障害者医療費助成制度の対象にすること。

5.生活困難者への支援(最低生活の保障を)

  1. 生活保護は、憲法と生活保護法の精神にもとづいて、申請者の人権を尊重するよう実施機関に指導をおこなうこと。
  2. 生活保護の申請書類を市町村窓口におき、保護申請をする権利を保障、拡大する。
  3. 駆け込み福祉資金制度を利用しやすいものにして、低所得者の生活を援護する。
  4. ホームレスの実態調査と救済対策を実施する。一時保護施設設置や相談窓口をおくこと。

6.福祉のまちづくり

  1. 鉄道各駅のバリアフリー化を計画的に促進する。
  2. 住みよいまちづくり条例はユニバーサルデザインの考え方を取り入れ、真にすべての人たちが安心してくらせるまちづくりに役立つものとすること。
  3. 民間施設のバリアフリー化を促進するために福祉のまちづくり基金制度を拡充し、補助枠を引き上げるとともに、無利子・長期償還の融資制度を創設する。

7.難病対策

  1. 奈良県難病疾患センターの設置にあたっては、関係者の意見に基づいてすすめすこと。
  2. 患者・家族会がおこなう自主的な相談事業への支援をつよめる。
  3. 小児難病医療助成の廃止に反対すること。

8.住宅対策

  1. 「住宅は福祉」「住まいは人権」という立場にたって高齢者や障害者が使いやすい、福祉向けの住宅の建設をすすめること。既存の中層県営住宅にエレベーターやスロープなど施設・設備の改良をすすめる。入居者の実態にあわせて、使いやすい改造ができるようにすること。
  2. 県営住宅の建設・建て替えを積極的にすすめる。建て替えにあたっては、シルバーハウジング方式をとりいれ、生活相談員やヘルパー、介護士の配置をする。
  3. 県営住宅団地内の緑地公園、児童公園、集会所、駐車場などの整備をすすめる。集会所を改良し、葬儀の際の宿泊所を併設する。
  4. 県営住宅の入居募集は、申し込み回数の多い人を優先できるようにする。保障人を確保できない場合も、入居できるようにすること。
  5. 公団住宅の建て替えにさいして、高家賃のために住み続けられない高齢者や障害者、中低所得者が住み続けられるために公営住宅の一定戸数を併設する。
  6. 重度障害者児および精神障害者や痴呆性老人などの住宅対策について、グループホーム、ケアホーム、コレクティブ住宅の建設をすすめ、障害者、高齢者の人間らしい生活を保障する。
  7. 障害者、高齢者の民間住宅への入居に際して保証人がない場合の、公的保障制度を創設すること。
  8. 木造賃貸住宅地区総合整備事業を活用して木賃住宅の建て替えを促進する。
  9. 新婚世帯むけに民間住宅家賃の補助をおこなうこと。
  10. 住宅改修の介護保険給付への上乗せをするなど、バリアフリー化促進のための独自施策を実施すること。

2.地域経済の振興、雇用の確保を

1.雇用を確保する

  1. 県独自の緊急雇用対策を充実して、公的就労事業を実施すること。
  2. 高校生の就職希望者の就職は、希望者全員ができるようにすること。
  3. 県高等職業訓練校は科目や受け入れ数を増やすなど充実すること。
  4. 病院・病床の増設、医師・看護師の増員を全国水準並に引き上げて、雇用を拡大する。特別養護老人ホーム、障害者施設、児童館、保育所など不足する福祉施設を増やし、職員雇用をふやすこと。
  5. ホームヘルパー、保育士、栄養師、調理師、保健師、看護師、消防士、児童福祉司、食品安全衛生監視員、各種指導員、カウンセラーなど専門のサービス部門の人員を増やし、県民サービスの向上と不況下の雇用対策を結合してすすめる。
  6. 30人以下学級の実現で教職員の雇用を増やす。

2.人間らしく働く権利を守る

  1. 企業の一方的な解雇や退職強要をやめさせるために「解雇規制法」を国が制定するよう要望するとともに、県でも解雇規制条例を制定し、違反企業には企業名の公表、県の工事や物品購入の発注停止などペナルティを科す。
  2. 近畿で最下位にある地域最低賃金を大幅に引き上げる。
  3. 倒産や休業のため生活困難になった業者や労働者の生活支援のための緊急の無利子・長期返済の生活資金貸し付け制度は、だれでも使えるように要件を緩和し、県独自の上乗せをすること。
  4. 県の育児介護休業生活資金融資制度の拡充をはかり、貸し付け利率を1%台に引き下げ、借りやすくする。
  5. 県みずからサービス残業を根絶すること。国の通達にもとづいて、県内の企業にもサービス残業をなくすための強い要請をおこなうこと。
  6. 県の臨時職員、嘱託職員の年休、退職金等の制度を確立し、労働者の諸権利を守る。7.県及び県内企業で働く労働者の子育て支援を実効あるものにするため、事業所での次世代育成支援計画の策定を推進すること。

3.中小商工業、地場産業を積極的に支援し、奈良県経済の主役としてふさわしい振興をはかる

  1. 奈良県中小企業振興条例を策定し、新規産業育成やベンチャー企業支援に片寄った産業政策を改め、県として産業政策をもって、中小企業支援策をすすめること。県内の中小商工業の実態調査をおこない、中小業者の知恵を結集して、キメの細かい対策をすすめる。
  2. 「不良債権早期処理」の強行に反して、貸渋り、貸しはがしで倒産をうまないよう、中小企業への金融支援を促進させる。地域金融活性化のための法整備を国に求めるとともに、貸渋り、貸しはがし防止条例をつくること。
  3. 県の融資制度の低利の借り換え制度をつくること。
  4. 小口保証など、現在は「半額以上の返済」が条件となっているが、条件の緩和をすること。
  5. 中小建設業の倒産にともなう下請け、孫請け業者の相談窓口を開設し、下請け代金、賃金の未払いについては元受け責任を果たせるよう強力な指導をおこなう。
  6. 県として、中小商工業者婦人の実態調査をおこなうこと。
  7. 地場産業振興センターの日曜日の会議室貸し出しは、ホール使用と一体でなくても貸し出すことができるようにすること。
  8. ヤミ金融の被害が激増している。相談窓口をつくり、悪質業者の根絶など対策を強める。
  9. 県庁、県立病院などの物品購入にあたっては、地元中小企業への優先発注をつよめる。
  10. 中小業者の育成と後継者対策を検討すること。
  11. 産学連携について、インターンシップや中小企業ネットワークなど高専や地元の工業、商業高校との交流にも支援をすること。
  12. 雇用と中小業者への仕事をふやすために、「住宅リフォーム助成制度」「耐震診断、耐震改修助成制度」などを県として創設するとともに、市町村へも支援をする。
  13. 自治体が随意契約でおこなえる小規模な修繕工事や物品購入などを入札資格のない地元の中小業者にも発注できるように「小規模事業者登録制度」を県としても実施すること。
  14. 県発注の事業は業者と労働者の権利を守るよう発注者責任を果たすこと。

4.奈良県農業を立て直し、家族経営を大事にして農業の多面的振興をはかる

  1. 政府に「米政策の改革」を中止して、米の需給と価格の安定を守る役割を果たすよう求め、政府の100%拠出による不足払い制度をつくり、コストにみあう生産者価格(60キロあたり)平均2万円に近づけるよう求めること。
  2. 現行の野菜価格安定基金による価格補填制度について産地と品目の拡大など、適用条件を改善し、産地の要望を聞いて補償基準価格の引き上げを国に要求するとともに、国の基準からはずれる産地についても県独自の価格補償制度をつくること。
  3. 転作によって自給率の低い大豆や麦などの生産拡大につながるよう、県として転作物への価格助成、流通対策などを行うこと。施設給食に利用される加工事業への助成もおこなうこと。
  4. 産地づくり推進対策については、十分な予算措置を行うとともに、転作に取り組んだすべての農家に差別なく交付すること。集落営農の推進にあたっては、耕作面積の一定基準による選別は行わないこと。
  5. 政府のすすめる「新農政」に追随しないで、続けたい人、やりたい人は、みんな農業の大事な担い手として、家族経営を維持・発展させることを基本に、若い後継者への現行の融資以外の資金援助、低利融資を受けられる対象農家の拡大、農家の合意をふまえた農地の合理的利用、促進をはかる。
  6. 県土保全のために中山間地農業と村おこしの特別対策として、農業をいかし、環境とふれあいを重視した「休暇村」「福祉立村」などの村おこし事業を促進し、中山間地の農家への所得保障を実施する。環境保全に重要な役割をはたしている中山間地の棚田の良好な管理のための補助制度を設ける。中山間地域の直接支払い制の改善、拡充を政府に求めること。
  7. 市町村と市町村農業委員会がおこなう遊休地対策に県として独自の支援制度を設けること。
  8. 農業資材の独占価格の引き下げを関係機関に強く働きかけるとともに、農業機械、施設の共同利用やオペレーター派遣制度など兼業農家が農業を続けていける施策を充実する。
  9. 特定市における市街化区域農地の生産緑地の追加指定を認めるという建設省通達の趣旨にもとづいて、改めて農家の意向調査をおこなう。希望する農家の生産緑地の追加指定を認めること。
  10. 農産物の地場流通活性化の立場から、生産者と消費者団体との連携ですすめられている朝市、直売など産直運動を奨励・援助する。
  11. 県がすすめる遺伝子組み換え研究事業は、資料を全面的に公表し、生産者・消費者の声を聞き取り生かすなどオープンな研究とすること。
  12. 県営土地改良事業の農家負担を大幅に軽減する。今後の土地改良にさいしては、農家の意向に沿った事業をすすめ、国の対象とならない小規模土地改良事業、農道や用水路の改修・設置に補助制度をつくる。老朽ため池の改修にたいする農家負担を軽減する。
  13. 国営総合農地開発事業への農家負担は、国においても負担軽減のために利息を大幅に軽減するとか、繰り上げ償還のための長期低利の融資制度をつくるなどの措置をとるよう求める。
  14. 畜産農家のふん尿処理施設の設置に県独自の助成をおこなう。
  15. 農業用ビニールゴミの処理にたいして、県独自の助成をする。
  16. 農業振興事務所や技術センターなど、現場の専門職員の体制を拡充すること。
  17. 中小山間で深刻な鳥獣被害対策に県としても独自の支援を強化して、市町村と協力すること。
  18. JAS認証の登録維持管理費用に県として補助制度をつくること。有機農業の振興をはかること。
  19. 奈良県の食糧自給率は15%で、全国ワースト7位である。県内自給率を引き上げる数値目標をもつこと。

5.林業危機を打開し、奈良県林業の振興をはかる

  1. 学校の改修や机・椅子などの施設設備、福祉施設の建設、県営住宅の建て替えなど県施設に県産材を使うなど木材利用と県産材利用の拡大をはかる。また県産材使用住宅への別枠融資・利子補給制度の拡充、県と市町村による県産材加工センターの設置など木材需要の拡大、県産材の活用をはかる。
  2. 地域の条件を生かした林道整備を促進する。広域基幹林道だけではなく、生活林道、作業林道の整備促進をはかるために支援策を拡充する。またモノレール設置事業を拡充する。
  3. 除伐、間伐作業の遅れを解消するために、作業に必要な費用への助成、販路確保と労賃を補償する価格対策など総合的な保育対策を強める。
  4. 林業労働者の労働条件改善、新規就労者確保のために「もりもり住宅整備事業」「やまびこ住宅整備事業」などの住宅対策の拡充、生活支援策を創設する。退職共済制度への補助制度の改善、社会保障制度の確立と拡大、林業就業促進資金貸し付け制度の貸し付け限度額の引き上げ、各種融資制度を実態に即したものに改善し利率軽減、作業場での安全対策の充実、振動病の予防対策などを充実する。
  5. パルプ会社などによる森林の乱開発を規制し、ダム偏重の治山、治水事業を見直し、水資源や緑を確保する森林施策を推進し、風、水害、虫害などの被害に強い森林管理を確立する。また、都市近郊の里山や丘陵地帯の緑をまもる。
  6. 間伐の促進や要造林地への植林を計画的に実施し、林道、治山治水事業を拡大することなどで、山村住民の雇用をひろげ、しいたけ、なめこ、山菜などの特用林産物の栽培条件、加工の改善、販路拡大のための支援を強めるなど、農林複合経営の安定対策の拡充で山村で生活できる条件をひろげる。
  7. 台風による風倒木の整理伐採については、植林を完了してはじめて国の補助金がおりるという現行の激甚指定による補助制度を、林業経営の実情と労働者の賃金の実際にあったものに改善させるよう、国に要望する。
  8. 林業地域市町村でのバイオマス発電の事業研究、事業推進を県としても支援し、積極的にすすめること。
  9. 鹿やさる、イノシシなど鳥獣被害対策の予防柵は、実態にみあって助成すること。

6.地場産業、商店街の振興、観光対策

  1. 大型店出店を抑制し、出店にさいしては地域の商店街の振興や住環境に調和するよう、実態調査や影響調査を実施し、街づくり計画のなかで整合性をはかる。大型店出店、撤退のルールをつくる。
  2. 駐車場の整備、ミニ公園やコミュニティ施設などを整備し、イベントなどへの支援を強め商店街ににぎわいをとりもどす。空き店舗を活用したホームヘルプセンターや訪問看護センターの設置など商店会による地域福祉事業との連携、ファックスやインターネットによる顧客とのネットワーク化など商店街自身による活性化事業に補助制度を設ける。
  3. 県と市町村で宿泊料金を低額にして滞在型観光客を増やす補助金制度の創設、国内外の若い人たちが安い費用で利用できる宿泊・研修・レクレーション施設の増設、外国人にも親切な案内板や案内標識の設置、主要観光地の交通渋滞を緩和するための郊外での駐車場整備とパークアンドライドの推進など観光客を受け入れる条件整備をすすめる。

3.子どもたちの教育環境を整えて、健やかな成長の保障を

1.教育条件の整備

  1. 小中学校の30人以下学級を早期に実現し、教育予算を拡充すること。義務教育費国庫負担制度の堅持を国にもとめること。
  2. へき地における複式学級の解消をはかる。児童生徒の減少による教職員の減員計画をやめ、県独自で必要な教職員を増やし、学習指導の低下をもたらさないようにする。人権教育推進のための特別配置をやめ、少人数学級促進のための加配教員として位置づける。
  3. 県立高校再編年次計画を見直して、県立高校の入学定員枠を当面、進学希望者の70%に引き上げる。また全日制普通課程に少人数学級のなど条件整備をすすめる。生徒数減少期に際して希望者全員入学を検討する。中高一貫校、小中一貫校設置など県民合意のない段階での教育特区推進には反対する。
  4. 「県立高校入学者選抜制度改革方針」を見直し、希望するすべての子どもたちに高校教育を保障する観点から関係者、県民の意見をよく聞き、合意と納得を得て、入試制度改革を行うこと。
  5. 「日の丸」「君が代」のおしつけはやめる。「新しい歴史教科書をつくる会」などの教育への介入、「解同」などによる「狭山学習」「部落民宣言」などの特定の運動方針のおしつけなど特定団体の公教育への介入に反対し、学校教育の自主性をまもる。
  6. 人権教育と名を変えただけの同和教育を廃止し、部落問題については社会科教育、歴史教育であつかい、子どもの発達段階に即して、科学的認識にもとづく正しい学習をすすめる。
  7. 生徒の自衛隊への体験学習はやめること。
  8. 県立高校へ自衛隊機を設置するなど、自衛隊の教育への介入を許さないこと。
  9. 県立高校の大規模改修をはじめトイレや雨漏り箇所など施設・設備の改善を計画的に促進する。また県立高校での空調設備の整備を教室も含めて促進する。
  10. 障害児学校における教育を充実するために法に基づく教職員の配置、施設・設備の改善をはかる。障害児学級に空調施設を完備する。看護師を配置する。
  11. 七条養護学校と西の京養護学校の統合は見直して、教育条件整備を充実すること。盲・ろう学校は、管理の一体によってリストラをはかるのではなく、各々の教育条件を守ること。
  12. 障害児学校におけるスクールバスを増車し、長時間通学をなくすこと。
  13. 学校給食について、今日的意義を再認識し、栄養教員や調理師などの増員、ランチルームの整備などをすすめ、教職員の負担にならないように中学校での給食を実施する。
     自校方式をまもり、食材・料などは地元の新鮮な生鮮食料品をあつかい、衛生管理に万全を期す。パンは国産小麦を使用し、残留農薬のチェックをおこなうこと。
  14. 米飯給食の補助拡充を国に求めるとともに、県として実施し、回数を増やし県産米の利用などさらに拡充すること。
  15. アレルギー性疾患を学校指定病にするよう、政府に求めること。
  16. 奈良県立大学の教室の空調設備の設置を促進すること。トイレの改修は抜本的におこなうこと。
  17. 公立学校の耐震診断実施計画をつくり、耐震診断と改修工事をすすめ、国の補助制度の拡充を求めること。
  18. 学習指導要領の見直しを要求し、すべての子どもが基礎学力を身につけることができるよう改善を求める。
  19. 奨学金制度を拡充すること。
  20. 授業料免除制度の周知徹底を図ること。
  21. 私立学校への助成金を大幅に増額し、公立高校との併願者の入学金の前納制を完全解消する。授業料補助については県外校への通学生についても県内校への通学生と同額とする。親の倒産、失業にともなう授業料免除制度を拡充すること。
  22. 不登校問題について教職員や父母が気軽に相談できるセンターを父母の会やボランティア団体、専門家、医師などの協力をえて、各所に開設する。不登校児のための対策を強め、フリースクールなどの自主的な取り組みを支援する。
  23. 部活動については、指導者を増やし、学校教育の一環としてすすめるよう改善を図ること。
  24. 実態にあった青少年への性教育を充実する。

2.教育基本法改悪に反対すること

  1. 教育基本法の改悪に反対する。教育基本法に基づき、子どもの権利条約をいかし、教職員の一致したとりくみで、体罰やいじめを一掃する。校則や生徒心得について権利条約の意見表明権を取り入れるなど子どもと保護者の意見をよく聞いて見直すよう指導・助言し、靴下の規制など不合理なものはとりやめる。

3.文化・スポーツ活動への支援

  1. 制定された文化振興基本法を生かし、関係者の意見をよく聞き、県施策への具体化をすすめる。
  2. 文化予算を大幅にふやすこと。県内アーチストへの創作活動、文化活動を直接支援する基金や補助金制度をつくり、オーケストラなどの練習場や絵画、彫刻の創作のための場所などの低廉な費用での提供、県内音楽、演劇などの観賞団体、親と子を対象とした観賞団体などにたいして県文化会館国際ホールや橿原文化会館大ホールなどの使用料軽減措置を拡充する。高齢者、障害者にたいする映画館や美術館、考古学博物館などの入場料無料化を実施する。
  3. 子どもたちが月に一度は演劇や音楽、映画などのすぐれた芸術に触れる機会を増やすために、学校公演、演奏、上映などへの助成を強め、市町村が公立文化施設でおこなう子ども向け文化事業などを支援する。
  4. 親や教師、地域住民が専門の芸術家、芸術団体と協力して子どもたちが芸術文化の創造活動に参加する機会を自主的に組織する活動を支援する。
  5. 県立図書館に、児童室を設けて、児童サービスを実施する。市町村図書館や学校図書館のサービス充実、向上を支援する。
  6. 県立図書館の建設・運営にあたっては、県民の意見を反映させて図書館本来の役割を充実発展させる。
  7. 市町村図書館の整備振興策と推進のための補助制度を創設する。
  8. すべての学校図書室(館)に専門の司書を配置し、学校図書館の実態を調査し、機能を拡充する。
  9. 児童公園に人を配置して、子どもの発達に見合ったプレイパークをつくること。
  10. 有害図書対策を抜本的に強化する。
  11. 広く県民の意見を聞き、実態を反映した、県スポーツ振興基本計画を作成し、真に県民のスポーツ権を保障する。
  12. スポーツ施設の建設・整備を計画的にすすめる。施設の使用料を安くして、使いやすくすること。
  13. スポーツ指導員の身分保障をおこない、施設ごと、種目ごとに確実に確保するとともに、研修を拡充する。
  14. スポーツ振興という本来の目的を逸脱しているサッカーくじは廃止するよう、国に求めること。スポーツ予算はサッカーくじに頼らず、国と自治体で確保すること。

4.環境保全や災害対策を強化し、住民の安全を守る

1.ゴミ減量リサイクル支援

  1. 製造者責任を明確にした容器包装リサイクル法の抜本改正を国に要求するとともに、製造・利用業者負担による回収・再利用を義務づけるデポジット条例を制定する。また、自転車、ワープロ、パチンコ台など処理困難物は、製造者の責任で回収・処理させるための法整備を政府に求めること。
  2. ダイオキシンの排出規制をヨーロッパ並に強化するよう国に要求するとともに、塩化ビニール製品を使わない、燃やさないという企業、公共団体、住民などのとりくみを促進する。
  3. 民間施設を含めて県内すべての焼却炉を把握し、ダイオキシン排出の調査をおこない、適正処理指導を徹底すること。
  4. 容器リサイクルを円滑におこなうため、県庁内でのデポジット制を導入するとともに、さらに広域でとりくむよう関西広域連合などにも導入を働きかけること。
  5. ゴミ処理広域化計画は住民参加で見直し、市町村がリサイクル、ゴミ減量の実効ある取り組みができるよう支援すること。ゴミ処理施設の建設は安全性の確認をして、住民が合意できるものとするよう指導されたい。

2.産業廃棄物対策

  1. 県廃棄物対策課の体制を強化し、産業廃棄物施設の安全に関する厳しい監視体制と違法、不適性処理については、根絶するために県の責任をはたすこと。産業廃棄物の安全処理の排出者・発注者責任を明確にして、条例で資源化目標や減量計画を策定させ、
    実行させる。
  2. 電機メーカーや電子メーカーの有機塩素化合物による地下水汚染について、使用するすべての企業、また過去において使用していた企業を含め、再発を防止するために周辺地域を含めた調査を企業責任において徹底し、防止策を講じさせる。また調査は、地下水だけではなく、地層、水流も対象とする。
  3. 産業廃棄物処分場は跡地も含め、配置地図の作成など実態を明らかにし、安全対策をすすめる。
  4. 中和営繕処分場は住民の要望にもとづき、被害の原因解明のためのボーリング調査を実施すること。
  5. 産業廃棄物処分場地下水の水質検査は、県が把握し、住民に公開すること。汚染がある場合には、必要な対策をすみやかに講じること。
  6. 県外ゴミの搬入は、要綱にもとづき、規制すること。
  7. 産業廃棄物不法投棄に対しては、厳しい対処をおこなうこと。

3.地球温暖化対策

  1. 地球温暖化防止のために奈良県の二酸化炭素、メタンガスなど温室効果ガスの削減目標にもとづいて、県の公共施設に太陽光発電装置を計画的に整備するとともに、住宅などへの家庭用太陽光発電パネルの設置のための県補助制度の創設、企業への太陽光発電システム導入のための無利子の融資制度などを実施して、新エネルギーの積極的な普及、森林の保全と整備、都市での緑化などにつとめる。

4.災害対策

  1. 住民参加で総合治水計画を見直すこと。大和あおがき治水システム(ダム群)の佐保川ダム計画を中止し、岩井川ダムについても建設をいったん中止して、治水計画を抜本的に見直すこと。
  2. 大和川流域での洪水時のポンプアップについて検討すること。
  3. 近年多発する都市型水害対策をすすめること。住民、専門家の協力も得てハザードマップを作成する。雨水浸透施設設置をさらにすすめ、公共施設だけではなく個人の雨水一時貯留設備に補助金をだすなどして、雨水利用をすすめること。
  4. 治山治水対策の予算を大幅にふやし、砂防事業の促進、とくに土石流危険渓流対策、地滑り危険箇所、急傾斜崩壊危険個所の災害防止対策事業の促進をはかり、河川の保水・遊水池機能に力点を置いた全面的な治水対策を促進する。開発は小規模のものであっても遊水池や保水などの水害対策を義務づけるよう条例をつくる。河川の泥上げ、草刈りなどの作業回数を増やす。
  5. 公共事業、都市再生機構や民間業者の開発などについても防災アセスメントを義務づけ、防災の見地から指導監督をつよめ、自然のバランスをこわさないよう、乱開発を防ぐ。
  6. 台風の被害救済など自然災害被害救済のための県・市町村による個人被害の救済制度を創設する。
  7. 震災対策では、活断層の分布や液状化の危険性のある地質などの図面を県民に配布し、同時に各市町村と連携し、各地域の安全度や震災時の避難所、非難経路などを図面にした防災ハンドブックを作成、配布するなど住民に基礎的な情報を公表する。
  8. 東海南海地震の防災対策推進地域に指定されたが、市町村が実効ある対策をすすめられるよう、防災対策の推進計画の策定及び実施に役立つ支援をおこなうこと。専門家と地域住民とともに過去の災害歴を含めた各地域の災害危険箇所、危険要因、防災対策の総点検を定期的におこない、公表する。
  9. 個人住宅の耐震診断や耐震改修への支援をおこなうこと。
  10. インナーシティ対策をすすめる。
  11. 大滝ダムの地滑り対策は国の責任で万全な対策をおこなうよう求めること。県としても、白屋地区住民への見舞金など支援策を実施すること。
  12. 万一の原子力災害にそなえ、対策を具体化する。

5.公害対策

  1. 防犯灯や街路灯の新設、付け替えにあたっては、光公害をおこさないものを採用すること。
  2. 環境ホルモン汚染について、県も調査研究体制を抜本的に強化する。学校給食に使用されている食器を安全なものにかえる。
  3. 公害測定場所については、観測地点を増やし、実態を反映するものとすること。公害測定車を配置すること。
  4. アトピーや化学物質過敏症、シックハウスなど、化学物質による環境汚染の対策をすすめる。
  5. 県の衛生研究所施設の改善、強化、また、専門職員の配置で、県民の安全対策を強化する。

5.県民本位の総合的な道路、交通対策をすすめる

  1. 高速自動車道路中心の道路政策をあらため、生活道路中心の道路整備を促進する。また自転車道や歩道の整備に力点をおく。
  2. 京奈和自動車道大和北道路計画は必要性を抜本的に再検討し、京奈和自動車道の平城京域通過計画は中止すること。
  3. 大和中央道路、中和幹線などの幹線道路の建設にあたっては住民参加の民主的で科学的な環境アセスメントをおこない、環境・公害対策、安全対策などに万全を期し、住民の合意と納得を得てすすめる。
  4. 第2阪奈道路については引き続き、騒音・排気ガス対策などについて住民参加と公開のもとにすすめる。
  5. 広域農道や大規模林道については真に農林業の振興に役立つのか検討し、不必要なルートは中止する。
  6. JR桜井線、和歌山線の無人駅化、運行本数削減は、県民の足をまもり、地域振興、観光振興をすすめる立場から、改善するよう求めること。
  7. JR関西線で奈良市から関西国際空港への直行電車の開通とともに、桜井線、和歌山線の複線化、奈良−桜井−王寺−奈良の環状線化、南海電鉄の五條市への乗り入れなどを関係機関に働きかけること。さしあたってJR関西線のラッシュ時の電車増結、桜井線、和歌山線の無人化やワンマンカーの解消と安全対策強化、近鉄橿原線、吉野線の特急優先の見直し、近鉄田原本線の複線化、通勤電車の増発などを関係機関に働きかける。京阪奈新線建設費用についての生駒市などの自治体負担を軽減するために国、開発大手企業、近鉄の負担をふやし、近鉄高の原駅まで延伸するよう国に要求する。踏切の安全対策を強化すること。
  8. 市街地の朝夕のラッシュ時の渋滞解消のためのバス優先車線の確保、渋滞のひどい路線でのバスロケーションシステムの拡充、高齢者や障害者、乳幼児づれの母親などのための低床、広ドアタイプの車両の増車、リフトつきバス、ノンステップバスの導入を促進するよう支援すること。また環境対策を重視し、低公害バスの導入を促進する。住民生活に必要なバス路線の廃止をしないよう支援をすること。
  9. 乗客サービスの向上、福祉タクシーの拡充、自家用車以外に輸送手段のない過疎地やバス路線のない地域での乗合いタクシー方式やデマンドバスなどによる輸送の確保、観光業者や旅館などの連携による観光タクシーなど、事業の拡大・研究を支援する。
  10. 中距離列車にもトイレを設置するよう求めること。
  11. 交通安全対策の予算を増やし、信号機や交通安全施設設置、横断歩道の改良など安全対策を強化する。

6.文化財保護予算を大幅に増やし
価値ある文化遺産を周辺の自然や景観と一体として保存する

  1. 開発による古墳や埋蔵文化財の破壊を許さず、文化財保護予算を大幅に増やし、貴重な文化遺産を周辺の景観と一体としてまもり、次代に正しく継承する。
  2. 文献資料の散逸をふせぐために、県費による買い取りをすすめ、当面、県立図書館での保全・閲覧など必要な措置をとる。
  3. 奈良県史の編纂事業計画を策定し、推進する。
  4. 地質時代から近・現代にいたる全時代をカバーする総合博物館構想を専門家、県民参加で実現する。
  5. 県がすすめる平城遷都1300年記念事業のマスタープランは撤回すること。復元される大極殿院の活用のあり方は、文化庁が策定した「基本構想」にそったものにすること。
      世界遺産に登録された平城京跡に高速道路である京奈和自動車道大和北道路は地上であれ、地下であれ、通過させないこと。近鉄の新駅設置構想は撤回すること。
  6. 世界遺産の春日山原始林のバッファゾーン内にある岩井川ダム建設工事は中止すること。
  7. 吉野ゴルフ場の跡地は、住民訴訟の和解合意にもとづいて、緑地公園や歴史公園など吉野の歴史的環境に適合する用途の利用ができるよう支援をすること。
  8. オオヤマト古墳群にかかる都市計画道路建設計画は中止をして、ヒエヅカ古墳、ノムギ古墳、マバカ古墳にたいする史跡指定を前提とした保存対策を講ずること。オオヤマト古墳群とその周辺地域について、歴史的文化的環境の保全を図ること。
  9. 奈良県環境基本条例にもとづく環境白書は、自然保護団体や文化遺産保存団体など住民団体や県民の参加を得て、環境破壊の現況をただしく反映したものに改善する。そのうえにたって、環境総合計画を補充し、環境破壊をくい止め保全する年次計画をたて実行する。県環境指針を守らせること。
  10. 大台ヶ原、大峰山系の自然をまもるために、保護地域以外の森林伐採、林道の造成などについても規制をつよめる。三之公川流域の天然記念物であるトガサワラ原始林をまもるために、県として地域一帯を買い上げ、特別保護地区に指定するとともに、川上村による買い上げに国と県の助成をおこなう。大塔村舟の川の砂防計画は見直すこと。
  11. 林道、作業道建設にともなう土砂の川への投棄を規制すること。
  12. 県民のいのちの水をまもるために、水源保護条例を制定する。
  13. 緑化基準を設定し、それにもとづいて緑化事業を推進し、都市公園や近郊緑地を計画的にふやす。
  14. 世界遺産登録県にふさわしく、周辺の自然や景観の保全、住環境の整備をすすめる。JR奈良駅連続立体交差事業については景観保全に万全を期すこと。
  15. 古都奈良の文化財遺産を酸性雨などの大気汚染から守るための適切な措置をとる。建造物の破損修理にたいする国・県の補助率を引き上げ、寺院、神社の負担を軽減する。
  16. 文化財の耐震補強および総合防災対策を強化する。
  17. 春日山原始林や奈良公園などで深刻化する針葉常緑樹の枯死問題の原因究明に努め、保全に全力をつくす。
  18. 歴史的眺望景観をだいなしにするJR奈良駅周辺の高さ規制を元の25メートルまで引き下げる。電線の地中化を年次計画化し、実施する。住民、企業の協力、合意、納得をえて、ふさわしくない広告やデザイン、色彩、建物の修復や改善をはかる。

7.大型開発優先の「逆立ち財政」を転換し
住民のための財源を確保する

  1. 県公共事業は土木偏重から生活密着型にきりかえる。公共事業は、特別養護老人ホームの増設、県営住宅の立て替えの促進、高齢者や障害者が住みやすい住宅改造の促進、歩道の段差解消、道路の点字施設など障害者やお年寄りが自由に歩ける街づくり、小中学校や高校の大規模改修など暮らし福祉型に切り替える。
  2. 再開発、土地区画整理事業は中止、見直しを含め、今日の状況に見合うよう、国に対して抜本的改善おこなうよう要望すること。
  3. 岩井川ダム建設、必要性のない広域農道、学研高山第2工区の開発、大和高原南部で計画されている新たな工業団地については、計画を中止すること。
  4. 県民生活に関連する保健所、農業大学などの統合廃止はおこなわないこと。
  5. 行財政について、職員による総点検をおこない、むだをなくし、県民生活にとって必要な部署には人と財源を確保する。
  6. 旅費、交際費、需用費などにわたっても厳正な調査をおこない、不適切な支出やムダをなくす。
  7. 公共事業について住民参加の評価制度をつくり、不要不急の公共事業を凍結するなど、抜本的な見直しをおこなう。公共事業の入札を改善して、適正な競争でコスト削減をはかること。
  8. 消費税の引き上げに反対すること。
  9. 県民生活を直撃する公共料金の引き上げをしない。大滝ダム供用開始にともなう水道料金引き上げをしないこと。
  10. 県営水道料金に最低生活用水補助制度を導入して、市町村水道料金の値上げを抑え、福祉料金制度の導入を促進する。
  11. 過大な長期水需給計画を抜本的に見直し、ダム建設依存の水政策を改める。
  12. .関西国際空港第2期工事への出資はやめ、リニアモーターカー誘致活動の中止、首都機能移転計画に反対し、県財政の支出を中止すること。
  13. 財源確保のために、政府に地方交付税の削減、国庫補助負担金の縮小、廃止の撤回と地方交付税率の引き上げ、高利政府資金地方債の借り換え、十分な税財源の移譲など財政措置を求めること。

8.国の都合による市町村合併の押し付けは中止を

  1. 地方分権の名のもとに、市町村合併が国主導ですすめられようとしているが、県として合併の押し付けをおこなわず、住民の意思を尊重すること。県として公平な情報公開をすること。
  2. 住民の身近な基礎自治体である市町村財政の危機的状況を打開し、その役割や機能が十分発揮できるように支援を強める

9.汚職、腐敗を一掃し、県民に開かれた清潔な政治に

1.住民の知恵と力をいかす、住民参加の県政に

  1. 情報公開条例の運用にあたっては、知事や警察本部長の判断で、不当に公開内容を制限することのないようすること。各種の開発事業などの構想段階からの検討資料、審議会等の議事録など意思形成過程の情報をふくめ公開する。審議会の公開をする。
  2. 住民代表が行政を監視する制度であるオンブズマンを制度化する。奈良県独自の警察オンブズマンを制度化するとともに、県公安委員会を民主的に改組し、機能を強化する。
  3. 各種大型公共事業については計画段階から住民に公開し、その当否を含め住民の意見をよく聞き、すすめる。
  4. NPO組織の、行政と対等な立場での協同をすすめ、適切な支援をおこなう。
  5. 資産公開条例だけでなく、政治倫理条例を改正し、公共事業受注企業からの知事および議員にたいする献金の禁止、議員が役員になっていたり議員の配偶者などが経営する土木建設業の公共事業請負の実質上の禁止、知事および議員とその家族の資産、収入の公開などを義務づける。
  6. 入札制度の改善をさらにすすめ、公正・ガラスばりの入札制度に改革する。公共事業の設計金額の事前公表を拡大して、不正な談合を排除する。落札後の入札経過と契約の内訳書を公表する。
  7. 奈良県内の労働組合状況を正しく反映するよう奈良県地方労働委員会の構成を公正にする。審議会などへの労働団体代表の参加などについても公正にあつかう。奈良労働会館の事務所としての使用を「連合」に偏らず、奈良労連にも認める。
  8. 各種審議会への議員(「学識経験者」として選任している)の専任はやめること。また各種審議会への弁護士の専任については弁護士会の推薦を経ておこなうよう改善する。委員の専任は公募制などを取り入れ、女性の比率を高める。
  9. 個人情報の漏洩が心配される住民基本台帳ネットワークの中止を要求すること。漏洩の恐れがある場合のネットからの切断措置など可能な対策をとること。
  10. 青年の知恵と力を政治にいかすため、「18歳選挙権」を実現するよう国にもとめること。

2.同和対策事業は終結を

  1. 中小企業高度化資金は返済状況を明らかにし、県が主体的に約定に基づく厳格な対応をおこなうこと。
  2. 同和対策事業での税の減免措置、補助金・委託金の廃止、小集落改良残事業の肥大化による事業費の増額のチェックなど、大きなムダを省く。また、税や県営住宅家賃の悪質な滞納はもちろん、同和対策の住宅資金の貸し付け金などの滞納の回収を徹底する。
  3. 「解同」による同和行政私物化と同和事業を「人権」の名で半ば永久化する「奈良県あらゆる差別の撤廃及び人権の尊重に関する条例」は廃止する。
  4. 税の減免や部落産業特別融資、非常に低い同和向け公営住宅家賃や保育料など個人給付は完全に廃止して、必要な人には一般対策として実施する。
  5. 「人権教育のための国連10年」奈良県行動計画を抜本的に見直し、人権教育の名での誤った同和教育、同和啓発の押し付けを改め、憲法にもとづく基本的人権の確立にむけ、だれにも強制されない自由な人権啓発活動に転換する。
  6. 総務庁など政府九省庁の通達と地域改善対策の趣旨にもとづき、運動団体との関係を見直し、「解同」対応型の乱脈・不公正な同和行政を抜本的にただす。
  7. 「解同」などによる地方行政や教育への介入に反対し、行政・教育の自主性を守る。県と「解同」のセクション別交渉を廃止する。「解同」などへの団体補助金や各種の行動にたいする補助金、団体の使用する自動車税の減免や「解同」への委託事業を廃止し、差別発言などにたいする研修という名の事実上の確認会・糾弾会への行政関係者や教育関係者、自治会、PTAなどの参加をやめさせる。「差別意識」は「ケガレ」
    意識などの観念と、それを支える社会構造に起因するとする特定の「差別論」や「部落史観」の研修などは強制しない。
  8. 地区・小集落改良事業などの残事業についても真に周辺地域との格差是正に必要な事業で住民合意の得られるものに限定し、早期に完了する。新たな事業については必要な事業かどうかを厳密に精査し、一般対策のまちづくりとして周辺地域の整備と一体にすすめる。
  9. 解放会館や隣保館は公共施設として、地区住民の自立、地区内外の交流・融合の促進など真に部落問題の解決に役立つものとして運営されるようにすすめるとともに、周辺地域住民に開かれたものとし、福祉、医療、文化、スポーツ交流などの事業をおこなう。
  10. 10.肉骨粉の買い上げ事業は不透明であり、資源の無駄である。食肉残渣の有効で安全な活用ができるような対策を国に要望すること。

10.女性の権利を守り、男女平等を

  1. 男女共同参画社会基本条例にもとづいて、年次計画をたてて推進する。あらゆる意思決定の場に、女性の参加を保障するために積極的にとりくむ。各種審議会の委員は、女性の比率を5割とすること。
  2. 推進協議会のメンバー人選は多様な団体からおこなうようあらためること。
  3. 他機関と連携し、「性」にたいする啓発・啓蒙を積極的にとりくむ。
  4. 女性の雇用を保障し、時間外、深夜・休日労働を男女ともに法的規制するなど、労働基準法を見直し、差別撤廃をするよう政府に働きかけること。
  5. 女性団体には公平な支援をおこなうこと。
  6. 労基法改悪で女子保護規定の撤廃により、女性労働者の健康や母性の破壊が進んでいる。県としても実態調査をおこない、改善の取り組みをすすめる。
  7. 女性への暴力は犯罪であり、人権侵害であるという社会的認識を確立するために、教育・啓蒙を強める。
  8. 女性への暴力について、男性も含めて、いつでも気軽に相談できる24時間体制の電話相談や、公的カウンセリングなどの体制を強化する。
  9. 子ども家庭相談センターの児童相談と婦人相談の組織を切り離し、専門知識をもつ看護師、医師、相談員の養成、関係機関との連携を強める。
  10. 公立病院に女性専用外来をつくること。

11.戦争に反対、平和と安全を守る

  1. イラク戦争の中止を求めるとともに、イラクへの自衛隊派兵の撤退を求めること。憲法改悪に反対すること。
  2. 自治体の米軍物資の輸送や軍の通過など有事法制の発動の協力はおこなわない。国際貢献の名による自衛隊の海外派兵に反対し、平和的手段で国際貢献をおこなうよう政府に要求する。
  3. 国民保護法による、県民の戦争協力を強制しないこと。
  4. 核兵器廃絶のために努力することを明記した平和県宣言にもとずいて、「宣言」全文を県民に広報し、8月6日と9日に県下の全寺院に非核平和のために梵鐘を打ち鳴らすよう要請する。被爆60周年にあたっては非核平和の事業を積極的にすすめる。平和関連行事について県施設使用料を無料にすること。
  5. 県の戦争資料収集は、平和資料館創設を展望する取り組みとなるよう、広範な県民の協力のもとにすすめる。戦争史跡の調査と保存をすすめ、平和教育に役立てること。
  6. 航空自衛隊幹部候補生学校の基地の撤去を要求し、跡地にはスポーツ施設など文化施設を建設する。
  7. 子どもの安全を守る対策を強化すること。

以上


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